電池や電源利用のグッズの他に違うアプローチで同じ機能のものを災害用に用意すべきか

ロシアとウクライナの戦争が続き、その影響は日本でも軽視できないものになってきました。エネルギーを生産できない日本では、今後も長らく電気代・ガス代は上がっていくだろうと思うのですが、昨日などは沖縄で緊急地震速報が出て地震が台湾付近で起こったようで、もしそんな状況の中で災害が起きて断水・停電したような場合はどうするべきなのか、さらに考える必要があるように思います。

一般的には大きな災害に遭遇した場合、避難所で生活するという風に考えがちですが、基本的には自宅が使えるなら、あえて避難所で多くの人の目にさらされながら生活をするよりも、自宅で生活を続けた方がストレスも少なくなるのではないかと思います。ここでは、自宅が大きな被害を受けず、自宅で避難生活をする場合について、何が必要なのかを考えていきたいと思います。

自宅で避難生活をするためのポイントですが、やはり問題になるのは飲料水と非常用トイレの備えは地域や天候に関係なくどこにいても必要になるだろうと思います。自宅の場合にはトイレは使えないものの(水洗で一回ごとに流すなど)、便座に大きなビニール袋をかぶせて下水の方に汚物を流さないようにして、一回ごとに携帯用トイレを使って「凝固」「消臭」をして処理する(携帯トイレで処理したものは一般的には燃えるゴミとして出すことになります)ようになるでしょう。その際、凝固剤は水を加えて固めるようになるので、もし用意できればペットボトルにセットしておしりを洗うことのできる手動ウォシュレットは、本来の利用方法の他、汚物に水をかけて凝固剤と反応させることもできるので、ぜひ今のうちに揃えておくことをおすすめします。災害の時だけではなく、海外旅行や車中泊の旅で温水洗浄便座がない場合でも役に立ちますので。このように、断水が解除され再びトイレが使えるようになるまでのトイレ問題をきちんとまずは考えるべきですが、その他にも考えなければいけないことがあります。

それは、季節的な問題でこれからの季節であれば夏の暑さ、さらに冬の寒さをどうするかということになります。夏の場合、私の自宅は玄関と窓を全て開ければかなり風が通って涼しくなりますが、そうすると隣家から自宅が丸見えになるだけでなく、外からいきなり人が入ってくることになると危険ですので(特に就寝時)、ある程度は自分で涼しくする工夫が必要になるでしょう。ここ数年はUSBで充電できる扇風機がはやりましたが、私の場合はDCモーター採用の扇風機を使っているので、小さ目のポータブルバッテリーでもソーラーパネルを使って充電しながら使い続けられれば、最悪寝る時の暑苦しさは何とかなるかなと思いつつ、うちわや扇子など、電気を使わないで風を送ることができるグッズも並行して用意しておくことが大事だと思います。

これは、明かりを考える上でも同じような事が言えるのではないかと思います。私自身、車中泊で使う明かりということでずっとおすすめしてきたのはLEDを使ったランタンや懐中電灯を、充電してくりかえし使えるエネループを入れて使うことでした。これだと火事の心配はなく、予備のエネループをこまめに充電しておけば、かなり長期に停電したとしても少なくとも明かりという点で困ることはないと思います。

ただ、電池を利用するLEDにはいつ来るかわからない電池切れの恐れがあり、さらに状況によって欲しい機能を提供してくれない場合があります。LEDは省電力を実現してくれるため、電球のように光ってはいても、それ自身はほとんど熱を発生ません。安全面ではそれで良いのですが、冬に罹災した場合には明かり自体が熱源にならないため、温かいものを別に用意する必要があります。そういう意味では、灯油やパラフィンオイルを燃やして明りにするオイルランタンというのは、冬で灯油ストーブを使っているご家庭であればわざわざ用意しなくても自宅にある灯油を燃料として使え、少量でも長時間部屋の中を照らし続けることができます。さらに、小さな火であっても外側に少量の熱を出すので、閉め切れば外の風を防ぎ、そこまで夜間の気温が下がらない地域であれば、オイルランタンを照明だけでなくプチ暖房器具としても使う道が見えてきます。

災害時に電気が使えるポータブルバッテリーや大き目のソーラーパネルについては高額なため誰もが用意できないという問題もあります。すでに持っている方については、バッテリーが連日使えれば良いのですが、太陽が顔を出さず、毎日十分にバッテリーを充電できない日が続いた場合には、ポータブルバッテリーはできるだけスマホ充電のみに使い、他のものについては非電化の機器を使うことも考えておいた方がいいと思います。扇子やオイルランタンというのは、今では趣味の道具という風に考えている方もいるのではないかと思いますが、この他にも電気を使わなくても調理や湯わかしができる道具なども、多少は用意しておく方が良いでしょう。ただ、木や紙などを燃やして燃料にしようと考えている方は、そうして自宅にある鍋釜を使うと煤が付きまくりになってしまうので、必要に応じてカセットコンロ(キャンプ用のカセットガスが使えるバーナーなども)を使えるようにしておくなどの対策が必要になるでしょう。

実は、携帯トイレやビニール袋、手動ウォシュレット、各種キャンプ用品などの防災用グッズは、色んな100円ショップを回れば意外と用意されている場合が多いのです。どうしても100円ショップで見付からないものや100円ショップだと割高になるものは他のお店で買うしかありませんが、100円ショップで揃うものは、日々のちょっとしたスキマ時間を使って事前にリストを作っておき、見掛けたらリストを消し込むような形で揃えていくのが個人的にはおすすめです。


カテゴリー: 防災コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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