使い慣れた入力環境を携帯するために

車中泊前提での旅において旅先からブログを更新したいということであれば、普段使いのノートパソコンを携帯し、シガーソケットからのインバーター経由で充電をしながらパソコンを使い続けることはできますが、そうもいかない場合もあります。特に電源を使うことのできない状況においてパソコンを使い続けることは無理ですから、もし災害で電力が使えない状態になったらと仮定すると、いかにして今使っている環境をどこでも使えるようにするかという事についてはいつも考えています。

私のブログはついつい長くなってしまいがちですが、それも入力方法としてパソコンのキーボードを使って書いているからという事があります。モバイルでの執筆環境を何とかしたいと思われている方は、必ずしもパソコンと同じような入力方法にはこだわっていないかも知れませんが、タッチタイピングの入力に慣れた方ならば、現状での選択肢の狭さに悩まれている方も多いかと思います。単なるテキスト打ちだけであるならば、キングジムが出している折りたたみ式のフルキーボードを搭載しているポメラを使ったり、スマートフォンに繋げるBluetoothキーボードをセッティングして使う方法があります。また、スマートフォンやタブレット型端末の中にはUSB接続でキーボードが使える機種もありますので、そうしたものを使うのもありでしょう。

そんなさまざまな携帯するモバイルセットを考える場合、意外と私にとって使いずらかったのが折りたたみ方式のキーボードでした。普通の状況で机の上に置いて使う分には使い勝手は変わらないものの、この種のキーボードはひざの上にのせて使おうとしてもうまく打てません。列車やバス、車の中で座席に座って入力をしようとしてもうまくいかないのでは持ち運んでも使う機会が制限されてしまいます。そこで、これは東日本大震災の起こるかなり前の話ですが、持ち運びのしやすい小型キーボードをいろいろ物色することにしました。

いちばん単純なのはスマートフォンと併用することを見越してBluetooth接続のものを選択することですが、お店などでキータッチを試してみてもなかなかしっくりくるものがなく、キーボート自体の動作に電池を使うというのがいざという時にはネックになるのではないかという気もします。かといってちゃんとした感触のあるキーボードは有線接続のものになってしまいます。どうしようかと考えぬいた結果、あえて高い値段を出して有線接続のしっかりしたキーボードを選ぶことにしました。それがPFUの出しているHappy Hacking Keyboardです。

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写真は現状で私の使っている特殊な日本語入力方法である親指シフト入力を実現するために接続したウィルコムのWindows Mobileが搭載された端末ですが、もちろん普通のパソコンに繋いでも使えます。パソコンを乗り換えてもこれだけの小ささで入力環境を変えることなく複数のパソコンや携帯端末で使い続けられるキーボードはこれしかないと私は思っています。将来的にUSB接続だけでなくBluetooth接続もできるようなモデルが出てほしいですが、Bluetoothキーボードは先述の通り電力を必要としますので、端末の方の電力に依存するだけで済む有線接続のキーボードの方が災害などの非常時には強いといえます。

モバイルでの運用を見越し、きちんとしたOSは積んでいるものの、本体の大きさを小さくしすぎたあまりにキーボードが小さくなって打ちにくいというような製品もあります。そうした製品を持ち歩く方にとっても、こうした外付けの小型キーボードは便利です。さらに自宅で利用するキーボードもこれにしてしまえば、入力環境の同一化が計れます。あまりパソコンを使って文字を入力していない方にとってはあまりピンと来ない話かも知れませんが、パソコンを買い替えることによってキーボードが新しくなり、そのキーボード配列のクセをその都度覚えなければならないというのはちょっとしたストレスになるように私には思えます。筆記用具にかなりこだわりのある方というのは世の中にはかなりいて、数万もする万年筆やボールペンをこだわって使っている方も少なくないと思います。同じ筆記用具として、パソコンでの執筆については持っているノートパソコンのキーボードに依存する方がほとんどだと思いますが、パソコンで文章を書くことにこだわっているなら、もう少しキーボートにもこだわって欲しいと私は思います。

Happy Hacking Keyboardには廉価版のLite2というシリーズもありまして、使う範囲がモバイル運用に限られていたりキーボードにそれほどお金を掛けられないという方にはおすすめですが、今のノートパソコンのキー配列やキータッチには我慢できないという方は、ぜひ一度、このキーボードを試してみられてはと思います。出先で人のノートパソコンを使わなければならなかったり、ネットカフェでブログを更新したいと思われた事がある方にもおすすめです。

最後に、あまり私のような特殊な入力方法を行なっている方はそれほどいないとは思いますが、昔のWindoews Mobile機を使っての親指シフト入力に興味がある方は、以下の遠藤諭氏のコラムが参考になります。

(ここにリンクを貼っていましたが、リンク切れになっていましたのでリンクを削除させていただきました。この件についての補足については文章の最後に改めて書かせていただきます)

実は私は、Windoews MobileやWindows7で親指シフト環境を実現するem1keyというソフトについて結構な思い入れがあります。ソフトが開発され、ベータテストをしている当時からそのテストに参加しながら自分の要望を通してもらったりしておりまして、今こうしてウィンドウズ環境で日本語がストレスなく入力できているのも、ソフト作者であるHiroyuki Ogasawaraさんのおかげであるということで大変感謝しております。改めてここで氏のホームページについても紹介させていただきます。親指シフト以外にもいろんな便利な事ができるソフトですので、興味のある方はどうぞ。

http://hp.vector.co.jp/authors/VA004474/

(追記)
現在、パソコンから入力する人の中で90%以上がローマ字入力をし、さらにスマホやタブレット端末を使っている方々はフリック入力以外にはキーボードを模したタッチパネルにローマ字で入力する方がほとんどという事になっています。

かろうじて上記のような親指シフトを使うためのソフトはWindows・Mac・Linux、そしてAndroidにも存在しており、それまでからずっと親指シフト入力を使い続けている人なら導入して利用し続けることは可能です。

さらに、キングジムのポメラには後継機が出て、そちらの方はデフォルトで親指シフト入力の配列が用意されています。このポメラを使う場合には調べて環境設定をする必要もなく、どこでも親指シフトを実現できます。さらに現行機のDM200ではLinuxをSDカードにインストールして起動することもできるので、それ以外の様々な入力方法を出先でも使えるようになる分、昔よりも恵まれていると言えるかも知れません。


カテゴリー: その他のハード | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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2 thoughts on “使い慣れた入力環境を携帯するために

  1. 熱烈読者

    おやおや…びっくり。
    普段「特殊な日本語入力」と仰っていたのでもしやTRONキーボード?などと想像していたのですが、
    HHK+[es]とは、私と全く同じじゃありませんか~。
    我が社は関連会社でも何でもありませんが、全社員がHHKを使用しています。
    PCはDellから買いますがキーボードとマウスはレスオプションにしています。
    仰るとおり、自分の手とPCとのインタフェイスは変化しない方がいいからです。
    馬は乗り換えても鞍は同じものを使う、と言うやつですね。
    私は初代HHK(PC/ATとMac(ADB)とSunの3本のケーブルが付いてきた)からの愛用者です。
    親指シフトもFMRの頃から使っていまして、我が社ではQWERTYのローマ字入力4割、同かな入力2割、親指シフト3割と言う具合です。
    親指とかな入力はロートル社員ばっかりですが。
    親近感と言うのはこういうことを言うのですね。
    ますますてらさんが身近に思えてきました。今後ともよろしくです。

  2. てら

    このエントリーを書いた翌日にキングジムからおりたたみキーボードでなく、ソフト的に親指シフト入力を実現したポメラが出てしまったのでタイミングが悪い記事でしたが、HHK自体の魅力が損なわれるわけではありません。ノートパソコンを常用する場合、できるだけキーボードレイアウトをよく見てから購入を検討するようにはなっているのですが、コストダウン競争がこれ以上激化した場合、削る部分はキーボードの質感になってしまうわけで、ストレスない入力環境を維持するためにはどうしてもしっかりとしたキーボードを確保していく必要性は出てきてしまいます。
    HHK+[es]の組み合わせは車での旅なら問題ありませんが、セッティングに時間がかかったり、キーボードと一体化していないという点から、ある程度作業用の場所が確保できないと入力するのは難しくなるので、一体化したポメラのような端末も存在意義が出てくるでしょう。問題はキーボードの使いやすさと耐久性がどの程度かということなのですが、これは自分で手に入れて試してみるしかないのかも知れませんね。

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