駅弁大会の駅弁と現地で食べる駅弁との意識の差

先日の東京からの帰りは、東京から沼津までグリーン車で移動する列車を待って乗ったので、夕食は車内でいただこうと思い、東京駅構内にある毎日が駅弁大会という駅弁屋さんに寄って行きました。時刻は夕方になろうとしているところだったので、列車内で食べるというよりも自宅で食べる夕食用に買っていく人も多いようでかなり混雑していました。

ただ、普通のお弁当と比べると駅弁は高い傾向にあるのですね。駅弁にこだわらなければ、安くておいしいお弁当は色々ありますし、今回は買いませんでしたが東京大丸に支店がある「米屋のおにぎり屋 菊太屋米穀店」の「目刺し弁当」は小さめのおにぎり2つに目刺し2匹、そして沢庵が2切れだけという、駅弁が発売された当初のものと見まがうほどのシンプルなものですが、500円でお釣りの来る安さもあり人気があるようです。少食の方ならこのくらいでも十分なのですがにもう少しいただきたかったので、駅弁屋さんの中にあるお弁当で安いものがないかと見てみることにしました。

基本的にはお肉、さらに牛肉のお弁当が人気だそうで、山形県米沢市の「牛肉どまん中」(税込1,250円)もちゃんと置いてありました。ただ、千円を超えるお弁当ならどこかで食べて行っていいなと思って千円以下でそれなりに満足できそうなお弁当を探しました。個人的には横浜駅崎陽軒の「シウマイ弁当」(税込830円)で間違いないところですが、このシウマイ弁当は地元の駅ビルでも売っていて、先日いただいたばかりだったので今回はパスして選んだのが高崎駅の有名駅弁「鳥めし弁当」(税込900円)を選びました。ちなみに、周りでは高額なお弁当が飛ぶように売れていて、さすが人の多く集まるところはすごいものだとも思いました。

鳥めし弁当と言えば秋田県大館駅の「鳥めし弁当」(税込880円)が思い浮かびますが、高崎駅のものも好きで、気軽に買いやすいので現地に行った時には「だるま弁当」(税込1,000円)よりもこちらの方を買うことが多いです。ご飯を敷き詰めた上に半分鶏そぼろ、半分海苔が敷いてあり、海苔の敷いてある方に鳥の照り焼きとコールドチキンが乗っています。鳥とは別に舞茸入りの肉団子が入っていて、あとは野沢菜漬け、カリカリ梅、群馬県らしくこんにゃくも入っています。デザート的に小さな栗も入っています。

東京を出発して1時間くらい経って、隣の人も降りて車内が空いてきたところでお弁当をいただきましたが、今の世の中ではなかなか電車の中でお弁当を食べる機会がないので、東京駅からの帰りに夕食を電車内でいただくために普通列車のグリーン車に乗るというのもなかなかいいものです。

こんな感じで駅弁を食べるのは久し振りでしたが、それは最近は地方都市でも近くのスーパーが客寄せのために定期的に「駅弁大会」を行なっているからで、スーパーの駅弁大会ではいい駅弁は早くに売れてしまうので、新聞のチラシを見てその日のお昼ご飯を名物駅弁でいただくこともしばしばありますが、全国の駅弁の単価が高いと大家族とかになるとかなり費用がかさむのが大変ですね。

最近は比較的安くてそれなりに楽しめる豊橋駅の「稲荷ずし」(税込550円)もこうした駅弁大会に早く行けば手に入るので、気軽に買うことができるのですが、残念ながら昨日にあった駅弁大会では昼過ぎも3時くらいに出掛けたのでお目当てのお弁当は売っていなかったのですが、その中でいまだに千円以下で買える全国一の有名弁当が昼過ぎまで全く売れていないのを発見しました。

北海道の森駅で食べたという方は少ないかも知れませんが、全国のデパートの駅弁大会ではいつも人気一位という触れ込みの有名駅弁、「森のいかめし」がこのような有様だったのにはびっくりするとともに、以前はワンコインで買えていたものがイカの記録的な不漁でその価格が650円から780円まで値上がりしたことで、そこまでこの駅弁にお金は出せないと思う人が多いのではないでしょうか。実際に北海道に出向いて駅弁としてこの味を知った方は高くなっても仕方ないと思って買う方もいるでしょうが、多くの人に気軽に駅弁を楽しむことのできる駅弁大会が全国どこでも当り前に開かれるようになった現代、駅弁と旅が結び付かない人を中心に、単なる弁当と駅弁の事をとらえるとシビアに値上ったものが敬遠される傾向にあることも確かですね。普通のお弁当より価格が高い名物駅弁にとっては試練の状況というのも今後起こってくるのではないかと思いますが、実際にその地方で食べる分まで食べられなくなるのは勘弁してほしいと思うところです。


カテゴリー: 旅コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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