東京オリンピックの面白報道に巻き込まれないために

先日、2020年に開催される東京オリンピックがあと2年に迫ったことで、良くも悪くも様々な話題がマスコミを通して出てきています。今年のような酷暑の元で開催されると選手だけでなくボランティアや観客もバタバタと倒れるのではないかと言われていますが、2年後の天候を予告することはさすがにできないので、そうした議論を今年にあてはめてするのはナンセンスです。ただ、可能性の一つとして酷暑のオリンピックはあり、例えば現在あまりの熱波に山火事が起きてしまったギリシアのような事が関東地方で起こった場合、確実に今年より大会期間中の平均気温が上がることも考えておかなくてはいけないだろうと思います。

他の想定としては、昨年はこちらでは大雨にかなり泣かされました。東京オリンピックでは酷暑対策と同じくらいゲリラ豪雨への対策も必要となってくるかも知れませんし、もしかしたら大会期間中に台風が東京周辺を直撃する恐れだってあります。ただこうしたことを心配するなら、いかなる天候でもスムーズに大会を運営できるようにお願いするしかないでしょう。本番が始まってしまったらそこでは「想定外の出来事」という言い訳は通用しないわけですから、個人的には一番恐れる福島の原子力発電所が再度放射能を出すことがないか? ということも含めて運営をされる方にはとにかく無事に大会運営をお願いしたいと思います。

さらにオリンピック関連で報道されている事で言うと、何を今さらとは思いますが、開催時期を10月にずらせないかとか、有力競技の決勝がアメリカのゴールデンタイムに集中し、日本国内の事情は考慮されないという問題が蒸し返されているのも不思議です。その場の雰囲気で承知に賛成したものの実際に開催されることになったらこうなるであろう事を知っていてあえて騒いでいるように思えるマスコミ関連の方々の悪意をちょっと感じてしまいます(^^;)。

特に競泳では伝統的にアメリカが強いこともあって、多くのアメリカ本土にいる人が学校や会社帰りにテレビで見られるように、決勝の時間が日本時間の午前中に設定されることになりました。オリンピックで特別休暇がある方や夏休み中の学生以外の方はなかなか生中継で見ることが難しくなりそうですが、同じように決勝を午前中にずらして行なったお隣韓国・平昌のフィギュアスケートではオリンピックのためにせっかくやってきたのにメダルの有力候補とされた北米の選手は軒並み調子をうまく決勝の時間に合わせられず、地元での練習時間が多く十分な対策をしていたと思われる日本男子選手が好成績を残しました。

このように、東京でのオリンピックは基本的に蒸し暑く、今年のような酷暑になるか急にゲリラ豪雨が降る中で湿度が上がって不快指数が増すようになれば、日本のゴールデンタイムに決勝を持ってくることによって、海外選手は調子をなかなかピークに持っていくことができず、海外有力選手がメダルを逃す可能性すら考えられます。ですから、日本の気候に完全に対応し、さらに普通の大会の決勝ではあり得ない午前中にピークを持ってくるために相当の調整能力がないと、海外選手はその能力を発揮できない恐れがあるのが東京オリンピックではないかと思えます。

また、違う競技では今年のボストンマラソンで川内優輝選手が優勝したように、オリンピックのマラソン男女レースも世界ランク上位の選手が予想もできない東京の天候によって総崩れを起こす可能性だって出てきます。オリンピックのマラソンスタートの時間を決める際、当初の予定から30分早めた午前7時にスタートと決めたのはこの辺も日本陸連が考えてのことなのかと思ってしまいますが、本当に選手の健康を考え、世界ランクの結果通りの実力を発揮させるためには午前5時のまだ日の上がっていない時間にスタートさせるのが公平な大会運営だと思うのですが、オリンピックと言えども国家の威信やスポンサーや放映権料を払っているテレビ局の思惑が微妙にからまるイベントなので、逆にこうした攻防を面白がって見るというのが正しいオリンピックまでの楽しみ方ではないかと思います。

個人的には、東京以外で開催される競技のうち、自転車競技が静岡県で開催されるので、まだ注目されないうちに会場の下見がてら車で出掛けたいと思っているのですが、それが実現しましたらここで改めて紹介させていただきたいと思っています。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す