先日発売になったアウトドア系の雑誌、BE-PALは創刊30周年を迎えるとかで、今さまざまな雑誌におまけが付いていて、それで売り上げ増を狙っているのにあやかってか、それとも今までの読者のための特別サービスなのか、かなり豪華な付録が付いてきました。
記事のページ紹介で申し訳ありませんが、さまざまな用途に使えるマルチツールです。以前このブログで、十徳ナイフやマルチツールは日常携行したり車の中に入れっ放しにしておくと軽犯罪法に触れる恐れがあるということを書きましたが、今回付録のツールははさみの代わりに小型プライヤーになっていたり、ナイフの代わりに先の尖っていないヤスリになっていたりして、雑誌本文でも「つねに携帯して使っていただけるようにナイフは組み込んでいない」という説明書きがあります。こうした配慮というのは今の社会で私たちがマルチツールを便利に使いこなすための配慮のように思えてとてもありがたいです。機能は上に挙げたもののほか、プラスドライバー、マイナスドライバー2本(サイズ違い)、栓抜き、ガスカートリッジの穴開けの7種類のツールが一つにまとまっています。興味のある方はお早めに本屋さんでゲットすることをおすすめします。
ただ、雑誌の付録だけにある程度の重量感はあるもののちゃちであることは間違いないので、もう少しちゃんとしたナイフとハサミの付いていないマルチツールがあればチェックしてみようと思ってネット上を探してみたのですが、意外とそうしたモデルは市販されていないようです。よく考えてみれば、発売されている他の国ではナイフどころか拳銃の携行さえ許可されているところが普通であるわけですし、わざわざ日本の流通に乗せるためだけにナイフ、シザースレスのマルチツールを販売することは考えにくいということなのでしょう。ナイフレスのマルチツールはLEATHERMANが出しているようですが、たとえ小さなハサミであっても職務質問された場合、その場の警察官の判断で軽犯罪法違反となる可能性は常に残ります。警視庁の以下のリンクを読むと、最初のところから思いっきりツールナイフの写真が出ていますね(^^;)。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/drug/hamono/hamono.html
キャンプで使うという明確な目的の元、すぐには使えないように梱包して車の中に入れておくような持ち運び方になるならば警察官を説得できるかも知れませんが、それではマルチツールとしての機動力は期待できないわけで、今回のような日本独自の商品企画の中で作られたものしか常時携行用にならないのかなという気もします。ただ、このマルチツールの中で、栓抜きとガスカートリッジの穴あけ用ツールは見方によっては危険と捉えられるかも知れません。でも上で引用させていただいたBE-PAL本文の記述があるわけですから、もしこれを携帯していて軽犯罪法に問われそうになったら、雑誌を見せながら交渉するしかないのかも知れませんね。