自作系小型アルコールストーブにアルポットを強引に合わせたら最高の使いやすさに

自作の作品を広くネット上で販売できるサイト「creema」やヤフーオークションを窓口にして販売されている直径62mm・高さ18mmのポケットストーブに入る大きさの「アルコールストーブ 【TYPE: G】」が使い勝手が良く、他のアルコールストーブを使おうとは思わなくなってしまいました。話題の、キャンドゥで販売になった330円のアルコールストーブに全く興味がわかなかったのもこのアルコールストーブを持っているからです。

自宅にはトランギア真鍮製も、エバニューのチタン製もあるのですが、小ささだけでなく燃費が良く、さらにメスティンとポケットストーブに入れて使うと一合・二合の自動炊飯もそれぞれ20ml・30mlのアルコール量で可能になるということもあり、おうち時間で様々な調理を試したりしているのですが、あまりにポケットストーブとの組合せで使っている中で今まで使っていなかった「アルポット」の事を思い出しました。

この「アルポット」は、車中泊で湯沸かし・炊飯・調理をする場合には最強の器具だと言ってもいいと思います。登山ではバーナーと鍋と風防が一緒になっているためかなり大きくて、持ち出しにくいと思うのですが、車で運ぶなら全く問題なく持って行くことができます。

本体にセットできるアルコールバーナーは、ガラス芯で消耗品になりますが、蓋がキャップになっているのでアルコールを入れたまま持ち運びできるだけでなく、蓋をかぶせて消火したら余ったアルコール燃料を後で使うこともできます。さらに、中の鍋にはお米の一合および二合の米と水の量の目安となる目盛りが付いているので、これで自動炊飯ができたらいいのにと思いつつ、結構アルコールを使うので出動頻度が極端に少なくなってしまっていたのでした。

今回、なぜ改めてあるポットについて書こうと思ったかと言うと、アルポットに入っているガラス芯アルコールバーナーの代わりに、今メインで使っている小型のアルコールストーブ【TYPE: G】を入れ換えて使えないものか? とふと思ってしまったのです。アルポットの中に収納するにも小型であれば有利で、うまく行けば外で使うには最強の調理器具になるのではないかという展望のもと、とにかくアルポットを分解してみることにしました。

まず、これがアルポットの底から取り外したアルコールストーブと、小型アルコールストーブの大きさを比べたものです。火口の大きさもそれほどの違いはないので、うまくセットできればうまく使えるのではないかという期待が持てます。

次に、アルポットの底の部分なのですが、製品ではここにアルコールストーブがカチッとはまるようになっています。ただ、小型アルコールストーブはぴったりとはまらないので、まずはシリコンのコースターを底に敷くことにしました。これで上に何か置いた場合、ちょっとした振動では動かなくなることが期待されます。

次に、このままアルコールストーブは載せたくないので、100円ショップで手に入る直径10センチちょっとのステンレス小皿を置きます。このさいずだとアルポットの底にはぴったりはまらないのですが、下に敷いたシリコンコースターのおかげで、それなりに固定されていることを確認しました。

そして、この小皿の上に小型アルコールストーブを載せるのですが、このまま載せるとちょっとした振動でもアルコールストーブ自体が動いてしまってうまくないことから、小皿の中でアルコールストーブが固定されるようにアルミホイルで輪を作ってせっとしました。この中にアルコールストーブを入れることで、小皿の中でアルコールストーブが動くことを防ぐことになります。

少な目のアルミホイルを棒状にしても、これくらい固定することができます。もう少しアルミホイルの型を増やしたり、別の材料で隙間をうめるようにしたりもできるのですが、一応これが簡単にできるので、これを見て真似をしようと思った方はもっと見た目のよい方法があればご教授いただきたいです。

ここまでできれば、アルポットの外枠をはめ込むのですが、無事に小型アルコールストーブの火口すべてが露出しています。これなら必要以上にアルポットを傷めてしまう可能性は少なくなるので、実用的に使えそうな匂いがしてきて、一気に盛り上がってしまいました。この中にアルミ製の鍋を挿入して調理するのですが、今回は500mlの水を湯沸かししてみました。

アルポットの特徴の一つに、外から中の様子を見ることができるのぞき穴があることがあります。ここで見ると昼間でもきちんとアルコールストーブが点火しているか、その場合の火の勢いはどうかということまで直に見ることができます。この写真の通りに火口からそのまま火が遮られることなく出ていて、きちんと内鍋の底に当たっていることがわかります。こんな事ができるのはアルポットだけです。

ちなみに、水の量は500mlで気温は24℃でアルコールの量は15mlで試しましたが、10分くらいで沸騰してしばらく沸騰状態が続いていました。同じ状態であれば容量いっぱいの約800mlくらいまで同じくらいのアルコールの量で行けるのではないかという気もします。とにかく外鍋全体が風防と保温のできる構造になっているため、かなり効率良く調理ができそうです。

また、同じ作り方で作られている「アルコールストーブ【TYPE: H】」(100円ショップで売られている四角い携帯灰皿を加工したもの)でも試してみたのですが、こちらの方は【TYPE: G】と比べてわずかに高さがあるようで、写真のように真ん中に来るように置いて外枠をはめると、上から抑えられる分がたつきもなくアルコールストーブ自体の固定が不要であることがわかりました。まだ火を付けての実験は行なっていないものの、こちらの方は最大40mlまでアルコール燃料が入りますので(【TYPE: G】は30mlまで)、お米を頻繁に二合炊くような場合はこちらの方を選ばれるのがいいのではないかと思います。

実際に車中泊で使う場合、先にご飯を炊き、その後こびりついた鍋に水を入れて改めて沸騰させることで中のこびり付きを落としつつティーバックのお茶を飲んだりして使えば、火事の心配のない所に車を停めて調理をすることも有りなのではないかと思えます。ただし本体が倒れてしまうと火が上がってしまいますので、実際に使う時にはアルポット自体が倒れても火事の心配のない場所で行なえればベストです。

それにしても全て100円ショップで調達可能な「コースター」「小皿」「アルミホイル」だけでアルポットの低燃費化ができるとは思いませんでした。すでにアルポットを持っている方だけでなく、今後アルコール燃料を使ったソロキャンプや車中泊を考えている方には、このアルポット低燃費化実現の小型アルコールストーブとの組み合わせは本当におすすめできます。アルポットにはゴム足が付いているので、そのまま安定して使っている分にはアルポットを置いた下の部分が熱くなることもありませんので、周りの事を気にしなくても使えるというのが最高です。興味のある方は一部自己責任にはなりますが、安全には十分注意して試してみて下さい。


カテゴリー: 車中泊のための道具考 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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