ドコモのモバイル通信を利用した固定電話サービス「homeでんわ」はFAX利用がメリットか

ソフトバンクの「おうちのでんわ」と同じドコモのLTE通信を使った固定電話サービス「homeでんわ」のサービスが2022年3月下旬から始まることになりました。固定電話の番号を維持しながら安く便利に使いたいという方にとっては、別の選択肢が増えたということになります。

このサービスは専用機種「homeでんわ HP01」を今までの回線で使っている電話機に接続するだけで、市外局番から始まる番号を移行することができます。さらに、ソフトバンクと違って契約期間の設定はなく、解約金などの費用も発生しないというのもポイントです。

使い方としては「おうちのでんわ」と同じで、ファクシミリを使いたい場合には無線での利用ですがそのまま使えます。また、このシステムを登録住所から持ち出しての利用はできないということです。

料金的には「homeでんわ ベーシック」(月額2,178円)と「homeでんわ ライト」(月額1,078円)があり、その違いは基本料金に550円分の無料通話が含まれていることと、携帯電話では当り前であるものの、通常の固定電話では付いていなかった様々な付加機能が追加料金なしで利用できるというところにあります。具体的な付加機能は以下の通りです(かっこ内は「homeでんわ ライト」利用時にかかる月額費用)。

・通話中着信(330円)
・転送でんわ(550円)
・発信者番号表示(440円)
・ナンバー・リクエスト(220円)
・迷惑電話ストップサービス(220円)

現在、個人で携帯電話を持っていて、単なる番号維持のために加入するならライトの方でも十分ですが、今でも普通に通話やFAXを使っているならベーシックの方が良いですね。さらに、同社のスマホ(ahamoでも可)やhome 5Gの契約がある場合には、基本料金を528円引くので、その場合の月額は「homeでんわ ベーシック」(月額1,650円)と「homeでんわ ライト」(月額550円)まで下げることができます。住宅用の固定電話の基本料がベーシック割引後の金額くらいなので、うまく作っていると思います。

もし、ドコモの契約があって固定電話に迷惑電話がかかってきて困っているなら、3月になったら速攻でこのサービスを利用するのがおすすめですが、そもそも私の自宅の場合ですが、固定電話代わりにスマホを置くだけでもナンバーディスプレイ付きの固定電話代わりになるということも確かです。
結局は今の電話、とくにファクシミリを常用するかどうかというのが鍵になるのではないかと思いますね。普通のご家庭なら多少のFAX送信とちょっとした電話(固定電話への通話:8.8円/3分、携帯電話への着信:17.6円/分)なら、ベーシックプランなら基本料金内で収まるので、通信品質に気になる点が出るかも知れませんが、多少は通信費の節約効果も出るのではないかと思います。

私の場合はすでに固定電話を解約してしまったこともあり、このサービスは使わないと思いますが、個人的には早く携帯電話会社には自宅から持ち運び可能な家電話型の端末をなぜ出してくれないのかと思いますね。単三電池4本で4GのVoLTEで通話でき、テザリング可能なんてものが出てくれた方が、新たなプランを作らなくても今あるスマホ用のプランでそのまま使えるのになと思うのですが。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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ドコモのモバイル通信を利用した固定電話サービス「homeでんわ」はFAX利用がメリットか」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    ドコモがNTTの完全子会社となった事で可能になったサービスであり、NTTとしては有線と無線を組み合わせて効率的にサービスを提供する事が出来る様になった事に意味があるのでは。
    FAXにも対応する事で有線回線に代替する事が可能になった。
    NTTにはユニバーサルサービスを提供する義務が課せられていますが、地方では有線では収益を確保出来るかどうか。高齢化の進む地方社会では収益の期待できるネット回線を導入する家も少ないと思います。
    固定電話番号を維持できると言う事でユニバーサルサービスを提供する義務が有線でなく無線で可能と言う事になるのではと思います。
    次第に固定電話を置き換えていくのではないかと思います。料金的にも使用者には負担増になりません。
    むしろ店舗のように事務用回線を敷設しているところでは1本分の料金で2本分引ける。
    home5Gとhome電話で無線によるユニバーサルサービスを提供する義務が可能となりコスト削減につながる事が大きいと思います。
    ソフトバンクやKDDIの後追いだとか今更需要は無いんだと言われますが、需要を期待してではなくコスト削減が目的だと思います。
    開始に時間がかかったのもFAXにも問題が無いように技術的に改善する事が必要だったから。
    過疎地域では電話線は無くなっていくのではないでしょうか。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    現在の固定電話について、今と同じ金額で有線のIP電話になる予定ではあるものの、現在のLTEを利用してのVoLTEの品質に満足できるなら、今回のhomeでんわへ番号を変えずに乗り替えるのも十分ありということになりそうです。今の季節、大雪で集落が孤立し、雪崩で電話線が切れるなんてことを考えた場合、無線を使った固定電話が、ドコモエリアで使えることは大きなポイントでしょう。

    ただし、古くから維持している市外局番からの電話には詐欺を疑うような電話や、様々な業者の勧誘電話など、なるのはほとんど迷惑電話というご家庭も少なくないと思います。携帯電話では迷惑電話対策アプリを使うと、電話に出る前にデータベースに登録されている内容を見てから、そのまま受けるべき電話なのかということを教えてくれますので、今後はドコモにももう少し進んだ(現在は指定した電話番号からの電話を受けないようにするサービスのみ)迷惑電話対策サービスをデフォルトで付けてくれれば安心できるのですが。

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