1日で完成し撤去も簡単な「インスタントハウス」とは?

たまたまテレビを付けていて、面白そうな居住空間を作っている方に取材した番組を見ました。名古屋工業大学の北川啓介教授が開発した「インスタントハウス」という、ちょっと名前を聞いただけだとキャンプにも使えるのか? と思ってしまいますが、そういうものではないものの一日で完成させることができ、きっちりと断熱されているので、災害時の仮設住宅用としてはベストな選択ではないかと思います。

直接のリンクはここでは貼りませんが、「インスタントハウス」という言葉で検索をかければその内容は見られると思います。施工の方法は、まずペグがさせる土のあるスペースか、ビスが打てる床のフロアの上に風船をふくらませるようにインスタントハウス本体を設置し、風船の中からウレタンの断熱材を吹き付けます。これが膨張して乾くと、中がクーラーボックスのような状態になり、外からの冷気(冬)や直射日光(夏)をシャットアウトし、一年中快適な居住空間がそれだけで完成します。

窓やドアはウレタンと外側のポリエステルを切って作ればいいので、本当に数時間で家が完成し、学校の体育館やテントなどで寒さや暑さにストレスを溜めることもなくなるということです。実際にこのインスタントハウスを設置したキャンプ場もあるようで、いわゆる「グランピング」をうたう施設になるようですが、少なくともそこでホテル並みの居住空間を提供できるならばなかなか将来に期待が持てるというものです。

ちなみに、気になる価格は直径430cm・高さ410cmのワンフロア、15平米のサイズ(ドア1枚・窓5枚・換気口2口)のインスタントハウスが、税別1,480,000円で建てられるそうです。ただ、基本的に車が入れないような場所はNGで、場所によって出張費用が上乗せされる場合がありそうです。しかし、さすがにこうした家を個人で建てる人は少ないだろうと思います。それこそグランピング事業を展開する業者がテントでは快適な居住空間を確保できないような時期のために設置するとか、あとは災害時にすぐ安全に過ごせる家が必要な人のために行政が用意するような場合が主でしょう。

ちなみに、その形状と軽さから、風への耐性は風速17m程度だということで、例えば倉庫代わりに利用されることが多い大型のテントの中に複数設置するような事をすれば、個別の家から外に出ても雨に濡れる心配はありませんし、断熱効果も上がるのではないかと思います。この方法はすぐ建てられるという事だけでなく、現場を復旧したい場合にすぐに原状回復ができそうなのが良いですね。

個人的には、そこまで大きなものでなくても良いので、それこそ組み立て式のクーラーボックスのように発泡ウレタンの板を組み合わせて持って行けるようなインスタントハウスを、軽トラの荷台に固定するような形で組み立てるキットがあれば、家を出る時から組み立てて行ってもいいでしょうし、必要に応じて仕舞うなどできるものがあると、キャンピングカーの概念が変わってしまいそうな気がして、そのために車を乗用車から軽トラに変えてしまおうと思ってしまうかも知れません(^^;)。


カテゴリー: 防災関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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