台湾の電動バイク利用の仕組みは日本国内で利用できるようにならないのか

一昨日、テレビを見ていたらあまり日本にいると報道されることのない世界の国々の様々な様子を紹介している番組があって、中でも羨ましいと思ったものがあります。それが台湾で行なわれている電気スクーター「Gororo」のサブスクサービスだったのです。

電動バイクと言えは、ヤマハの電動スクーターを使って移動し、バッテリーが空になったらお店や民家に飛び込んで家庭用コンセントから充電させてもらいながら目的地へ進む旅をするテレビ番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」でもおなじみですが、台湾の「Gororo」はバッテリーがヤマハのようなバッテリーが一つでなく二つ入るようになっているのですが、その充電方法が変わっています。番組ではガソリンスタンドよりも手軽だという事を紹介していましたが、使用して空になったバッテリーをバッテリースタンドに持って行くと、多くスタンドで充電されているバッテリーの中から充電されているバッテリーと交換して走ることができるようになっているのです。

ちなみに、二つのバッテリーをまるまる使うとおよそ50~70キロメートル(走行距離は乗り方や走る場所によっても変わります)走れるのだそうですが、バッテリースタンドを利用する場合、大体毎月自分の利用する距離を決めて、その範囲内であれば定額のサブスクになっているそうです。まさにスマホの料金のように決められているので、予定外の場合申告したキロ数を超える利用がある場合には追加料金もそれなりにかかるようです。

まず、バイク単体の価格は32~56万円とそれなりの値段がします。ただこの価格には2年間分のバッテリー交換料やロードサービス費用なども含まれ、さらに環境保護の観点から地方政府からの補助も購入時に出る(ガソリンスクーターなどからの買い替えの場合価格の30%くらい補助される場合も)ことがあるということなので、実際の個人負担はこれよりも安くなるでしょう。

バッテリーを使い放題にしてバッテリースタンドで何度でも交換できるようにした場合には、月額4,800円くらいだとのこと。最安プラン(月ごとの利用回数で料金が違いますがちょっと調べても何回までかというのはこれを書いている時点では不明)の場合は月額1,200円ほどだそうです。ガソリンと比べるとちょっと高いような気がしますが、台湾ではこのバッテリーステーションが相当整備されているようで、出川哲朗さんの番組のようにすっからかんになっても人に頼むことなくスムーズに充電されたバッテリーと交換が可能です。

ちなみに、出川哲朗さんが乗るヤマハの「E-Vino」は単体で税込259,600円で、スペアバッテリーは6万円弱、一回の充電で約29km走行でき、充電時間は空からだと約3時間ということです。E-Vinoの場合は気付いたら充電できていなかった場合、充電する時間がかかりますが、台湾のシステムなら近くにあるスタンドに行けばすぐに走り出せ、最安プランであれば、4年間以上乗り続けることでバッテリー利用料が6万円に到達するような感じになります。どちらのシステムが使いやすく、お財布にも易しいかと言えば、私は台湾の方を推します。

なぜなら、こうしたシステムは、車両がたとえ古くなったとしても同じバッテリーを使い続けるわけではないのでバッテリーの消耗(つまりバッテリーの買い替え)を気にする必要がなく、同じ型のバッテリーをメーカーが提供し続けてくれる限り、安心して長く使うことができるようになっているというのが理由です。こうしたインフラ整備がない日本と比べると実に羨ましいです。

ネットで色々調べていると、この交換バッテリーで動く電動スクーターをヤマハの方でも作って売られているそうで、日本と比べて小さくインフラ整備がしやすい台湾であるとは言え、政府が本腰を入れて環境整備を行なえば、電動バイクで日本一周ができるようになるのでは? という感じがするのですが、その辺は政府のやる気の差も出てくるのではないかと思います。

個人的に、電気自動車や電動スクーターを普及させる場合、電動自転車のように電池が消耗したら買い替える方式だと、利用者にとってはかなりの負担になるので、台湾のバッテリーステーションのようなインフラを整えないとうまく普及せず、各社のバッテリー規格が違うだけでなくユーザー自身でのバッテリー交換ができない(電気自動車の場合)日本では、レンタル使用や業務用にとどまってしまうのではないかと思っています。その割には現在のガソリンスタンドを水素スタンドに変えることで、現在と同じような感じて利用できる水素自動車のニュースは入って来ないし、日本は今後どんな未来の乗り物についての構想があるのかと不安でしかない中、古くてもそこそこ燃費のいいガソリン車を利用していますが、本気でガソリン車から買い換えたいような新たな交通の仕組みを具体的に考えて欲しいところです。


カテゴリー: 車関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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