荷物を運ぶ宅配便の運転手さんの仕事が大変なのは今さら言うこともない事かも知れませんが、運転手さんの労働時間が制限される2024年問題が実際に起きてくると、何らかの対応策を考えなければなりません。今回は主に一般のご家庭に荷物を配達するドライバーさんの労働問題について考えてみたいと思うのですが、この件について政府が一つの方策を発表しています。
というのも、長い労働時間を生む根本原因は、不在の時にも配達に行くことになり、結果かなりの数が出てしまう「再配達」を何とかするため、新たな荷物の受け取り方として「置き配」への移行を促したいということです。これは私も以前から書いているように、時代の流れ的にはそうならざるを得ないと思っていますが、ただ政府の出してきた置き配への移行のためのプランというのは、インターネットショッピングなどで置き配を選ぶことで通常よりもポイントを付けるようにし、そのポイント換算のお金を政府が出すというものでした。果たして、そうした方法で置き配が増え、再配達が無くなるのでしょうか。
それぞれのご家庭で事情は違うと思いますが、一軒家と集合住宅でも状況は変わります。玄関のところから雨が入り込み、そのまま置かれたら濡れてしまうような場合、そのままダンボールを置いていかれると、天気の具合によっては雨に濡れて最悪の場合中のものがだめになってしまう事があるかも知れません。また、そのまま荷物を置いておくと、その荷物を狙った荷物泥棒が出てきて、そちらが社会問題になるかも知れません。
そこで必要になってくるのが、荷物を雨に濡らさずに盗難対策もしている「宅配ボックス」の設置です。ボックスというからには、RVBOXのようのものを連想する方もいるかも知れませんが、違うものもあります。まず、ハード系の宅配ボックスは主に一軒家で置く場所がある方にはおすすめです。なお、ボックスをワイヤーなどでどこかに固定できれば、据え付けるための工事も必要なく、主に荷物を注文した時だけ出しておけば、帰ったら中に荷物が配達されているのを確かめてボックスごと家に入れるようなこともできます。
集合住宅などで玄関前が通路兼用になっているような場合には、ドアノブやサッシなどにワイヤーで付けておける、折りたたみ式の買い物袋のような宅配ボックスもあります。メジャーなのは、郵便局で申請をしなくても利用が可能な「OKKIPA」という商品名のソフト宅配ボックスもあります。
このような宅配ボックスを利用しての配達が一般化できれば、少なくとも宅配ボックスを設置しているお宅には再配達をしなくても良いことになります。ですから、宅配ボックスを使うご家庭を増やしていけば、その分配達員さんの労力は減ることが考えられるのです。
これから政府の手動で「置き配ポイント」が実現されたとしても、宅配ボックスではなく玄関前に置くだけとか、外にある自転車のかごの中に入れるような事だけでしのぐ人がそれなりの数出てしまったら、置き配を選んで購入した荷物が破損していたり、盗難の被害に遭った場合、再配達してくれた方が良いという流れになってしまうかも知れません。それでは今と何も変わらないわけですから、そこまで来たら宅配業者の方で再発達には追加料金をという流れになってしまう事にもなります。再配達が何度も起きるような所については、追加料金を請求するのもやむを得ないと思いますが、そうしないで問題をいくらか解決できるのだったら、違う方法があることも考えて欲しいと思います。
まずは、宅配ボックスは色々なところで売ってはいるものの、それなりに高いものもあるので購入を躊躇する方もいるでしょうし、色々あるのでどれにすれば良いのかわからない人もいるでしょう。宅配ボックスによっては、事前に業者への申請が必要な事も今はあるので、それで二の足を踏んでいる方もいるのではないかと思います。これは、宅配業者一社だけの問題ではないので、家庭用に宅配荷物を扱っている業者間で話し合いをしてもらい、配達員にやり方を徹底してもらい、この宅配ボックスなら置いてあればスムーズに荷物を入れてもらえるというものを複数選定してもらい、その業界標準宅配ボックスの売値に政府が補助金を出して安く売ってくれれば、その方がポイントを付けるよりも良いのではないかと私などは思うのですが。
業界標準のものは、ハードボックスとソフトボックスの両方出し、予算および使い方に応じて利用者が選べ、各業者の荷物受付の窓口でも販売するようにして、多くの世帯への普及をはかるというのが、まず再配達を減らすためにみんなでやるべきことだと思うのですが。宅配ボックスへの補助は、多くの家庭に普及していけばだんだんと補助する金額は減っていくわけですので、もはや2024年まで待ったなしの状況の中で、多くの人が気軽に宅配業者が推奨する宅配ボックスの提供が安価でされる事を願ってやみません。
今住んでいるマンションでも宅配ボックスを検討したことがありますが、設置場所やコストの問題があり管理センターで預かる現行体制を継続することになった経緯もあります。
実際宅配ボックスが一杯で結局再配達せざるを得ない場合も多いらしいです。
置き配の場合荷物の盗難、破損などの危険性はありますが、その損害が回復可能かどうか。依頼主にとって遅延、代替品で対応可能かどうか。
ポイント制度は置き配でも良いか、再配達が必要かどうか選択させる動機づけになるのではないでしょうか。
先日もデジカメの液晶保護シートをアマゾンで注文したのですが、他所に配送されていて配送済みになっていたので連絡したところその品自体は再発送してもらえました。
アマゾンでも盗難などで対応不能な場合は手渡しになるようです。
Yahooなどのコメントは0か100しか考えられないコメントが多い。使い分けを考えられないコメントが多かったですね。
ケータイオタクさん コメントありがとうございました。
私の現状は、利用可能であれば専用の宅配ロッカーに入れてもらって自分の都合で取りに行きます。これだと家に居ながらにして受け取ることはできませんが、宛先ラベルには専用ロッカーの場所しか印字されないので、パッケージを処分する場合のプライバシー保護にもなります。
ただ、荷物の中にはロッカーに入れられないものもあります。世の中の流れは置き配でという風にはなっていますが、集合住宅の場合意図的でなくても通路に出っぱっていて蹴飛ばされてしまうリスクもあるので、全面的に宅配ボックスに頼るような流れには必ずしもなっていかない可能性もあります。今のところは、自宅のポストには入らないものの、荷物の大きさはそれほど大きくないようなものについては、外から目立たず邪魔にならないように設置でき、さらには使わない時には畳んでしまっておけるタイプのものを状況に応じて使うことを考えていますが、配達される方との連携が取れず、そのまま持ち帰られて再配達になってしまうような事も考えられるので、改めてスムーズに事が運ぶように、宅配ボックスが一般化するまではまだまだ時間がかかるでしょう。どちらにしても、そうした対策を先にやるべきだったと今になっては思いますね。