「119」のライブ通報の仕組みと通報するためのスマホに入れておきたい回線

昨日は11月9日の語呂合わせで「119の日」ということでそれに関するニュースを見ていたところ、私の住む静岡県内で藤枝・焼津両市を管轄する志太消防本部が2022年12月1日からスマホを使った新たな通報の仕組みを一般にも利用可能にするということを発表していました。大変興味深い内容であり、こうした試みが全国に普及するのも時間の問題ではないかと思うので、ここでその内容について紹介させていただこうかと思います。

通常の119では、「火事」「救急」の連絡となりますが、今回紹介する「ライブ通報119」は、どちらかというと車の事故でけが人が出たような場合、救急車到着までにどうすれば良いのか、詳しく現場の状況を伝えるために使うようなケースが今後は出てくるだろうと思います。

もし、志太消防本部の管轄内で事故を起こした場合、119にスマホから電話をすると通常の司令本部で受けられますが、その後もしこの「ライブ通報119」を利用した方が良い場合には、司令部の方から様々なアクションがあります。

まずは、スマホを操作しながら会話を保持するために電話をスピーカーフォンに変える必要があるのですが、ほとんどの電話アプリの場合、電話中にはスピーカーの形をしたアイコンが画面に現われるようになっています。そのスピーカーのアイコンをタップすることでハンズフリー通話ができるスピーカーフォンに変えることができますので、今後何かで電話をすることがあったら、通話中にスマホの画面にスピーカーのアイコンがあるかどうか確かめ、必要があれば実際にスピーカーフォンにしてみることをおすすめします。

新しい機能というのはこの後です。司令部には掛けた人の携帯番号が表示されますので、司令部でライブ通報が必要と判断された場合には、その電話番号にショートメール(SMS)が送られてきます。通話をしながらそのメールの内容を確認するには事前にスピーカーフォンに切り替える必要があることがここでわかります。そのメールには特定のURLが記載されていますので、そのURLをクリックするとそこからスマホのカメラで現在起こっている事故の内容やけが人の様子などを送ることができるのが「ライブ通報119」であるということになります。

便利なサービスではありますが、動画を撮影しながら送るための通信については通報者の負担になってしまいますので、通報者が利用したいと思っても、データ通信の容量の関係で動画が送れなかったり、送れたとしても翌月の通信料がかさんでしまう可能性があります。ですから、必要なのは、いつもは必要ないと思っていても、常に動画が見られるくらいのスピードで使えるような回線を契約しておくことではないかと思います。ただここでも注意事項があります。

私が主にデータ通信用に使っているのが最大1.5Mbpsのmineoが提供する「マイそく」ですが、このプランは平日お昼にはスピードが最大32kbpsという動画などまるで送れないくらいのスピードダウンが行なわれることになっています。こうしたことをわかって契約していても、事故が起こる時間を自分でコントロールすることはできませんので、今後この種のサービスが全国で使えるようになった場合には、時間に関係なく最大1Mbpsくらいのスピードでデータ通信ができる回線で使うようにするのが良いと思います。

具体的にはドコモの「ahamo」、UQモバイルの「くりこしプランM」、ワイモバイルの「シンプルMプラン」、LINEMOの「スマホプラン」、そして楽天モバイルの回線であればどれも月額3千円前後で高速データを使い切っても最大1Mbpsで大手キャリア(楽天モバイルの場合はパートナーエリアではau回線)とほとんど同じ品質で使用することができますので、このようなサービスを利用しやすくなります。

となると、同じような連絡する側が高速の通信費を負担することで成り立つサービスが増えてくるようになると、現在は月額3千円くらいまで通信費を利用者側が負担することで、便利なサービスを使えるようになる可能性が高いということになります。

ただ、個人的にはどこかのキャリアが直接、最大1Mbpsでそれ以上でも以下でもなくずっと使えるようなプランを作ってくれれば、もう少し安く提供がされるのではないかと思うのですが。通話定額を付けて月3千円あたりが、高齢者にも安心してスマホのサービスを利用してもらうための落とし所ではないかと個人的には思います。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す