データ専用SIMでも着発信できる楽天モバイル「通話用スマホ」づくりのすすめ

前回紹介したように、夜間に大手キャリアのエリアで速度制限なしのインターネット通信が楽しめるmineoの状況を把握したこともあり、今後の自分の回線契約について色々考えることが出てきました。

というのも、私がメインで通話に使っているのはドコモのガラホによるケータイプランのかけ放題で、VoLTEによるクリアな音質と専用アプリを利用しなくても定額を利用できる大手キャリアならではのサービスは安心できるものの、2年更新の更新月が今年の年末に来るので、このまま契約を続けるのか、それとも同じドコモで解約手数料がかからない現行プランに切り替えるか、それとも他社にMNPするかというのは新たな状況の変化があれば変わる可能性を模索しています。

そんな中で今回、楽天モバイルの利用を「データ通信」と「通話・SMS」に分けるという裏技的なSIMの使い分けを行なってみました。新たな楽天モバイルは、楽天のエリアではデータ通信無制限で、さらに通話・SMSも楽天linkアプリからの利用であれは無制限で利用できるという、シンプルで魅力的なスペックになっています。しかし、今まで通話とデータ通信をガラホとスマホで分けてきた経験から言うと、データ通信を使いまくっている中でどうしても電池の消耗が気になってしまいますし、私があえてガラホをドコモ契約にしているのは楽天にauのエリアが加わったとしても、ドコモのエリアの方に信頼感があるので、今まではメイン番号を楽天モバイルにすることは考えられなかったのですが、今回紹介する方法が今後も利用できるなら、月2,980円かかってもドコモから楽天に乗り換えて番号を継続するパターンもありかも知れません。

というのも、楽天モバイルで通話無制限を実現するために採用されているのは、インターネット回線を使って通話を行なう「楽天link」アプリです。この楽天linkはインターネットがつながっていれば利用でき、Wi-Fi経由でも通話が可能です。具体的には、楽天モバイルのSIMを通話で使おうとするスマホ(現在はiPhoneでの通話はできないので対応のAndroidスマホになります)にあえて楽天SIMを入れず、SMS受信可能な別のスマホ(このスマホでは通話しないのでiPhoneでも可)に入れておきます。そして通話用スマホに楽天linkアプリをインストールした上でアプリを起動すると、ログインするための画面になります。

ここで、何か他のSIMが入っているとそこにはそのSIMの番号が出てしまうのですが、そうではなくて楽天SIMの電話番号を入れて画面を進めると、もう一つのスマホの方にSMS経由でログインコードが送られてきます。そのコードを入力することで楽天SIMが入っていないスマホであっても楽天SIMの電話番号が紐付けられ、楽天linkからの発着信ができるようになります。

楽天link自体はSIMカードを入れていないスマホでも使えるのですが、その場合は発信の際に相手に自分の番号が通知されません。そして、Wi-Fiでつながっていないと使えないという、携帯電話としては相当使い勝手が悪い状態になってしまうので、何か別のMVNOのSIMを入れて使うのがセオリーです。楽天SIMと関係なくネットに繋がっていれば電話として使えるということは、ドコモの基地局を使ったMVNOのSIMを入れると、楽天の番号でありながら、エリアはドコモで使えてしまうというのです。

そこで、今までSIM2枚差しで使っていたOPPO RanoAにドコモ系のOCNモバイルONEのデータ専用SIMの一枚だけ使うようにし、楽天のSIMはP30 Liteに入れることにしました(mineoのSIMは7インチタブレットに入れ直しました)。一通り設定とログインが完了したところで、通話のテストを行なってみたところ、問題なく発着信が番号通知をともなってできました。さらに、SMSについても受信メールについても楽天SIMの入ったP30 Liteの方には行かず、全てOPPO RanoAの中で完結してしまいます。

私の契約しているOCNモバイルONEのデータ通信は現在契約できない一日110MBの高速クーポン利用可(1日繰り越し可能)というパターンの契約なので、スマホ内で使うだけなら十分に使え、さらに低速(通信制限時および手動での切替可)でも200kbps以上のスピードで無制限に利用可能なSIMになっているので、通話でデータ容量を使い切ってしまったとしても問題なく翌日利用でき、低速でも十分通話品質を保つクオリティを持っているので、ここに楽天の番号でありながらドコモのエリアで利用できる通話・SMS用のスマホが完成したわけです。

ただ、エリアはドコモが使えるにしても、もし楽天モバイル回線の障害が起こった場合には楽天linkアプリ経由の通話ができなくなってしまうので、純粋なドコモ回線による通話SIMとは信頼性は違うものの、今ではLINE電話もありますし、メールでの連絡に切り替えて連絡をすることもできます。さらに、ここで紹介したような楽天SIMを入れないで楽天linkアプリを使うような使い方が今後もできるかという問題ですが、楽天linkでは海外から日本への通話が無制限で利用できるようになっていて、こうした電話利用が想定されていると思うので、今のところ、この仕組みを使って今のメイン番号を楽天モバイルにしてドコモエリアで使うのもありかなと思っているところです。さらにこうして「データ通信」と「通話」を2台で分けることには他のメリットもあります。

今後、楽天モバイルのSIMの入った端末を自宅でのインターネットのメイン回線として使おうと考えている方もいるかと思いますが、いったんスマホでログインコードが記載されたSMSを受信し、非楽天モバイルのスマホで電話としての利用ができるようになったら、楽天モバイルのSIMをモバイルルーターに入れ替えて自宅に置き、電話番号だけ持ち出して使うというパターンも可能になります。トータルの出費についても、例えば今使うならそこそこ使えそうなmineoのDプラン(ドコモ回線)にパケット放題を付けた最安値がだいたい月1,000円くらいなので、楽天モバイルの月額2,980円と合わせてもトータル4,000円くらいで自宅と出先でのネット環境が整うということになります。本格的にスマホを使いたいということなら、FUJI Wi-Fi(こちらはソフトバンク回線)の50GB/月プランでもキャンペーンを利用すれば月々2,000円くらいで使えますので、移動範囲でドコモエリアでなくても良ければ、格安料金で家でも外でも速度制限を気にせず使えます(自宅が楽天モバイルエリアの場合)。

そう考えると一回線契約でも「データ通信」と「電話・SMS」を分けて使える楽天モバイルは相当ポテンシャルの高い内容に仕上がってきていると思います。今後の活動自粛解除がいつになるかわかりませんが、その時には格安通信料で色々楽しめるように今から準備してみてはいかがでしょうか。


カテゴリー: モバイル活用ガイド | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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