車の中で暖かく過ごすために

今車中泊という言葉が主も身近に感じられているのは、様々な理由で避難所や自宅で生活できず、車の中で過ごさざるを得ない方々だろうと思います。車というのは基本的に鉄の塊であるため、夏は暑く冬は寒いのはどうしようもありません。そんな中、何とかして車内であたたかく過ごすための方法について考えてみることにします。なお、私自身が被災地から離れた場所でこの文章を書いているということで、もし現地での実情と合わないような内容があるかも知れません。その際はどうかご容赦下さい。

普通のお宅では室内での熱を逃がさないため、断熱材を使っているのですが、車にはそうした装備はないのが普通です。冬の車中泊をする人たちはどうやって対応しているかというと、登山用に作られた氷点下にも耐える寝袋で対応している方が多いだろうと思います。毛布や布団を重ねることで同様の効果を得られるわけですが、毛布自体の数が足りない中、十分な寝具を確保できるかというと大いに難しいと言わざるを得ないのではないでしょうか。

もし回りに使っていないダンボールがあれば、断熱材のように窓や天井、底冷えする場合は自分の寝床にも、冷気が押しよせて来る所に固定すれば、多少ではありますが冷気の侵入を抑えることができます。ダンボールがなく新聞紙が使える状態であれば、自分の下着と上着の間に入れて防寒対策としましょう。特に寝床に敷くもので、発泡スチロールがあればベストです。ある程度発泡スチロールがあれば、くりぬいてスリッパのようにすることで足先の寒さが和らぎます。くれぐれも車内で火やガスなどを使った暖房器具の利用は避けて下さい。最悪の場合、一酸化炭素中毒を起こし危険です。

新聞紙であればなおいいですが、大きいサイズの書類や紙袋のようなものがあれば、こんな事はどうでしょう。周辺でたき火などをしている人がいたら、片手で持てるくらいの石を中に入れさせてもらいます。あまり長時間入れておくと、どんどん高温になってしまうので適当な頃合いを見て外に出します。その石を新聞紙や紙袋で包み、短時間持続のカイロの代わりとして使うのです。冷え切った手や足の先だけでも焼き石カイロで温められれば、あとは寝具や家族同士で抱き合ってその上から毛布を掛ければいくらかは寒さ対策になるだろうと思います。

飲み水でなくとも、近くで水が手に入り、たき火でお湯が沸かせるなら、蓋の閉まる耐熱性の容器を探し、湯たんぽを作りましょう。ホットドリンク用のペットボトルでも、多少お湯を冷ましてから使えば、同様に利用可能でしょう。身体の具合が悪くて外へ出られない場合は安静にしていただきたいですが、ある程度身体を動かせる方が一日中車の外へ出ないと精神的にも負担がかかってくると思いますので、何か外にあるもので使えるものがないか、健康状態が許せば出歩いてみるということも大事な事ではないかと思います。

以上、さしあたっての防寒対策について書かせていただきました。車の中や大勢の方々と一緒の避難所での生活には大変な困難があると思いますが、今後も真剣に考えていこうと思っております。


カテゴリー: 車中泊・車関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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