迷惑を掛けない休み方について考える

首相の要請により学校が休みになった時にはここまで自粛が伸びるとは思わなかったのですが、今の関東関西での新型コロナウイルスの広がりを見るにつけ、これは5月のゴールデンウィークでは終わらないなという予感のようなものがあります。

そして、ここ数日では全国ニュースにはなっていませんが、私の住む静岡県でも新型コロナウイルス陽性の患者が続けて出ているのですが、その内容というのが、きちんとした対処をしていればここまでの騒ぎにならなかったのではと思われる事例でした。ただあまりにも、今後に向けてもし自分がかかってしまったらどうするのが正解なのかということを考える中では大切な事が含まれていると思うので、ここでそのあらましを紹介しました。

今回紹介する事例というのは、私の住む静岡市内にある新型コロナウイルスに関する隔離病床がある「静岡市立病院」で起きました。40代の女性看護師がまず陽性になったのですが、この看護師は新型コロナウイルスを診ていた看護師ではありませんでした。どこから感染したのかはこの文章を書いている時点ではわかっていないのですが、問題はこの看護師の陽性が確認されるまでの行動にあります。

まず、この方は3月23日に38℃の熱を出したことで早退したのですが、静岡病院の内規で「解熱後24時間経過しないと出勤できない」というルールがあったのですが、その内容が職場で徹底されておらず、翌日の24日に勤務に出てしまいました。25日から27日までは仕事が休みだったものの、市からの発表によると25日には市内の医療機関に行っただけでなく美容院とスーパーに立ち寄り、翌日の26日にもスーパーとドラッグストア、27日にもスーパーに行ったということです。

そして28日は勤務に出たものの、翌日の29日にも38℃の発熱があったにも関わらず市内の親族のお宅を訪れ、さらにスーパーとドラックストアを訪れたということです。陽性はその翌日の30日に本人を含む家族4人がなっていることがわかり、大きな騒ぎになったということです。

今回の事例は、単に看護師というだけでなく同じ病院で県内でもわずかしかない新型コロナウイルス対応の病床を持っている病院において、個人の杜撰な健康管理による濃厚接触者の拡大を招いてしまったという事実です。ちなみに、この看護師は人工透析を担当していたということで、もし人工透析を行なっている患者さんに新型コロナウイルスを感染させてしまったとしたら、医学の事についてよく知らない私でもわかるくらい、命の危険をともなう感染になり得るのに、医学について素人並みの行動を取っているのではないかと思わせるほど後から批判されるような行動を取っているというのは本当にショッキングな話でした。

ただ、もし自分が急に発熱をした場合、特に私自身は医療行為を仕事にはしていない普通の仕事をしているので、どうしても人が足りずに「できれば仕事は休まずに来て欲しい」というような期待をかけられていると思ってしまえば、自分が新型コロナウイルスに感染していると思わなければ、この女性看護師の方と同じような行動を取ってしまう可能性は0ではありません。ちなみに、今回の女性看護師の行動によって陽性を疑われ、PCR検査をしなければならなくなった人達は、担当の透析患者が77人、他の患者などが40人、濃厚接触者の親族が8人、同僚などの医療従事者が17人、そして美容院で担当した1人(この人数は3月31日夕方の時点での数字)と、たった一人の行動が150人に迫る人々に感染の危険を生んだわけです。

改めて、自分の毎日の行動をおさらいしてみると、通勤には公共交通機関は使わないのでその点では安心ですが、職場ではそれなりに人に会いますし、その後買い物で大型ショッピングセンターに立ち寄ることも日によってはあるので、そこでなるべく人と話をしないようにすることにも気を付けながら、その他の時間は極力自宅で過ごすようにしないと、自分はともかく相当の人に検査を受けさせる羽目になることを改めて考えないといけないでしょう。

私の場合は電車やバスでの移動をしなかったり、仕事は内勤なのである程度は毎日会う人は決まっているので把握はしやすいと思いますが、公共交通機関がないと通勤できないような人が集まる東京や大阪などの都市圏で生活する人はいつでも今回紹介した以上の濃厚感染者を生む素地があるということを考えるべきでしょう。そう考えると、やはり大都市圏の封鎖ということも今後の感染者の伸びによっては本当に必要になってくるのではないかと思います。ここを読んでいただいている皆さんも、改めて自分の行動を把握することと、38℃以上の発熱があった場合には、まずは最悪の事も考えて仕事や学校、行事への出席を休むことと、その後解熱しても匂いや味覚が感じられないなど、報道で言われている新型コロナウイルスが疑われる状況が出た場合は早めに受診して検査をお願いすることだけは行ないましょう。


カテゴリー: 防災関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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