改めて日本の行政の取り組みが遅いと思うのは、せっかくデジタル庁というものを作ったのに、なかなかスマホの中にワクチン接種証明書を入れることができずにいたということです。
昨日、やっと「電子版ワクチン接種証明書」をスマホに導入することができるようになるという発表がありました。ただ、導入するには多少のハードルがあるので注意は必要になります。
まず、本人確認のためにマイナンバーカードを持っている人限定になるというところがあります。すでにマイナンバーカードを持っている人であれば電子証明書が導入できますが、持っていない場合にはまずマイナンバーカードの申請から行なわなければなりません。マイナンバーカード発行にはそれなりの時間はかかりますが、スマホを使って自撮りをして申請することで、交付までの時間を短縮することは可能です。詳しくはお住まいの市町村にお尋ね下さい。
そして、導入した後にスマホに情報(主にQRコードで読み取ることができるもの)を表示するにあたり、マイナンバーカードの情報をスマホで読み取る必要があるので、マイナンバーカードをスマホにかざしてその内容を読み取ることのできる「NFC Type B対応端末」のスマホを持っている必要があります。恐らくおサイフケータイ対応のものは大丈夫だと思いますが、マイナンバーカードを持っていない方は、運転免許証の内容を読み取ることができれば対応しているのではないかと思います。スマホの中にはおサイフケータイ対応でなくてもNFCに対応しているものもあるので、これは実際に試してみた方が早いと思います。特にAndroidスマホを使っている方は要確認となるでしょう。
あと、アプリの動作環境はiOS 13.7以上とAndroid 8.0以上となっていますので、あまりに古いスマホでは導入することができません。この条件だけをクリアするスマホについては、中古のものでも入手は可能だとは思いますが、国内のみで海外には行かないというなら、あえてスマホアプリに証明書を入れなくても、紙の接種証明をコピーして持つというのでも対応は可能だと思いますし、具体的にスマホに証明書を入れて、QRコードをかざしてイベントなどでスムーズに入場できるなどのメリットが無ければ、今のところはあまり使い勝手が無いような気もするので、ワクチン接種者でこのアプリを導入した人へのメリットが出るような事を今後も行なっていただくことを期待したいと思います。
まだ、サービス開始前なのでこのような書き方になってしまっていますが、個人的には証明書をアプリから使える12月20日になったら、自分のスマホに導入を試みたいと思っています。導入時にはマイナンバーカードを作成した時に設定した暗証番号が必要になるということなので、私と同じように導入を考えておられる方は暗証番号入力を間違えないように気を付けましょう。