携帯電話の大手三キャリアが新たなブランドでプランを出してくる中、その大手キャリアから回線を借りて運営するMVNOには厳しい時代が続きますが、そんな中で孤軍奮闘しているのがmineoではないかと思われます。各社のサブブランドでは三千円弱で低速時最大1Mbpsが出るプランを出す中で、サブブランドでは「月3GB・低速時最大300kbps」がせいぜいの千円強の月額で(データ専用プランの月1GBプランに「パケット放題Plus」を付けた場合)、低速時でも最大1.5Mbpsのスピードで通信できるのですから、この数値だけ見ると相当お得にネットが使えるプランだと言えます。
ただ、安いものにはそれなりの制限もあります。低速で使っていても(mineo節約スイッチをONにしている低速時)、直近3日間で10GBのデータ量を超えてしまうと最大200kbpsにスピードを制限される場合があります。一日にすると3.3GBあまりで、そこそこ動画を見るでもしないとこの制限は超えないと思いますが、盲点もあります。
元々mineoは平日の昼12時から午後1時までのスピード低下が避けられないので、この時間の利用をしないと宣言して本当にデータ通信を使わなかった場合に、その回数に応じて様々な特典のある「ゆずるね。」というサービスがあります。月20回この宣言を達成した場合に翌月から適用されるのが夜11から翌朝の7時まで、mineo節約スイッチをOFFにしておいても高速クーポンが減らないという「夜間フリー」の特典です。
私の場合は昼に強い他の回線も持っているので、この夜間フリーを毎月獲得するために平日の宣言は欠かさずにやって昼間は使わないことを徹底しているのですが、夜間フリーを使うためにずっとmineoスイッチをOFFにしてしまうと、夜間はよくても昼間にはあっという間に高速クーポンを消費し、mineoスイッチが夜間フリーの時間以外には意味がなくなってしまいます。月1GBと少なくても、制限を避けるためにも必要に応じて高速クーポンを使い、最大限にmineoのパケット放題Plusを使い尽くすためには手作業でmineoスイッチを切り替えるしかないのでしょうか。
しかし、mineoでは専用アプリに私のような使い方をする人のために、便利な機能を付けてくれていました。それが「mineoスイッチ自動節約設定」です。専用アプリから毎曜日ごとにmineoスイッチのON・OFFをアプリの方で自動的に切り替えてくれる仕組みなのです。私の場合、mineoスイッチを午後11時前に切り(ここから高速クーポンを使う仕様になりますが、夜間フリーが有効になるためクーポンは減らなくなります)、翌朝7時になったら「節約ON」に切り替わるように設定しています。希望者が多いと自分の希望する時間ぴったりに設定することはできない場合もありますが、多少時間は前後しても自分でいちいちアプリから変えるよりも気楽に使えます。
これで、毎月の夜間フリーを獲得し続ければ、3日で10GBの制限は朝7時から午後11時までの使用量だけを気を付ければ良く、一気にデータを使う可能性のあるウィンドウズのアップデートファイルダウンロードなどは、モバイル通信を使う旅行の時には「更新の一時停止」にチェックを入れておき、必要に応じて手動でのダウンロードをするようにすれば、長期間の車での旅行でもmineoでの高速クーポンの消費やデータ消費での制限とは関係なく安心してパソコンを使い続けることもこれで可能になります。
これはあくまで私見になりますが、mineoの1GBデータプランにパケット放題Plusを付けたSIMは旅行時にはモバイルルーターに入れて使い、常用するスマホには昼間でも他の時間と関係なく高速でデータ通信が使えるahamo・povo・LINEMOやUQモバイル・ワイモバイルのSIMを入れて2枚体制で使うようにすると、最安ではLINEMOのライトプランと組み合わせることで、月2千円ちょっとでの快適な利用が可能になります。ソフトバンク系のLINEMOを使う場合は、mineoはソフトバンク系以外のプランであるdocomo回線かau回線を選ぶと、どちらかが地域性によりつながらなかった場合の保険になります。ちなみに、docomo回線にした場合、mineoのデータプランでは3Gが使えないので、あえてau回線でもそこまで差はないと思います。今回紹介した設定をうまく使い、安くても使いでのあるデータ通信を活用しましょう。