新型コロナ緊急事態宣言解除後の横浜~静岡間の夜行バスを利用してみて

先日、横浜から静岡に帰ってくるのに、あえて夜行バスを利用したのは現地でかなり滞在時間を引き伸ばせることだけでなく、ネットで乗車券を事前に購入することでキャッシュレス決済の割引および早割を重ねて利用することで、ほぼ在来線(JR)と同じくらいの交通費で済むということもあります(割引がなくても3千円ほど)。もちろん新幹線を使うのが一番良いとは思うのですが、正規に買える中では安い「ぷらっとこだまエコノミープラン」でも通常期と繁忙期で料金は違いますし、購入は前日までで、静岡駅構内のJR東海ツアーズに行けない場合は郵送になるなどインターネットで完結しないというのが個人的にはネックでした。

ただ、問題があるのは夜行便と言っても東京から浜松までの路線の中で横浜駅~静岡駅の区間を利用するので、横浜駅発が23時55分とかなり遅いのに、静岡駅到着は翌日4時30分とかなり早いということではあります。静岡というのは自転車交通が発達していて、駅近くに有料だけでなく無料で停められる駐輪場もあり、無料だけでなく有料でも24時間開いている駐輪場もあるので、行きも帰りも自転車が使えるので、何とか早朝の4時30分でも比較的楽に自宅まで帰ることができるので、総合的に判断して夜行バスを今回も利用したという感じでした。

今回は新型コロナ緊急事態宣言解除後ということもあってか、いつもと違っていた点がありました。全体的に利用者が少なかったということもあったのかも知れませんが、乗車しようと事前にプリントしたQRコードを運転手さんに提示した際に、ちょっと待ってくれと言われました。私自身は座席を指定する場合、夜行で窓からの景色が見えない(実際のところは最初から窓はカーテンでしっかりと閉じられていて、かなり強引にカーテンをずらさないと外の様子すらわからないような事になっていました)ということもあるのですが、後方にあるトイレに行く場合や、休憩で車外に出る場合にいちいち隣の人に気を遣うのがいやなので、通路側を抑えます。ただ、今回の場合は私が予約した席の隣には別の乗客がいて、他の席を見ると一緒に旅行している人以外の一人客は全て四列あるシートの二列を独占するような感じで席が空いていたため、運転手さんが予約のない別の列の方に移動してくれと頼まれたのです。

私自身もできれば隣の人との接触はこんな時期ですから避けたいですし、恐らくすでに乗っている隣になるはずの乗客側としても同じ気持ちだろうと思います。席の予約をしたのはかなり前の席だったのですが、今回は後方にある席を提示され、そこは問題を感じずに自分が移ってくつろぐことになりました。こうした自由さが混雑具合にもよりますがあるのがバスの良さであると思いますね。

当日は日中はそこそこ暖かかったですが、夜になると風も冷たくなっていました。ただ車内の状況はと言うと、外気を循環させている関係上冷房の効きが悪くなるのか、じっと座っているとそれなりの暑さを感じました。その際、便利だったのは実はマスク会食を避けるために持って行ったプラスチック製の扇子でした。USB電源の扇風機がこの夏のトレンドでしたが、深夜の夜行バスの中で扇風機を回すことで、その音に不快感を持つ方もいるかも知れません。その点扇子は大きな音を立てませんし、自分で風の方向と強さをコントロールできます。やはり、ちょっとした移動ではあってもこうした用意は必要であることを痛感しました。プラスチック製の扇子はこの夏100円ショップで見ることができたので、食事の際に扇子で口を隠しながら食べるためにもオールシーズン用として一本確保しておいた方が良いように思います。

あと、この路線の魅力としては運行中に一回ある東名高速道路の足柄サービスエリア(下り)での休憩があります。到着は深夜1時過ぎなのですが、コンビニだけでなくファーストフードでは吉野家が開店していて、フードコートにも一部営業を行なっている場所があります(緊急事態宣言解除後)。さらに、おいしい水として知られた「足柄の水」を無料で補給できる蛇口が設置されているので、味のあるペットボトルではなく水を入れられるボトルを用意すれば、車内での水分補給にも役立ちます。あと、このバスにはUSB用の端子が一席ごとに付いていて、車内で利用できるWi-Fiも完備しているので、私は動画をタブレットで見ながら車内時間を過ごしていました。

あと肝心なダイヤについては、このバスは足柄サービスエリアでの休憩の他に、何回か利用客を降車させないで停車する時間があり、時間調整を行なっています。事故などで全く動かなくなる可能性が高い場合は運休が考えられますが、多少の渋滞であればダイヤ通りに到着できそうな運行は可能なので、並走する鉄道の深夜運行がない現在、ほぼ鉄道なみに静岡駅に到着するこの路線はかなり貴重です。静岡駅到着の時間には始発も動きはじめるくらいなので、実は青春18切符のシーズンに東北・関東方面から西へ繋ぐ手段(カプセルホテル程度の費用でも夜間移動を続けられる)としても十分有効ではないかと思います。このバスを使うと、横浜に23時30分ぐらいにたどり着ければ、翌日は同じ横浜からではなく静岡発の始発に乗って旅を続けられるということになります。逆にこういうことを考えていくと、個人的には私が静岡発で長距離移動をしようと思う場合に、うまく終電後の時間をつなげそうな同じような短いルートの夜行バスについても調べてみたくなりました。


カテゴリー: 旅コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す