100円ショップのシリコン製調理器具について

ちょっと前の話になりますが、2012年8月10日の朝日新聞に「100均商品から発がん物質 おしゃぶりやゴム製調理具」というショッキングな見出しの記事が掲載されました。私のブログでも100円ショップで購入した折りたたみコップの事を紹介して、現実に使っていますので、これが体に悪いということになると大きな問題になります。そこで今回は、新聞の記事および本日まででの100円ショップ側のリアクションを見ていくことでこの問題について考えていきたいと思います。

まず、問題の記事ですが、朝日新聞の8月10日付朝刊に載った記事です。100円ショップなどで売られたシリコーンゴム製の調理用品や乳児用おしゃぶりの一部から、化学物質のホルムアルデヒドが溶け出していたことが、東京都豊島区の調査でわかったという事実から紹介されています。豊島区消費生活センターが昨年度(2011年)の商品テスト結果を公表したのですが、昨年5月と9月、区内の100円ショップなどで、電子レンジ用蒸し器やオーブン用ケーキ型、乳児用おしゃぶりなどシリコーンゴム製品24点を購入して調べたところ、調理用品20点と乳児用おしゃぶり2点の計22点で、ホルムアルデヒドの溶出を示す試薬の反応があったということです。豊島区生活産業課は「濃度を調べていないので、危険と断定はできないが、問題提起で公表した。しかるべき機関で早急に分析してほしい」と言う意見を掲載しています。最後に、記者の方は専門家の意見を聞きに行ったようで、慶応大学理工学部の田中茂教授(環境化学)は「簡易なテストだが、調査方法は適切。専門機関が濃度などを詳しく調べるべきだ」と話していると紹介してこの記事は結ばれています。

この記事を普通に読むと、100円ショップにあるシリコン製品は中国産でも国産でも危険なものである可能性があるように思えます。やはり安いから危ないのかと思ってしまいそうですね。しかしながら、国内大手の100円ショップのホームページを見ると、ちょっと違ったことが書かれています。私が調べた範囲では「キャンドゥ」と「ダイソー」にこの記事に関するアナウンスがありました。

まずキャンドゥはごくごく簡単に、食品衛生法に基づく検査を行ない、安全基準に適合したものを取り扱っているとだけ書かれています。しかし、ダイソーのホームページにはかなり穏やかではない事が書かれています。これについては以下のリンクをご覧ください。

(ブログを書いた当時はダイソーのホームベージに見解が書かれていましたが、現在はリンク切れのためリンク表示を消しています)

ダイソーの見解としては、全ての100円ショップを一緒にして、印象的に100円ショップの品物は危険だということを導きかねない報道だということでかなりの怒りが感じられます。しかしながら、過去の検査でもどこかの店で売られていたものから有害物質が出たという結果には変わりはないので、本来はこの検査はどのチェーン店で売られていた品物を検査したのかという情報を出してくれないと安心してこれらの製品を使うことは難しいでしょう。特にちょっと前にシリコン製品を多く購入している人たちにとっては少なくともこうした言いっ放なしの報道を出してそのままということでは、裏に何らかの意図があるのかと疑心暗鬼になってしまう部分もあるでしょう。

私の持っている折りたたみコップの場合、熱いものを入れた場合どうなるのかといった不安はありますが、紹介したコップ自体、ダイソーで今も扱っている製品であるため、ダイソーの言い分を信じればまあ大丈夫かなとも思えますが、電子レンジに入れて調理するものや赤ちゃんのおしゃぶりについては、紹介した2社以外のお店で購入し、なおかつ気になる方は少なくとも品質を保証しているチェーン店で扱っているものに買い換えて使うのがいいかも知れません。個人的には朝日新聞にはダイソーのこうした反論にきちんと応えるような記事を早急に載せた方がいいと思いますね。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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