昨日の午後、GWの際中としては大きな地震が石川県能登地方で発生しました。最初の地震が起きた時には自宅にいて、テレビは付けていなかったのですが、スマホの画面で私の住む静岡県に関しても発生する可能性がある緊急地震速報が入ったので、すぐテレビを付けたところ、予想される震源域が北陸地方ということで、真っ先に観光地である珠洲市や輪島市の様子が気になりました。
今回の地震でびっくりしたのは、最初の速報から程なくして改めて能登中心に緊急地震速報が出たことで、その時の揺れは一回目より大きくはなかったものの、過去には後から起こった地震の方が規模が大きかった熊本地震のような事例があるため、現時点(この文章を書いているのは5日の午後4時前)でも大きな地震への対策はしっかりして、地震活動の推移を見守るべきだろうと思います。
地元の方々にとっては一部倒壊した家屋もあるという情報もあるので、被害への対応などをする必要が出てくるのではないかと思っていますが、今回の地震が起こった時期は何せ多くの観光客が能登地方を訪れている可能性があるので、今回はとりあえず、私たちが旅行先で地震に遭遇した場合、どうしたら良いのかということについて考えてみようと思います。
観光で訪れている人にとっては、不慣れな地域であるということはあると思います。できるだけ早く自宅に帰りたいという風に考えるのはもっともでしょう。今回の地震では、直後にはJRなどの鉄道は正常に動いているという報道があった後、新幹線(金沢~長野)や周辺の在来線が運転とりやめになりました。幸い今回の地震ではすぐにどちらも運転を再開できましたが、もし自分が金沢駅にいて東京方面に戻る予定だった場合には、不通の情報が出る前に電車に乗ってしまうような素早い判断をした方が良い場合もあります。そのためには適確な情報を収集することが大事ですが、そのために使って欲しいのが、スマホを利用した「複数メディア」の情報を得ることです。
災害発生時にスマホのニュースから情報を得るということは誰もが行なうことだと思いますが、スマホの利用はウェブから入ってくる情報だけではありません。アプリの「radiko」を使うと、現在位置でサービスをしている民放ラジオ局の放送をリアルタイムで聴くことができますので、イヤホンをスマホにつないで、まずはラジオからの情報を聞き続けるようにしましょう。もしメモ用紙があれば、ラジオ放送内で自分に関係ある交通情報の最新情報をチェックすることができます。
それとは別に、ウェブのニュースサイトだけではなく、鉄道の経路検索アプリの中には、路線の不通情報がとりまとめられている場合が多いです。ラジオとどちらが早いかというのは状況によって変わってくるとは思いますが、経路アプリの中にはユーザーの口コミをそのまま掲載している場合もあるので、駅の掲示板の情報などはそうした口コミ情報やTwitterの方が情報が早い場合があるので、常に複数のチャンネルにアンテナを張って、その内容をチェックすることで、その後自分がどう動けば良いのかということがわかってくるのではないかと思います。
車での移動の場合も、今回は高速道路に大きな被害は今のところ見付かってはいませんが、これは震源地がどこかということにも関わってきます。もし震源地が車で帰宅する際の経路にかかっているような場合は、念のためその地域を外して、多少遠回りになっても帰ることができるルートを見つける必要がありますし、さらに車の場合は電車のように簡単に不通にならない代わりに、危険な道であることが天候によって変わってくるような場合もあります。
車で帰る場合には、地震情報だけでなく天気予報もしっかり入手して、車で移動する途中で孤立してしまわないようにルートを決めることも安全に帰るためには大切になります。ルートがあるからといって、決して旧道の峠を使うようなことはしない方が良いと思います。その際のカーナビの経路検索結果については十分疑って、もし高速道が通行止めになったような場合には、食料などをあらかじめ買っておきつつ、最悪車中泊をしながら道路開通を待った方が良い場合もあります。どちらにしても、自分だけがスイスイと帰ることのできる抜け道というのはないと考えた方が良いでしょう。ただそれでも、積極的な情報収集につとめ、他の人のまだ知らない情報を利用すれば、本格的に人が押し寄せる前に行動を起こすことはできます。今回の地震についてもその状況を見ながら慎重に行動し、無事に帰ることができるようお祈りしております。