今年の大道芸ワールドカップは中止に

世間ではプロ野球やサッカーのJリーグが開催されるようになり、多くのお店も開き、県境をまたいでの移動についても許容されるという風に動いているのですが、私が心配なのは、自粛期間と現在とにどんな違いがあって自粛が解除されるのかということなのですね。

はっきり言って自分自身、新型コロナウィルスにかかっていたのか(つまり、自分の中に抗体があるのか)、まだかかっていないかということすらわからない中で、騒動が起こる前と同じような生活に戻れと言われても、そう簡単には戻れないと思うのですが、今後大都市在住の人々がどう動くのかというのは地方に住む人間にとっては結構な関心事だったりします。

とりあえずは観光地がどうなるかということと、毎年イベントで多くの人々が集まるようなことがどうなるのかという事は気になっていたのですが、私の住む静岡市内で言うと、やはり一年の中で一番県外から人が来るのは11月の連休前後に開催される「大道芸ワールドカップ」ですが、今年のワールドカップの開催は中止になると今回正式な発表がありました。

私の住む静岡というのは東海道沿いにあって昔から多くの人や物が流通してきたところなのですが、いわゆる「有名なお祭り」というものがありません。これはなぜかと考えてみると、江戸時代の昔から多くの人が行き交っているので、常に江戸や京都から新しい流行が入ってくるとそれが流行る代わりにそれまであったものが廃れてしまうということが繰り返されてきたためだろうと思っています。

これは逆の立場で考えると、今でも車でしか行けないような田舎町で、国の無形文化財として伝わる行事が残っているということも関係しています。人の往来が少なく、京や江戸に行ってそこの風俗を見てきた人が当時の「流行」であるお芝居などを伝え、それが当時の風俗を今まで伝えているような事もあるわけです。当然東海道上の主要都市であった静岡市中心部では昔のお祭りやお芝居は流行った頃はあっても今には伝わってこないわけで、その上で現代の都市にいかに興味を持って来てくれるか? という事を考えた中で出てきた一つの答えが「大道芸ワールドカップ」だったわけです。

まだ大道芸が市内で浸透していなかった頃は、大道芸人の方の主な収入源である「投げ銭」をしないでタダ見していく人も少なくなかったのですが、今では様々なアーティストの芸を見るために、ちゃんと両替してから現地へ行くのが当り前になりました。そういう意味ではフェスティバル不毛の地によくぞこうした催しを定着させてくれたと嬉しくもありますが、例年170万人も訪れる事業であるだけに、新型コロナウィルスのワクチンもなく、抗体検査もされない現状では人が集中するような状況をしばらくは作らずに感染症を防ぎ、来年には開催できるように状況が変わってくれることを祈るのみです。


カテゴリー: 地域情報・イベント | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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