消費税が8%から10%に変わる中、一部の品物だけ8%のまま提供される軽減税率導入をどうするのかという事がニュースになっています。車や電車で旅行を楽しむ身としては、どのケースが安くなるのかという話は興味深く見たり読んだりすることが多いのですが、だいたいの傾向がわかってきました。
ファーストフードで店内で食べれば10%ですがテイクアウトだと8%ということですが、テイクアウトの場合、店内で食べる際には必ずしも必要ない袋やナプキンを多く詰めることになるので、店側としては経費がかかって大変だと思います。今後はコンビニの中にあるイートインスペースを利用して食事をする際も、回収して再利用するトレーに食品を載せたら店外で食べる選択肢がなくなるので10%、コンビニコーヒーをまとめ買いした際にもらえる紙製のトレイを持ってイートインスペースで飲む場合は、トレー自体は店内でも店外でも持ち出せるものということで、テイクアウトできると見なされ8%だそう。
恐らく全国のコンビニチェーンではこうした運用の指針を受けて、今までプラスチック製のトレーを使っていたところは、お金を掛けても使い捨ての紙製トレーに全面変更する可能性があります。当然、資源を大切に使うという観点では再利用できるトレーの方がいいわけですが、肝心の消費者の動向が消費税は10%より8%の方がいいわけですから、環境問題云々という話に優先してゴミが増えるという事になりそうです。環境省の大臣やお役人にとっては、実に皮肉な状況になっていると言えるでしょう。
消費税というものに振り回される事がこれからも予想されますが、そんな中、車で全国の道を自由に走って行きたい所に行ける旅を満喫している人の中には、消費税を払わなくても安く食材を買える方法というものがあることを御存知の方も少なくないでしょう。というのも、消費税の仕組みをわかっていると、あえて消費税分を上乗せして販売していない場所というものが存在するのではないかという事を知っていれば、購入する場所を変えることで安く農産物を購入できる場合があります。というのも、田んぼや畑の近くにある無人販売所の野菜や果物というのは、消費税がかかっていないものを買える確率が高いのです。
実は消費税というのは全ての物品の販売者が支払うべきものでは必ずしもありません。消費税を払わなければならない事業者というのは、年間の売上げが1,000万円以上になる場合で、それ以下の売り上げしかない小規模な事業者は払わなくてもいいのです。個人でネットオークションで出品している人から購入する場合に消費税分を請求されないのはそういう事ですし、自分用に作ってその余り分を出し、農家が無人販売でお小遣いを得るような場合は消費税を転嫁することを考えて売ることもないでしょう。もっとも無人販売ではきりのいい数字で販売していることもあって、しっかりと確定申告をして消費税を払っている農家であっても、わざわざ消費税分を袋詰めする中で減らして売っているわけでもないでしょう。そう考えると、こうした無人販売のもので美味しそうなものがあったら買わない手はありません。
ただし人気の無人販売所は朝早くに品物を並べてもすぐに売り切れてしまう可能性もありますし、ガイドブックやネットでも詳しい場所などの情報が全て書いてあるわけではありません。逆に言うとあてもなく車で走りながら道端に無人販売所を見付けたらいちいち停まってでもいいものがないか探してみたいですね。ただ、価格表示がある品物を、お金を払わずにそのまま持って行くことはれっきとした犯罪です。意外かも知れませんが、お金を払わずに品物だけ持って行ってしまう不心得な輩がかなりいるのだそうです。そうした人が増えてしまえば、ここまで説明した無人販売の仕組み自体が崩壊してしまうかも知れません。ここを読まれている方は出来心でもそんなはしたない事はせずに、ちゃんと小銭を用意した上で出掛け、農家の方が丹精込めて育ててくれた恵みをいただくようにしたいものです。