車の中でBSを見るには

先日購入して紹介した地デジフルセグチューナーは全く問題なく動作し、予約録画も問題なくできるようになりました。自宅でアンテナ線につないで使うのには全く問題はありませんが、やはり外に出て使う場合にどこまで放送局を捉えることができるか不確定な要素が出てきます。

いつでもどこでも車の中でテレビを見たいと思われる方がどのくらいいるのかわかりませんが、日本国内であればどんな山の中でも安定して放送を見ることができるのが、衛星を直接受信するBSやCS放送であると言えます。パソコンのUSBに差して使うテレビチューナーの中には地デジだけでなくBSとCSも受信可能な3波チューナーがあり、これをノートパソコンと接続して室内用のBSアンテナを車の屋根の上にでも設置すれば放送が見られそうですが、ちょっとした落とし穴があります。

BSアンテナの場合、チューナーやテレビの側から電源を供給してあげないと放送を受信することができません。パソコン用に作られた小型のUSBチューナーでは電源をBSアンテナに供給しないタイプが多く、そのままでは使えないという問題があります。家庭で使う場合は、配線する中でどこかの機器に電源を供給するものがあれば大丈夫なのですが、単体で使う場合は何らかの方法でアンテナに電源を供給させる必要があるのです。

となると、チューナーやテレビ自体に電源を供給する機能があるものを揃えるか、BSアンテナに電源を送ることのできるブースターを家電量販店で確認の上購入して使用する必要性が出てきます。そうなると、アンテナの用意だけでなく、家庭用コンセントから出力できる電源を一緒に揃える必要があるので、サブバッテリーシステムを積載していないとちょっと厳しいかも知れません。

そうした理由から、現状では車中泊の旅において、BSをそこまでして見ようと思わない限りはうっかり手を出さないのが得策かと思います(^^)。ただ、個人的にはひとつ気になることがあります。

というのも、すでに地デジに移行されている方で、BSデジタルをごらんの方はもう気が付いているかも知れません。1チャンネルから12チャンネルの後で、なぜか関東で見ることのできる地上波デジタルのチャンネルおよび番組表が続々と配信されてきているのです。それが「BS17」というものだというのはあまり知られていません。

BS17とは、地デジ難視聴地域のために、首都圏のチャンネル(NHK総合、教育、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京の7チャンネル分)の放送をBSデジタルで放送するというものです。番組表まで配信されてくるのですから普通に見られるかなと思うのですが、このチャンネルを見るためには難視聴地域の人が申請して、特別なB-CASカードを機械に挿入することで見られるようになるとのこと。しかし、単に申請したとしても許可もすぐには下りず、下りたとしても全てのチャンネルを開放しない場合もあるとのこと。詳しくは作家のたくきよしみつさんのサイトにコラムがあるので、そちらの方を参照願います。

http://takuki.com/dsk/020.htm

私自身もこんな選別をされることに憤りがありますが、裏を返せばこうした利権を政府が放棄してくれれば、車の中でBSのみに特化したテレビ受信システムを作りさえすれば、人の全くいないような山の中へ行ったとしても、関東で放送されている地上波テレビ放送を全て受信できるということになり、長期の旅行であっても自宅で生活していると同じような情報収集能力を持てるということになります。旅行の時ぐらいテレビのない生活をしたいと思われる方もいるかも知れませんが、そういう方は最初からそうした用意はされないと思いますので問題にもならないでしょう。見たい人がいて技術的な問題がなく、単にB-CASカードのスクランブルを解除するかカードをなくすだけで実現できることなのですから、ぜひ個人的にはスクランブルをなくして欲しいところですね。


カテゴリー: 車中泊のための道具考 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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