できることならこんなものを使う状況にならなければいいと思いつつ、常に手元に置いているのがこのホイッスルです。こうしたホイッスルの必要性を感じたのは、阪神淡路大震災の後、救援物資を運ぶお手伝いをしたり、関西に住まれている方の話を聞いたりして、実際に被災した状況がどんなものか知ったからでした。
大きな家具の下敷きになり、自力で脱出できないまま時間だけが過ぎ、いざ声を出して助けを呼ぼうにも、その声が出ないという状況は普通にあったそうです。声は出なくてもホイッスルを吹く気力さえあれば、声よりも助けに来た人に届く可能性は高くなります。
車中泊の旅では車ごと崖下に落ちてしまうような事故に巻き込まれた場合以外にも、熊よけとか、女性の方の場合は犯罪に巻き込まれそうになったような緊急時の対策としても有効な面があるでしょう。私は携帯電話のストラップのところにくくりつけていますので、旅行中はまず手元から離れることはありません。
写真のものと同じようなホイッスルは、アウトドアメーカー製で500円前後で売られているようですが、100円ショップでこれを見付け購入しました。100円ショップにはこのタイプだけではなく、さまざまな形状のホイッスルがあると思いますので、いろいろ試してもいいでしょう。個人的な印象で言わせてもらえば、高いものと比べても質感の差はないような気がします。写真のホイッスルは筒状になっていて、中を開けると、個人情報を書き込める耐水性のあるIDカードが入れられるようになっています。ここに名前・住所・緊急連絡先・血液型・常用している薬があれば記入できるようになっています。意識がない状況で救助された場合、こうした情報が役に立てばということで記入してありますが、旅に出るということはいつ何時生命の危険に遭うかわからないので、こうした準備も必要になってくるような気がします。
特に一人で車中泊の旅に出られる方は、いざという時に自分の存在を明かす何らかのものを用意しておくことが大事だと思います。ただ、繰り返しになりますが、こんなものが役に立つことがないように、安全には十分注意して出掛けるようにしたいものです。