東京オリンピックの閉幕とともに国内報道が十分でなかった競技について考えてみる

様々な意見がある中で強行された東京オリンピックが閉幕を迎えました。私自身は自宅から出ない生活を実践する中で様々な競技を見ていましたが、テレビ中継だと必ずしも見たい競技を常に中継してくれることはなく、改めてネット配信の有難味を感じました。

私の場合は、テレビにAmazon Fire Stickをつなげることで様々なアプリをインストールして動画サイトを見ているのですが、パソコンやタブレット、スマホでは生中継が見られる仕様になっていたTVerアプリは、テレビに接続したFire StickではLive中継の様子を見られない仕様になっていました。なぜこんなせこいことをするのか今もってわかりませんが、こちらとしてはその対策として、Fire Stick用に提供されているウェブブラウザを起動して、東京オリンピックの中継を配信している「Gorin.jp」に接続し、そこから好みの競技を生で見ていました。

具体的には静岡県内で競技が開催されているにも関わらず、見に行くことができなかった自転車のロードレースおよびトラックレースについては実際に見に行けたら面白かったのにと思いつつ見ていましたが、ネットがなければ生の感動は味わえなかったと思うと、やっと時代は上から押し付けられたテレビ番組として見せられるだけのものではなくなったと思えた状況ではありました。

ただし、オリンピックを伝えるメディアの対応というのは、あまりにもメダルを取った選手やチームに偏重して盛り上がっているようで、メダルに関係なく素晴らしい活躍をした選手の事を伝えていないのではないかという事を感じています。今回の大会では惜しくもメダルを逃した選手の中にも注目すべき選手は多く、陸上の走り幅跳び、中・長距離で入賞した方々などはメダル獲得されたアスリートと遜色はないと思えます。

ただ、陸上はテレビ中継が入るメジャーな競技であるため、その偉業というのはたとえメダルまで届かなくても、多くの人の心に残るものだったように思いますが、最初からテレビ中継もなくその偉業もメダルに届かなかったためかほとんど報道されないような事になってしまったのは馬術総合馬術個人で4位入賞を果たした有本一真選手と、障害馬術で6位入賞を果たした福島大輔選手が活躍した馬術競技でした。戦前のロサンゼルスオリンピックの金メダリスト、バロン西(西竹一)選手以来、89年振りに入賞を果たし、メダルには届かなかったもののその活躍はもっと知られてもいいはずです。もちろん、自国開催ということで競技で乗る馬の移動によるストレスは少なく、他国の選手に比べて有利なところもあったでしょう。ただそれにしても、今回の東京オリンピックを目指しての強化が実り、入賞という成果を上げたことはもっと称賛されるべきだと思います。

そんなわけで、今回のオリンピックでもメダルに振り回されるような報道に終始した感があり、見る側の注目をメダリスト中心に集めるようになってしまったのは重ね重ね残念です。考えてみれば、オリンピックに参加したほとんどの選手は入賞はおろか決勝にも出られない成績で終わるわけで、そうした多くの選手についても想いを寄せることで、必ずしも目の前で起こる事実に一喜一憂しない心を保っていきたいと改めて思うところです。

まだパラリンピックは残っていますが、真夏の祭典はこれで終わり、無観客で赤字になった分を多くの人の税金によって補填されることになり、これからあと二週間あまり、オリンピックのためにどのくらい新型コロナに感染した人が出てくるのか次第に明らかになっていきます。今後の状況を考えると先行きは暗いような感じがしますが、それでも私たちは暮らしていかなければならないわけで、日々の生活の中でもなかなか報道されないようなニュースにも関心を持ち、世の中に取り残されないようにしていきたいものだと改めて思ったオリンピック期間の状況ではありました。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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