18キッパーも影響を受ける? JR東日本の終電繰上げ

新型コロナウィルスの影響でかなりの減益になった企業の中に鉄道会社があります。新幹線は5月のゴールデンウィークに、過去には考えられないほど利用者が減りました。先日の四連休ではかなり回復してきたものの、まだ数年単位で今のような状況が続くということになると、利用者が減れば電車の本数を減らすというのが企業としての対策になることはわかります。

今回はJR東日本の話ですが、2021年春にある恒例のダイヤ改正において、東京から100キロ圏内にある在来線の終電を30分程度繰り上げることを発表しました。東京を中心とした静岡を含む関東圏の通勤圏において多くの人がこのダイヤ改正の発表を受けてどうするのかというのは今後色んなところで話が出てくるでしょう。ただ、世の中全体が夜ふかしをして仕事や勤務後の飲食などをすることを良しとしない流れがあるので、今回のJR東日本のダイヤ改正が人々の生活パターンを変えていく可能性もありだと思います。

私自身は東京近郊で仕事ということは今のところないですが、一つ問題があるとしたら、こうした「終電の繰上げ」が他のJR会社や私鉄にも波及することで、学生の休み期間に販売される「青春18きっぷ」を利用しての旅行のスケジュールにも影響が出てくるだろうと思います。

午前0時から翌日の午前0時を超えて最初に停車した駅まで普通列車が一日乗り放題となる青春18きっぷは格安で全国を鉄道で移動できるきっぷとして学生以外の層にも人気がありますが、来年春からは東京だけでなく他の地域でも終電が一律繰上げということが予想されるので、もしかしたら当日ぎりぎりで列車に乗れなくなり、22時から23時台に到着した駅でその日は終了というような事になりそうな気がします。

そうは言っても、新型コロナウィルスの影響が無くなれば元に戻るのでは? という風に考える方もいるかも知れませんが、もし深夜まで出掛けるような生活スタイルが変わり、企業は通勤をしないで済む在宅ワークが主流になり、残業も減らされるようになれば、深夜に列車が走らないことが普通になる社会に変わってしまう可能性もあります。さすがに深夜バスは残ると思うので、18きっぷと深夜バスを組み合わせた旅のスタイルに変わっていくかも知れませんが、18きっぷだけで安く旅をしたいという場合は、無茶なスケジューリングはできなくなりそうなので、18きっぷを使う人も減るかも知れませんし、JRの方もこの騒動を利用して青春18きっぷそのものを無くしてしまうのでは? という最悪のシナリオも想像することができてしまいます。

実際は来年春のダイヤ改正の内容が重要なので、さすがに最近は紙の時刻表を買わなくなった私も、ダイヤ改正号を買ってその内容を分析し、今後自分の旅のパターンをどうするのか考えることになりそうです。一部においては密にならないように、普通列車でも全席指定の列車および普通列車のグリーン車連結が増えてくれれば、事前にその席を押さえることができれば、今より快適に18きっぷの旅をすることができるようになるかも知れませんし、実際のダイヤを見て改めて今後の旅については考えたいですね。

最近の18きっぷはシニア層の利用が多いですが、元々は学生の貧乏旅行用のきっぷなので、旅行に行きたい若年層の気持ちを折ることが無いよう、我慢する部分は多いものの安価に国内を移動できる手段として18きっぷは残して欲しいと切に願います。私自身は、もし18きっぷがなくなったとしても、車を使って車中泊の旅をすればいいのですが、そうした車を利用しての旅をする前に、鉄道(普通列車でも)を使っての車を使ってはなかなかできない長距離移動のできる状況を感じて欲しいですね。パッケージツアーとは違う楽しさや大変さがあるからこそ、飛行機や新幹線の有難さも感じますし、旅の中でどこにお金を投入するかということも考えられるようになるのではないでしょうか。

鉄道利用者の中で18きっぷを使いまくる人は少数派であることは仕方ないことではありますが、まさかこういうところまで変わってきてしまうのかと思いました。まだまだ社会が変わることによって、今まで当り前にあるものだと思ったものが消えていくことがあるかも知れません。そんな事も考えながら自分はどうしていくのかを考えなければいけない時代になってきたということなのでしょう。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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