先日紹介した、Rakuten UN-LIMITの通話定額を幅広いエリアで利用するための裏技である、「ドコモ回線のデータ通信SIMを別スマホに入れて楽天linkアプリから利用」するためのベストSIMについていろいろ考えています。
前回はできるだけ安く、しかも使えるSIMということでLinksMate(1GBのデータ通信が月額380円)についてその安さという観点から紹介したものの、SIMの解約の際に手数料が3,000円かかるということを書いていなかったので、その内容を過去のエントリーで補足した上で、その際LinksMateとの比較対象として紹介したドコモ回線の1GB利用のデータSIMが月額480円で利用でき、解約料のかからないイオンモバイルについて、改めてその内容について説明させていただきたいと思います。利用する期間によっては、イオンモバイルの方がLinksMateより安く使えるケースも有り、さらにイオンモバイルでは選ぶSIMタイプによっては使い勝手が悪くなってしまうケースもありますので、今回はその点にも触れながら紹介します。
まず、イオンモバイルのSIMにはドコモ回線の他にau回線もありますが、ドコモ回線については「プラン1」と「プラン2」があります。ぱっと見、何が違うのかわからない方も少なくないと思うのですが、イオンモバイルのホームページを見ると結構細かなところが違っています。その違いは以下の通りです。
・SIMサイズ
「プラン1」マルチSIM 「プラン2」標準・micro・nanoから選択
・対応プラン
「プラン1」音声・データ・シェア 「プラン2」データプランのみ
・低速時通信制限
「プラン1」3日間366MBで規制 「プラン2」なし
・初月データ通信容量
「プラン1」日割りあり 「プラン2」日割りなし
それぞれ良い事悪い事ありますが、用途を楽天linkアプリを使った音声通話を安定的に利用したいというところに置くと、問題になるのが「低速時通信制限」の部分です。それほどイオンモバイルを入れたスマホをデータ通信で使わないならいいのですが、高速クーポンを使い切った後、radikoや音楽ストリーミングサービスで低速で使い過ぎてしまった場合、下手をすると100kbps以下に制限される可能性があります。さらに楽天linkはインターネットを使った電話サービスなので、通話時間が長くなるとその分だけデータを使うということにもなってしまいます。
ちなみに、当初楽天linkを使っての通話については、パートナーエリアで高速クーポンを使い切った場合のいわゆる低速制限が128kbpsとアナウンスされていましたが、そのスピードでも通話には影響がないとされていました。ですから、MVNO利用での低速利用でも最大200kbps出ていれば通話には問題がないと言えます。これは実際に昨日自分が電話を掛ける時に、あえてWi-Fiを切った上で高速クーポンをオフにして約200kbpsで使った際にその通話品質を確かめたので、できれば低速制限されてさらに制限されるような「プラン1」のSIMよりも、基本的にアプリを使って低速専用にしておけば、その中では電話もradikoも音楽も使い放題になる「プラン2」のSIMの方がRakuten UN-LIMITとの相性は良いと言えるわけです。
スマホの2台持ち(あるいはモバイルルーターとの併用)にして、一台は通話専用のイオンモバイルSIMを入れ、もう一台には楽天SIMを入れて動画や重たい作業に使う端末を分けたり、楽天SIMを入れたスマホやモバイルルーターからテザリングして通話用スマホの方に入れたアプリを使うという方法を取れば、通話用スマホに入れるSIMの高速クーポンは最少限でいいと思えます。
もし、このような2台持ちを容認できるのならば、あとおよそ1年は月額480円プラス税だけでも単体で低速回線をうまく利用しながら通信を分けられますし、一年後から料金がかかってきても2回線分合計で3,460円プラス税で、安定した無制限通話と高速無制限通信を楽しめます。唯一不安なのが、先日もあったという楽天モバイルの障害が起こった時に一切電話もデータ通信も使えなくなってしまうようなケースですが、その場合もドコモ回線のSIMが役に立つ可能性があります。
メールでの連絡は楽天・ドコモ関係なくできますし、楽天linkアプリを入れているドコモ回線のSIMが入ったスマホにLINEアプリを入れておけば登録している友人・知人との音声通話・ビデオ通話による連絡はできます。基本的にはドコモ回線の高速クーポンはできるだけ使わずに、月初には高速クーポンが2GB近くある状況にしておけば(1GBプランの場合)、どうしても発信したい場合にパソコンをテザリングで使うことも視野に入ってきます。ただし、データ通信専用SIMの入ったスマホからは110番や119番などの緊急通報の番号に掛けることができませんので、その際は楽天SIMの入ったスマホの電話アプリから緊急通報に掛けることになりますので、そこまで考えるとモバイルルーターより個人的にはスマホの2台持ちにしておくことがより安心できるでしょう。
Rakuten UN-LIMITはパートナーエリアだけが活動範囲の方でも十分使えるクオリティがあるので、わざわざ通話用通信用、さらに緊急通報のために2台持ちをしなくても安定した通話と通信はできると思います。ただ、現在楽天が計画している通信衛星を使って日本国内のエリアが国土の100%で使えるようになるまでは、人口カバー率の最も大きいドコモの回線を個人的には抑えておきたいということで、このようなめんどくさいこともついやってしまいます(^^;)。今回紹介したプランよりももっとよさそうなSIMが出てきたら、改めてまた紹介させていただきます。