アメリカ発祥の「バンライフ」とは?

昨日、テレビの夕方のニュースを見ていて、アメリカで日本の車中泊のような事をやっている人に取材したVTRを見る機会がありました。アメリカでは、定住生活からバンタイプの車に乗って放浪しながら生活することを「バンライフ」と呼ぶのだそうです。

私が見たのはキャンピングカーやトレーラーハウスなどでなく、新型コロナウィルス関連で勤め先を解雇された女性が、失業保険から30万円を使って中古のバンを購入し、内装を自分で作って定住生活とおさらばし、放浪しながらの生活を送っていました。車の内部はベッドやシンクもそろっており、見た感じは日本で車の内部を改造したような感じで生活するためのコストは確かに少ないだろうなと思います。

日本と比べると例えばニューヨークで賃貸物件を借りると東京と比べてもかなり高くなるということですし、アメリカは日本と比べても車に関しての費用もガソリンも安いと思いますので、旅に楽しみを見出せる人なら、バンライフを満喫できるのではないかと思います。

ただ、バンライフをするディメリットというのは、日本の車中泊生活を続ける時と同じようなところがあります。取材を受けていた女性の方は、夜寝る時にはカーテンを閉めてドアのロックの確認を徹底し、いざという時のためにクマ用の撃退スプレーを用意しているとのことですが、明らかに日本と比べてアメリカの治安には不安な点がありますので、アメリカ国内を車の中で寝ながら放浪するというのは、それなりの覚悟が必要ではないでしょうか。

また、取材を受けていた女性は、アメリカ国内のリサイクルショップを回りながら、アンティークなどを購入し、それをネット上で売るというビジネスを行なっているようですが、日本以上にネットが普及しているであろうアメリカで、いくら安く済むといっても生活するための資金をしっかりと稼ぐことができているのか、今後も大丈夫なのかと思いますので、むやみに真似をするものではないと個人的には思いますね。

さらに、車上生活をする上での苦労ということでは、ポータブルトイレをバンの中に入れている場合はその処理や使用済みのシンクの汚水の処理をどうするのかという問題や、ゴミの処理の問題などは日本と同じで、その女性は公共のゴミ箱らしき場所にバンライフで出たと思われるゴミを捨てているのが放送されていましたが、さすがにそれはまずいと思いながら見ていました。彼女にとってはいつもの行動なのかも知れませんが、このニュースを見て彼女の模倣をする人が多く現われ、その人たちも同じようにゴミを捨てた場合、どこかでトラブルになってしまう可能性のある行動ではないかと思うからです。

こうしたライフスタイルに興味がある方は、まずは車で日本一周をされているような方も多くいると思いますので、日本での長期間の車移動についてのレポートを見るなどして、具体的にどのようにして車中泊生活を送る上での問題を解決しながら移動したのかを知っておく必要はあるでしょう。

さらにこの「バンライフ」はちゃんと定住をしている場所があって、そこから出掛けて車中泊をして帰るということではなく、帰る家がないまま放浪しているというニュアンスで放送されていたので、このままのやり方を日本で行なうような事を考えている方は、勢いで住居を手離すことのないようにした方がいいと思います。いざという時に帰ることができ、連絡先としての住所を置ける実家があるなら別ですが、国内で帰る場所を失くした状態でのバンライフというのは、ちょっと歯車が狂いだすと進めなくなるだけでなく自らの生活にも関わってくるかも知れないことも考えておくことも大事なのではないでしょうか。


カテゴリー: 車中泊関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す