JRの乗車券にQRコードが使えるようになると旅の状況も変わっていくのか

先日のニュースで、JR東日本の首都圏以外の一部の駅においてSuicaのような交通系ICカードではなく、QRコードを読み込ますことで乗車が可能になる改札機を設置する予定がある(2024年春ごろ)いう話が出ていました。現在、交通系のICカードは各JRの会社ごとに違う名前のものが出ていますが、私はSuicaを利用していて、中部地方の近距離の移動にはICカードを使っているものの、ICカードを利用するための設備の維持ということを考えると、地方へ行けば行くほど、乗降客が少ない駅にICカードが使える改札を付けるだけの負担は意味がないことが理解できます。

私は、飛行機は使っていないものの、高速バスを利用する際にはQRコードを発行して乗車時に運転手さんに出したQRコードを読み取ってもらって乗車する(料金はクレジットカード決済)というような乗り方をしています。予約の際に座席の位置まで決められて、予約日が一定期間より前の場合には早割の適用も有り、さらに自宅にいながらにして乗車券の購入が済んでしまうというメリットを、無人駅を含む鉄道でも使えるようになると、特に地方の人からすると便利だと思います。

私の場合は(高速バスの場合)一応QRコードを自宅のプリンターから打ち出しておいて、それを読み取ってもらうようにしていますが、もちろんスマホの画面に同じQRコードを出すようにしても乗車可能です。ただ、スマホの画面を出すのにまごまごしたり、画面を出そうと思った時にスマホの電池切れになったり、何かと現地でのトラブルも考えられるので、紙も出しています。恐らく電車でQRコード利用ができるようになっても、スマホだけでなく紙のチケットとして用意するかも知れません。どんなスマホでもQR決済は使えるので、普通に考えてもこの方法は、今後主流になってくるのではないかと感じています。

個人的に鉄道の切符を買って乗車する場合に現状で困るのは、近距離の切符ではなく、いわゆる券売機で買えないくらいの距離の切符を購入する際、切符売り場に列が出来ているような場合、乗りたい電車の時間ぎりぎりに駅に行くと、切符を買うのに待たされて電車に間に合わない可能性があるということです。私の場合は静岡から東京へあえて普通列車で行く場合、本当に急いでいる場合には最短の切符を購入して入場して車内か降車駅での精算をするようになるかと思いますが、降車時の精算機の前にもけっこうな行列が出来ていることもあるので、最初からQRコードをかざすだけで乗り降りが問題なくできるようなシステムになるのは、単にJR側の問題だけではなく、利用者の立場としても悪いことではないように思います。すぐにIC乗車用の改札を用意できない首都圏の有人駅の場合でも、有人改札に行きQRコードを読み取ってもらうことで乗り降りは可能になると思うので、その場合は専用端末を置けば安易に導入は可能なのではと思いますし。

ニュースによると、現在の券売機で発売されている切符は裏面が黒い、磁気により内容を判別するものですが、これも磁気を使わずにQRコードが印刷された切符に変更することで、切符の磁気を解析する読み取り部のメンテナンスが必要なくなるため、切符のQRコードを読み取らせて改札を通る方式にすることで、さらなる経費削減を目指すという事もあるようです。

今後は、スマホがあれば手元で乗車券を購入し、読み込みまで一連の作業として行なうようになれば、地方の人が使う場合はあえてSuicaを使わなくても、QRコード決済で済んでしまうようになるのではないでしょうか。遠方への旅行の際には、自宅のパソコン・スマホからの予約および発券(プリンターからでも可)や、コンビニのマルチコピー機からの事前出券で、駅で切符を買う手間なく電車に乗れるようにもなるのではないでしょうか。できれば、高速バスと同じように、早割の仕組みや利用状況による割引の仕組みを整えて欲しいものです。

カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

JRの乗車券にQRコードが使えるようになると旅の状況も変わっていくのか」への4件のフィードバック

  1. 車中泊初心者

    先日、鉄道開業50周年記念JR東日本パスという企画券で東京駅から東北新幹線を使って十和田湖と奥入瀬渓谷の紅葉を観てきました。黄色い葉が主体で赤い葉っぱはまだ少なく一週間ほど早かったかな?

    新青森駅から帰ろうと企画券と指定席券を重ねて改札機に通したら直前に通過した方の券と重なって排出され、その方が気づかず持っていってしまい、こちらはゲートを通過できず途方に暮れました。
    駅員が改札機を開けてジャムがないことを確認し、定期券のような記名式券ではないから駅では対応のしようがないということで、ゲートを通されたうえで車内で自身でその方を見つけて交渉して解決してほしいということでした。
    大変不安でしたがきっぷなしで新幹線に乗り込むこみ、結論からいえば一編成を往復して記憶にある服装や年格好を確認していくあいだになんとか相手を見つけられ、こころよく返していただいてことなきを得ました。

    鉄道きっぷです。
    普段の買い物はほとんどクレジットカードを使っていますので、これもクレジット決済にしたいのですが、JR東日本ではみどりの窓口設置の券売機で在来線きっぷもほとんどのカード発行元のクレジットカーで支払いが可能です。
    対してJR東海は自社発行のクレジットカードしか受け付けないのが難点。
    切符購入の決済サービスがJR各社でレベルが違うというのは長距離移動者にとっては無用な憂ごとで、非競合分野のサービスはレベルを合わせてもらいたいものです。

    スマホ+QRコード+オンライン決済ですが、きっぷの紛失も決済の方法もアタマを悩ませられないようになるなら、高齢者やハンデのある方への救済策は必要でしょうが、おおむね歓迎です。

    ただこんなケースもあります。
    先般の静岡県の台風被害があった際、東海道線で東から西に向かっていたのですが、富士駅以西が不通で復旧のめど立たずということで、新富士駅に歩いて向かい、間引き運転で復旧していた新幹線に乗車し掛川まで。
    掛川以西は東海道線が折り返し運転で復旧していたためそこから再び在来線で西へ。
    しかし掛川駅で降りたあと新幹線車内でスマホを紛失したことに気づきました。
    すぐに駅で紛失届をだしたところ、翌朝電話連絡で名古屋駅で保管中とのこと。
    さっそく取り戻しに行ったことは言うまでもありません。

    これを考えるとスマホ+QRコード+オンライン決済でもうっかり者の救済手段は必要だなと思う次第です。

  2. ケータイオタク

    磁気乗車券対応の自動改札機は1,000万円以上すると言う事です。ICカードのみ対応だとそれよりは安いですが、700万円はするらしい。
    券売機のコストも構造が簡単な地方にあるものは100万円程度から定期券の更新など出来るものは2,000万円程度するらしいです。
    以前は新宿駅や東京駅のようなマンモス駅では日中どこかでは必ずメンテナンスをしていました。磁気乗車券は手垢がひどく清掃で汚れを取らないとベルトで詰まってしまう。
    そもそもメンテナンス費用削減の為に非接触型のSuicaが開発されたものです。
    かと言ってICカード対応のみにも出来ない。
    構造が単純であればあるほどコストは安くなる。地方の乗降客数の少ない駅に現在のICカード対応の対応の改札機の設置はコストが見合わない。
    将来的にはモバイルSuicaはICカード対応の改札機にもQRコードのみ対応の改札機にも対応できるようになると思います。
    JR自体モバイルSuicaへの移行をもくろんでいますね。乗車ポイントはカード式の4倍viewカードのチャージもカードへの手動チャージは0.5%還元に対してモバイルSuicaへのチャージは1.5%です。
    ローカル線で無人駅で車掌が車内で検札する場合もQRコードであれば対応機器もコストを抑えられる。
    まず首都圏以外から始めるそうですが、首都圏はICカードがメインで無いと対応は難しい事を考えれば合理的です。
    少子高齢化人口減少社会では乗降人数は減る事はあっても増える事は無い。
    鉄道各社にとってコスト削減は急務です。
    磁気乗車券からQRコード乗車券への移行は急速に進むのでは。
    そうなれば割引など提供も多様化が容易になる。

  3. てら 投稿作成者

    車中泊初心者さん 色々と大変でしたね。

    切符を他人に持っていかれることは、スマホでQRコードを表示して読み込ませれば無くなると思いますが、そもそもスマホ自体を忘れたり無くした場合にどうするかという問題がありますね。

    コンビニでいつでも再発行(再発行した場合は古いものは自動的に無効になるとか)できるような仕組みができれば良いですが、その場合には登録時のIDやパスワードが必要になると思うので、全てをスマホに入れていると再発行もできませんね。私はネックストラップで、常にスマホを置かないようにして忘れ物を防いでいますが、いちいちスマホを使わなくても決済を利用できる方法を考えるのも、スマホをいちいち出さなくても済むという点で一つの方法だと思います。具体的には、スマホと連携する「スマートバンド」にQRコードを表示したり記憶しておき必要な時に出せるようにして、改札機に手に巻いたスマートバンドを当てて改札を通るようなシステムです。

    私自身は自分の体の情報を得るため、寝る時もスマートバンドはしたままですが、慣れると付けていることを忘れてしまうくらい軽いものを付けているので、これで色々な決済ができたら言うことないのになと思っています。

  4. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    今回の発表がJR東日本だけということは気になりますが、現状では高速バスやLCCのような飛行機では普通に使っていることなので、それでさらに鉄道より安く、簡単に発券および乗車ができるということになると、早めにJRをまたいでもどのクレジットカード・電子マネーでも購入できるようにすることがまずは第一でしょう。自宅にいながらにしてQRコードでの発券が済めば、本当に急に出掛けられるようになった時でも気軽に出掛けられます。そもそも、現状でも駅員の方の持つ営業用端末でQRコード読み込みは何とかなると思うので、早めに利用者にも便利に使えるような仕組みを作って欲しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA