ガラホで通話もそれほどしないならHIS Mobileの「格安ステッププラン」という手も

MM総研(東京都港区、関口和一所長)の発表によると、2021年3月末時点の格安スマートフォンサービスの回線契約数は、前年同月比15・9%減の1261万回線と、調査を開始した09年度以降、初のマイナスになったそうです。これは大手三キャリアが20GB3,000円前後のプランを発表したためだと思われますが、だからといって他のMVNOが全てダメになるというわけではないでしょう。

世の中の全ての人がスマホで大量にデータ通信をするわけでも、毎日何時間も電話で話すわけでもないわけで、いざという時に備えるための携帯電話回線であれば、できるだけ安く使える回線を選んでいけばいいわけで、今回紹介するHIS Mobileの「格安ステッププラン」は、スマホにしたもののほとんど電話も通信もしなかった人や、ガラホで主に待ち受け中心で、たまに電話するくらいの人であれば相当料金が安くなるプランです。

このHIS Mobileは、旅行会社のHISが運営している格安SIMの会社で、そのプランの基本は日本通信のものを使っています。日本通信は通話が安いプランを多く出していますが、今回のHIS Mobileの「格安ステッププラン」は、さらにその内容を細分化し、特徴を出したプランになっています。ではその料金大系を見ていくことにしましょう。

※ドコモ回線(30秒11円の音声通話とSMS付き)+データ通信料
・1GB 590円
・3GB 790円
・5GB 1,190円
・7GB 1,490円
・10GB 1,790円

と、毎月のデータ通信(高速)の量が少ない順に安くなっています。ちなみに、日本通信の「合理的みんなのプラン」はデータ通信6GB/月と70分/月の無料通話が付いて1,390円になっていますので、このプランで注目すべきは「1GB」と「3GB」のプランではないかと思われます。

「合理的みんなのプラン」はスマホでそれなりにデータ通信を行ない、電話をする分には十分でおすすめのプランですが、そこまで使わない場合には「格安ステッププラン」を検討する方が良い場合があります。さすがにスマホを使う方は月1GBのプランでは厳しいと思いますので、今使っている端末がドコモのガラホなら1GBプランを、同じくスマホの場合は3GBプランを選ぶと、あとは毎月どのくらい通話をするかによって日本通信のプランとどちらを選べばいいかがわかってきます。

どちらのプランも「合理的みんなのプラン」と比較することにすると、まずこのSIMをガラホに入れて使う場合、テザリングをしなければ毎月の通信量はまず1GBで十分です。通話料は30秒11円とドコモ本家の半額なので、無料通話はなくても最大で月間36分間通話をしたとしたら、その通話料は単純計算で792円となり基本料金の590円を加えても1,382円と合理的みんなのプランよりも安上りになります。毎月30分も電話をしないのであれば、70分無料通話があっても合理的みんなのプランの総支払額との差はどんどん広がり、たまに月30分以上の通話時間になったとしても、差は縮まらないでしょう。

ちなみに、「格安ステッププラン」にはオプション料金700円を払うと全ての通話が5分以内なら定額になります。1GBとセットにすると1,290円なので、掛ける回数が多いがそこまで込み入った話はしない場合は5分定額オプションも選択肢となりますが、通話料金そのものが安いので、あえてオプションを付ける必要はないのではないかと個人的には思います。

同様に3GBの場合は同じ計算でいくと月間27分通話をした場合、通話料594円に基本料790円で1,384円となります。このくらいの通話時間で何とかなる方は結構多いと思いますし、毎月の料金はウェブで確認することができますから、まめに毎月の通信料金をチェックして無駄な通話を抑える(友人との通話をLINE電話にするなど)事ができるなら検討する余地があります。

また、まだ楽天モバイルをメインの回線にできない方は、SIMが2枚入るスマホにHIS Mobileの「格安ステッププラン」3GBのSIMと楽天モバイルのSIMの2枚差しにすると、メイン番号(HIS)で受けて、発信はRakuten linkからにすれば(この場合は通知される電話番号は楽天モバイルの番号になるので相手への通知が必要です)、月790円でそれなりに通話も通信もスマホでできるのではないかと思います。

こう考えると、複数回線を組み合わせる中で、通話中心のSIMをHISの「格安ステッププラン」にすることで、かなり無駄を削ぎ落とした通話中心の利用になり得るということがわかります。私自身、現在メイン番号に使っている「合理的みんなのプラン」でも安いですが、他の回線も持っているので、データ通信は6GBも必要ないのではと思う部分もあります。もちろん、データおよび無料通話の時間に余裕があればそれだけ電話をするという効果があるわけで、どちらが良いかというのはケースバイケースではあります。ただ、毎月の通話が少なく、さらに毎月きちんと料金を確認できる方なら、相当安く毎月の携帯通信料を下げることができる可能性の大きいプランであることに違いはありません。


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