楽天モバイルの新プランは0GB~3GBでも月額税込1,078円に変更でその影響は

さすがに、0円でそれなりに運用できてしまう楽天モバイルはやり過ぎではないかと思っていたところはあったのですが、通信事業での黒字化を目指す楽天モバイルでは、ついに0円からというプランを変更することが明らかになりました。2022年7月から新料金「 UN-LIMIT VII」をスタートさせることを楽天モバイルが発表したのですが、新しい料金は以下のようになります。

・0GB~3GB未満 税込1,078円
・3GB~20GB未満 税込2,178円
・20GB以上 税込3,278円

ただし10月1日までは、既契約者は1GB以下の利用であれば月額0円となりますので、ほとんどデータ通信を使わずに運用している方には多少0円で使える期間は伸びるものの、上記の料金になることを考えながら今後どうするかを決めていくことになるでしょう。基本的には0円運用ができなくなってしまうと、楽天LINKを使って無料通話を格安で利用していた方は、残念ですが毎月1,078円を払って継続するか、他の通話放題を提供する事業者との比較をして乗り換えることになります。

また、通話とは関係なく0円で維持していた方も、10月から毎月全く使わなくても料金がかかるようになりますので、楽天モバイルを見切るのなら、さっさと次に行く方が良いだろうと思います。

ただ、このように変わっても、楽天モバイルには結構メリットがあります。それは、「通話定額」を安く利用したいという方および、通信無制限を利用したい方々ではないかと思います。まず、通話定額については、お持ちのスマホがAndroid端末であれば、普通に月1,078円で通話定額ができるだけでなく、動画を見ないくらいの使い方であれば、データ使用も十分3GBで収まるくらいで済むのではないかと思います(私自身がソフトバンクのデータ専用3GBで十分ウェブ閲覧・電子マネー決済・アプリ利用・SNSの利用くらいまで十分できているので)。

スマホで動画を見まくる場合は、もしSIMカード(eSIM含む)を二枚同時使用できるスマホを使っているのなら、mineoの「マイそく」(個人的にはドコモ回線を推奨)との両刀遣いにし、通話を楽天、データをmineoで使えば、楽天LINKはドコモのエリアでなら使えるようになります。楽天の回線は「マイそく」の弱点である平日のお昼に使うだけにすれば、大体月2,000円くらいで、通話もデータも使い放題なスマホが完成します。それも楽天LINKの仕組みがあってこそでしょう。

また、私の方で使っているのは、完全に楽天回線は家庭用のADSL代替と割り切り、ahamo大盛りの100GBなど比較にならない、月200GB以上使っても一日10GBを超えた場合に最大3Gbpsが当日中あるだけで翌日になればスピードが戻るという、楽天回線のデータ回線としての使用であるわけです。今回の新料金の登場とともに、自宅で使えるホームルーターが発売されればと(こんな事は何回も書いているのですが未だに実現せず)思いますが、ドコモのホームルーターでも月5千円かかることを考えると、自宅が楽天回線エリアであれば、あえて0円保持していた回線を解約せずに、各種ルーターに入れて使うというのも一つの方法であろうと思います。

私の現在使っているルーターはたまにau回線のパートナー回線につながってしまうことがあるのですが、テレビで動画を見ていておかしいと気付いたらルーターを再起動することで楽天回線につなぎ直すことができるので、早くちゃんとした楽天回線だけをつかむルータを欲しいのですが、毎月20GB以上使っている事には変わりはないので、今回の発表においても全く影響を受けていません。

新プランで月千円前後で使いたいという場合には、例えばLINEが使い放題になり、高速通信も月3GBまで使えるLINEMOのミニプランにした方が幸せになれる人がいるかも知れませんし、単に0円での回線利用を続けたいならau回線のpovo2.0に電話番号を移転して移り、必要に応じて通話定額のトッピングを付けるというのがセオリーなのでしょう。IIJmioのeSIMデータプラン(2GBで440円)と楽天回線を組み合わせて月440円回線を作っている方も、楽天をpovo2.0にするのがてっとり早いと思います。

個人的には早く楽天には単年度でも黒字にしてもらって、懸案のプラチナバンドの取得や、今後普通のスマホでも使える衛星基地局を使ってのこれまでにないエリア設定など(人のいない山の中や海上でもつながることが期待される)、他社と比べても魅力的なキャリアへと変わっていってくれることを期待しています。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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楽天モバイルの新プランは0GB~3GBでも月額税込1,078円に変更でその影響は」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    何時かは来るとは思っていましたが、予想以上に早かった。楽天の経営状況の苦しさを感じさせるものでした。
    今後どれだけのユーザーが流出するか、新規ユーザーを獲得できるかです。
    楽天モバイルの矢澤俊介社長の「もちろん0ではないと思うがほとんどの人が残ってくれると思う」と言う甘い見通しには呆れました。
    三木谷氏は正しい情報が上がっていないのでは。どこかの国の大統領と同じに思えます。
    独裁者の周りにはイエスマンしか残らず都合の良い情報しか上がってこない。
    3G1,078円~では今後新規ユーザーはまず獲得出来ない。楽天モバイルは地下や建物の奥など障害が多いところでは電波が届かない状態なのでむしろ都会でのユーザー離れが進むのでは。
    半減で済むかどうか。この好機をUQモバイルやワイモバイルは逃さないでしょう。
    草刈り場になると予想しています。今月後半からはiPhoneSE1円で攻勢に出るのでは。
    これでプラスメッセージが相手がプラスメッセージ以外でも送信無料となればさらに打撃になります。プラチナバンド死守の観点からも3大キャリアが楽天モバイルを追い込む為に手を組む可能性もありますね。
    せめて1G480円程度でスタートさせないと流出に歯止めはかからないでしょう。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございます。

    楽天は0円からのプランで一気に他社をリードしたかに見えましたが、今回の発表で、普通に千円からのスタートとなると、他社と比べるとメリットは楽天LINKを使った通話定額となり、ほとんど通話をしない人にとってはあまり継続してまで使おうとは思わないでしょう。私のようにデータを家でも外でも使いまくりたいという人には他社と比べてメリットがありますが、今までのテレビコマーシャルではその点をあまり言ってこなかったこともあるので、7月を境にしてどんなセールストークで営業してくるのかというのは興味深いです。

    加入者数は全く料金を支払わなくても回線を持っていた人がかなりいると思いますので、そこで改めて楽天の実態がわかってくると思うのですが、問題はやはり全国を移動しても使える場所がどのくらいあるかということでしょう。今まではauエリアだったら最低限のつながりは確保できたものの、それではせっかく入った通信料のかなりの部分がauに流れてしまいます。ある意味、新型コロナで県をまたぐ移動が少なかったことで楽天のエリアについての不満は生じてこなかったところがあるものの、これからはシビアに見られます。知床の遊覧船事故で、海上エリアではやはりドコモ回線が強いという印象が実際の評価につながったのも、楽天には頭が痛いところでしょう。このタイミングで自社の通信エリアを広げなくては、勝負にもならない可能性も出てきます。

    個人的には自宅のネットを安く提供していただいているので、もっと楽天には頑張ってほしいと思っているのですが、せめて自社が有利な点をしっかりアピールして満額の通信料を払ってくれる加入者を集めるよう頑張ってほしいものです。

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