オリンパスの内視鏡による耐性菌感染の影響は

一般的にはカメラメーカーとして認知されていると思われる「オリンパス」ですが、実は医療機器メーカーとして特に内視鏡のシェアが大きな利益の柱となっています。しかし先日、この内視鏡を利用した事において抗生物質の効きにくい薬剤耐性菌に感染した患者が欧米で190人以上いることがわかったという、かなり深刻なニュースが報じられました。

問題をさらに大きくしているのは、感染による死者も出ているということで、アメリカ国内では35人が死亡したという報道も出たということです。日本の企業と欧米との間では先日の日産の問題が大きく報じられていますが、今回のオリンパスの問題も今後の訴訟の数と額によってはかなりの会社の負担になることは間違いないところです。

実のところ、私の使っているコンパクトデジカメはオリンパスのものなのですが、今でも古い機種のカメラを使っていまして、その性能には満足しているものの、不安な点もあります。それは、カメラが故障したり壊れた場合どうなってしまうのかということです。企業のクレームに対する対応どうかということは、製品の性能以上にその企業が自分にとっていいのか悪いのかを計る目安にはなるでしょう。

今回の内視鏡に関しての報道についてさらに考えていくと、内視鏡に菌が付いたままになって患者が感染したという事は、構造上の問題でどんなに丁寧に洗浄しても完全に汚れを除去できなくなっているのか、それともメーカーが推奨している手入れの方法を守らなかった人災であるのかということによってもその状況は変わってきます。今回の内視鏡のアフターケアについても、地域によっては専用のブラシの配布や、洗浄についての注意喚起を行なったところとそうでなかったところがあると報道されています。その事実が本当かどうかが裁判の行方や損害賠償の額を決めるにあたってポイントになることは間違いありません。さらに、意図的に一部の病院への通知を怠っていたという報道もあるので、もしこの事が事実だと認定されてしまうと、それは企業としての信用問題にも関わってきます。

ちなみに、この内視鏡は国内の工場で作られた製品だということですが、日本で使われずに海外で使われているのみの製品だということで、今回の内視鏡によって起きている問題については、私たち日本で内視鏡検査を受けている人に直接の影響はないようです。

ちなみに、私の行きつけのお医者さんが使っている内視鏡はオリンパスのものではありませんが、一回使うと人の体の中を通るということもあり相当の洗浄が必要になってくるであろうことは想像に難くありません。さすがに注射針のように、一度きりで交換できるものではなく専門に機器の洗浄を一回ごとに行なう必要があります。さすがに日本国内ではその辺はきちっとやっているだろうとは思うのですが(今のところ同様の問題がそこまで大きなニュースになったことはないので)、海外の病院で少なくともメーカーが推奨する使用方法、お手入れの方法徹底させることができるのかどうかというのも、今後の医療を考える上では大事なことだろうと思います。オリンパスは国内だけでなく海外でも内視鏡を多く売って利益を上げていたわけで、改めて世界すべての利用者にとっての安全対策を実行するための努力が求められるところでしょう。

今回は問題となったのが、日本のカメラメーカーとしても知られているオリンパスだったことで私もそのニュースをじっくりと読んでみたのですが、裁判の結果に関わらず、ユーザーの目線で解決を目指していってくれることを希望します。それがひいてはオリンパスのブランドイメージを守り、デジタルカメラでも一定の評価を得るための要因になると思うからです。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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