「何でも定額」にするのがいいのか「使った分だけ支払う」方がいいのか

昨年から今年に掛けて携帯電話の料金についての考え方が私の中でちょっと変わってきたような感じがしています。

元々、固定電話や自宅のインターネットと比べると高めの料金に設定されていた携帯電話の料金体系ですが、その風向きが変わってきたのが、通話料の10分定額および24時間定額が出てきた時ではないかと思います。そもそも、電話のサービスというのは昔から固定料金があって、毎月使った分を翌月に請求される仕組みになっています。ですからいわゆる「使い過ぎ」の問題が起き、固定電話の時代から遠距離恋愛で毎日電話していると翌月の電話料金が万単位から十万円を超えるという話もそれほど珍しくなかったように思います。

これは通話だけではなくインターネットの世界でも同じで、ネットの黎明期の頃は大きなファイルをダウンロードしまくったことで翌月に相当な通信料を請求されることも珍しくありませんでした。当時はいかに通信費を安くするかということで工夫しながら通話や通信を行なっていましたが、その状況を変えたのが「(電話の)かけ放題」および「データ通信定額」のプランでした。

その考え方を引き継ぐ形で、少し前までは電話については繰り越し付きの無料通話分のあるプランよりも、毎月定額のかけ放題のプランに加入し、データについても毎月のデータ制限はあるものの、一定額の支払いで済むプランに入っていました。それによってスマホでいくら電話してもデータを使っても一定額の支払で安心して使えることになったものの、その一定額というのは今になって考えるとそれなりに高い負担であったことに気付いたのでした。

このあたりの「常識」が変わったのは「楽天モバイル」の登場と「povo2.0」の登場によるところが大きいのではないかと思います。様々な条件はあるものの、この2つのサービスには「基本(固定)料金」という概念がなく、使った分だけ料金がかかるものの楽天においては専用アプリからの発信であれば通話料そのものはかからず(データ通信費用はかかる)、データ通信費用についても月3千円で頭打ちになっているので、毎日いくら使っても昔のような電話代10万円というような事はありえません(専用アプリからの発信でなく標準アプリからの電話発信の場合には話した分だけ電話料金がかかりますのでその点は注意です)。

povo2.0についても基本料金は0円で、データも通話も使用する分だけ事前に申請してトッピングをするというスタイルです。毎月の通話料金はかけ放題のトッピングを付けていないとわからないものの、データ通信は使うたびごとに自分で購入するので把握することはできます。お金が無くなってもpovo2.0の場合はデータ通信ができなくなるわけではなく、50kbps前後まで落ちるものの、最低限のメールなど文字を使ったやり取りは可能なので、ライフラインが切れることはありません。

ちなみに、povo2.0の電話かけ放題の金額は月額1,650円ですが、仕事にスマホを使っていて自分から電話を掛ける回数が多い場合はまだしも、最近は自分から電話を掛ける機会も減っていて、友人にはデータ通信を使ったLINE電話で代用は可能ということもあり、かけ放題を付けていても、毎月使いもしない電話のために毎月お金を払っているというのが無駄だと思えてくるところもあります。

そんな中、現在の私の主回線(通話用)を端末購入の関係でOCNモバイルONEの回線に変えましたが、OCNモバイルONEも楽天やpovo2.0に影響されたのか格安プランの提供を行なっていて、ほぼ通話のみであれば500MBのデータ通信が月額550円(そのうち通話料220円(30秒11円)含)で利用できます。通話専用の基本料金の安いプランということでは、月額290円でデータ通信1GB(使い切るとデータ通信不可になるので注意)の日本通信のプランもあります。

こうした基本料金が0円~550円というプランに加入すると、電話をほとんどしないなら、あえてかけ放題の定額料を払わずにそのまま使った方が、年間など長いスパンで考えると通信料金を節約できるのではないかと思われます。

現状で迷っているのが、自分の親用に用意している回線が現在70分の無料通話と6GBの高速通信が付いて税込1,390円という「合理的みんなのプラン」を月額290円という「合理的シンプル290プラン」に変更ができるようになったら変えてしまう方が良いのか? という事です。

今までの概念で言うと、私がMVNOに移る前にガラケー専用の24時間掛け放題(データ通信なし)が税抜2,200円だったことを考えると、今でも固定費としては破格なのですが、そもそも親がなかなかスマホを持って出てくれないので(^^;)、6GBもデータ通信は必要ないなと思っていたところだったのです。ちなみに、290プランにも70分の無料通話は付けられまして、その際の月額は990円(70分の定額オプションは700円)になります。しかしながら電話を掛けるのも親戚に掛けるぐらいなのです。それなりにデータ通信を使うなら今のままでも良いと思いますが、あくまで現状の使い方で見ると、あえて全てのオプションを外すのも一つの考え方です。基本料金290円に通話料30秒につき11円と、毎月のデータ通信1GBを使い切ってしまったら、追加容量を1GBごと220円で付けるようにした方が、70分無料通話を付けるよりもトータルの通信料金は安くなるのではないかと思ったりもします。ただ、現状では何らかの事情でデータ通信を使い過ぎたり、一定の通話を毎月するなら、毎月の支払いをほぼ固定化できるので、無料通話を付けた方が都合が良いかも知れません。

このように、今後私が新たなスマホ用プランを考える際には、基本を「定額プラン」にするか、「使った分だけ払う」ようにするかを考えながら、その状況で乗り換えをするのかという形で考えるとスマホの使い方も変わってくると思いますので、毎月の通信費を安くすることがさらにできるのではないかと思います。

ちなみに、こうした内容は大手三キャリアのプランには今のところありません。現在大手キャリアで高額な端末を購入していて、移るにも移れない人も少なくないと思いますが、私も大手キャリアの束縛から逃れるにはそれなりに長い期間を必要としました。それでも、電話番号を維持する基本プランを最安にして、データ通信については安く利用できる縛りのない回線を加えるなどすれば今までより回線を増やしても安くすることはできますので、諦めずに長期的な戦略を持ってスマホ料金について考えていくことをおすすめいたします。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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