通話を「楽天モバイル」データを「mineoデータSIM」にすることで最安スマホの完成?

前回紹介したmineoの「パケット放題 Plus」は、通話用SIMにだけでなくデータ通信専用SIMの、大手3キャリアの回線ならどの種類でも利用できるので、一つのスマホに2つのSIMを入れて同時使用できる環境を持っていれば、2021年6月1日以降の「パケット放題 Plus」の状況によっては、面白い使い方ができるのではないかと思います。

というのも、楽天モバイルの売りはデータ・通話が無制限で使えることもありますが、月間のデータ使用料(Rakuten linkを使っての通話料はカウントされません)が1GB未満だと一回線目のSIMであれば月々の料金を0円で運用することができるのですが、Rakuten linkで使うデータ回線を楽天モバイルではなくmineoの方にすることで、さらに快適度が上がったまま料金はお安くできる可能性があります。

まずは、自分の家およびよく出没する地域において3キャリアのうちどのキャリアがつながりやすいかということを把握する必要があります。楽天のパートナーエリアはauなのですが、それで圏外になったことがなければau回線のプランで選べばいいでしょう。地域によってはソフトバンクの方が強かったり、ドコモが強かったりする場所もあるわけですが、ここで一点注意したいことは、ドコモの回線プランについては、mineoでは3Gでの利用はできない仕様になっているので、山間部や海上でスマホのアンテナが3Gに切り替わる場所でも使いたいと思う場合は、別に3Gエリアでも使えるドコモのSIM(MVNO含む)を検討する必要が出てくることです。ただ、普通に人のいる所であれば、今使っているスマホに入れて使える回線のうち、今使っているスマホに対応する回線のSIMを選べばいいと思いますが。

ここではあくまで最安運用にこだわるため、楽天モバイルでは基本的にデータ通信を行なわず、SMSおよび通話をRakuten linkで行なうことしか考えません。スマホでは「通話用」に楽天モバイルのSIMを設定し、「データ通信用」のSIMにmineoを設定しましょう。そうすると、Rakuten linkを含めたスマホでのデータ通信は全てmineoのSIMの方で行なわれることになり、これから紹介するマイネオから請求される月額のみを支払うような形になります。通話を楽天モバイルのSIMに付いた電話番号を使うなら、mineoの契約は音声通話のない「データ専用SIM」で十分です。この場合の最安値は、1GB/月のデータ量が使えるプランが税込880円で提供されていますので、この基本プランにパケット放題 Plus(月額税込385円)を付けて、mineoへの支払いは月1,265円+ユニバーサルサービス料となるわけです。

これで、音声通話はmineoのデータ通信を使ってRakuten linkアプリからの発信に限定することで、楽天モバイルからの請求は0円でも無制限(ナビダイヤルなど対象外の電話番号もあるのでその点だけは注意)に利用することができ、データ通信においても高速の1GBを使い切った後は最大1.5Mbpsで使うことができるようになります。基本的には最安プランだと高速クーポンが少ないので、常に高速通信にして、毎月の高速データを残さないような使い方が良いのではないかと思います。というのも、mineoには午後11時から翌朝の7時まで制限のない高速通信ができる「夜間フリー」の権利を獲得できる「ゆずるね。」という仕組みがあるからです。この夜間フリーの高速通信を使う場合には、アプリの速度切替で「高速」を選んでおかないと適用されないので、いちいち切り替えずに高速通信を利用するには月初に毎月の1GBを使い切ってもそれほど問題はないかと思います。

ちなみに、この「夜間フリー」の権利を得るためには、月曜日から金曜日に専用アプリの「ゆずるね。」からその日のお昼のデータ通信の利用を午前11時半までに「宣言」し、当日の12時~13時に、動画や写真の送受信等で数MB以上(今後の改定で1MB以下になる可能性もあり)のデータ通信を利用しなければ、「ゆずるね。」達成になるのですが、この達成を月に10回達成すると翌月の「夜間フリー」の権利を獲得することができます。

だいたい月に20日ぐらいあるうちの半分くらいお昼のデータ通信を使わないようにすれば毎月の夜間フリーを達成することができますが、どうしてもデータ通信をお昼の時間に使いたい時にはスマホ本体の設定を変更し、1GBを超えない程度に楽天モバイルのデータ通信を使えばお互いのSIMの特徴をうまく補完できます。ちなみに、低速最大1.5Mbpsのmineoの通信速度については、3日間合計で10GBを超えた場合に最大200kbsに一気に制限されますが、上記の方法で「夜間フリー」を獲得しておくと夜間の通信については、制限にかからずに高速での通信を午後11時から翌朝7時までは行なえます。そんなわけで、常に専用アプリから「高速」にキープしておくと、自動的に夜間のスピードが上がりますので、深夜中心にスマホを使っている方は有利ですし、旅行の際などは逆に早く寝てしまい、日の出とともに起きてそこで早朝に高速で使うなどの工夫があれば、十分この2つの契約だけでも使えるようになるのではないかと思います。

ちなみに、最大1.5Mbpsでどのくらいの事ができるのかというのは、今後自分が契約してみて実際に使ってみての感想を書くつもりですが、普通の動画サービスであれば品質を多少落として使うことで、スマホでの閲覧には影響しないくらいの品質で途切れなく利用できるのではないかと思います。画質を落とすことで使用するデータ量を制限がかかりにくいように抑えることも可能なので、自分が外で毎日使う場合、どのくらい画質を落とせば制限にかからないのかを事前に調べて使うことも、安く使うコツにはなるでしょう。

以上のような事は、なかなかスマホの設定とか回線の使い分け、mineo独特の仕組みの利用などを自分で行なう必要があるため、なかなか難しい部分もあるのかも知れません。しかし、スマホを安くとも制限を感じることなく使うためにはこうしたユーザーが主体的に使っていくことが必要になるということもまた確かなのです。少し前の状況に比べると、かなり安くてもできることは増えてきたのではないかと思います。今後もこうした観点からの考察は続けていきたいですね。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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