メールを使ってDropboxにファイルをアップロードできる「Send to Dropbox」

 スマートフォンを使ったネットアクセスが当り前になっている今、メールだけで完結するサービスはなくなっていく一方で、先日紹介したばかりの降雨連絡メールのサービスはことごこくサービスを終了してしまう始末です。このままではガラケーのメール放題契約を活用することはできなくなるのではないかという気も起こってきてはいるのですが、まだまだ調べれば有用なサービスは存在します。

 今回紹介するDropbox(インターネット上の外部ストレージサービス)をメールで使えるというサービスについて、普通はインターネットにつながったパソコンやスマートフォンからアプリを起動して使えばいいのですが、旅行中や災害時に長い間パソコンやスマートフォンの充電ができない時などにこそ有効なサービスではないかと思っています。

 というのは、インターネット上にあるディスク・スペースというのは、複数のパソコン・スマートフォン・タブレット端末から自由にアクセスして利用することができることが便利です。スマートフォンで作業したファイルの続きをパソコンですぐに始められるので、データをどう移動するかということを考えなくて済むのが気に入っています。もしスマートフォンの電池が切れて、もちろんパソコンも起動させることができない状態の中、携帯電話くらいしか満足に使えない状態でも携帯電話のカメラで撮影した写真や、メモ書きで作ったテキストデータなど、ガラケーの中にあるさまざまなファイルもDropboxの中に一元化できればありがたいというわけです。

 そういうことで、何とかして携帯電話のメール送信で直接Dropboxにアップロードできる方法はないかと思って探して見付けたのが「Send to Dropbox」というサービスだったわけです。

http://sendtodropbox.com/

 すでにDropboxのアカウントを持っている場合、上のサイトにアクセスしてDropboxのIDとパスワードを入力すろことでDropboxと連携させることができ、個人用のアップロード専用メールアドレスが発行されます。このサービスはスタンダードのものなら無料で利用可能なので、発行されたアップロード用アドレスを携帯電話の電話帳に登録し、内臓カメラで撮影した写真をそのまま添付して送れば、Dropboxの所定の場所に画像ファイルがアップロードされます。

 また、添付ファイルは画像だけに限らないので、例えば携帯電話内のデータをバックアップしたファイルを直接アップロードすることも可能でしょう。私が個人的に面白いと思っている使い方というのは、単三電池2本のみで動くテキスト入力マシン「ポメラDM100」を組み合わせて使う方法です。この機種には、作った長文のテキストファイルをQRコードで出力する機能があるので、その機能を使います。長文のテキストファイルをQRコードに変換する場合は複数のコードに分割されるのですが、高性能なカメラを内蔵する携帯電話の場合、このような単純でない連続バーコードを問題なく読み取ることができます。読み取ったコードは元のテキストファイルで本体に保存できるので、そのままメールで送ればほとんど電源を確保できないような場所でも、作ったテキストファイルを簡単にアップロードすることができるようになります。

131026_134057

 こうした用途に携帯電話を使う場合は、特に写真を送るということになると、メール定額プラン加入が必須です。ただ、通話中心のプランに入っていて、重い写真を送りたいという場合、一つのファイルを送るだけで結構なパケット代がかかってしまうので注意が必要です。高性能な携帯電話を使っているキャリアでメール定額のプランを契約していない場合、別にメール定額が付いている契約、例えばウィルコムの契約を別にしていれば、ウィルコムは基本料のみでもメールの送受信には追加のパケット代はかからないようになっているので、写真のように写真を撮影した携帯電話とメールを送る携帯電話とを赤外線でつなぎ、改めて送ることもできます。わざわざこのためにウィルコムの契約をする人はいないでしょうが(^^;)、ウィルコムの端末は通話メインに作られているためか、カメラ機能は貧弱なものが多いです。写真にあるWX01Kという端末はカメラ性能は300万画素でオートフォーカスもあり、単体での写真アップロードも可能ですが、それ以下のカメラの性能しかない端末を使っている方には、撮影は別の端末でやり、送信はもう一つの端末で行なうという技もあります。今回紹介したウィルコムの端末は、スマートフォンと比べると驚くほど電池が持ちますので、旅先のスマートフォン電池節約の観点からも使える環境にある方には用意しておくといいかも知れません。

 今回紹介したようにメールのみで利用できるサービスというのは色々あって、ブログ投稿やeveroteへのアップロードにも事前の設定で送信先を登録しておけば対応できますので、旅先で気付いたらスマートフォンの電池残量が0になっていたなんて場合に、スマートフォンを充電するまでのつなぎという点でも有効な場面はあるはずです。当然ながらセキュリティの面でパスワードの管理に十分注意する必要はありますが、普段は全く使わなくても、携帯電話しか使えない状況も考えられますし、災害を直接受けなくても通話や通信が集中することで、ウィルコムの電波しか通じないという状況もありえますので、災害対応という点でもメールのみで利用できるネット関連のサービスについては再度把握しておくといいですね。


スポンサーリンク

コメントを残す