「冒険手帳」の思い出

Boken

 昨日は割と大掛かりに部屋の要らないものといるものをより分けていたのですが、部屋の奥深くに入り込んでしまっていたさまざまなものが出てきて、それを見ていて片付けが遅くなってしまったりと、結局のところ一日仕事になってしまいました。

 そんな中、実に懐かしいものが出てきました。谷口尚規・著、石川球太・画の「冒険手帳」です。この本は現在、別の出版社によって再販されているので、同じように懐かしく思われた方もすぐに手に入るのが嬉しいですね。この本は、それでも数年前に偶然古本屋さんで見つけたもので、普通に本屋さんで買えた1970年代の記憶が蘇ってきたことを覚えています。

 まだ、アウトドアという概念もつかめないくらいの年にこの本に出会った私は、イカダや橋まであらゆるものを手作りしたり、野生のものを食す方法についてショッキングに書かれている(鶏の丸焼きやウサギの処理の仕方、食べられる昆虫や動物まで列挙されている)この本には感銘を受けたものの、さすがにそこまで実践しようとは思いませんでした。しかし、大きくなったらこんな「冒険」も出来るようになるのかなと思いつつ繰り返しページをめくったものです。

 この本を読まれた多くの方がツーリングでのキャンプなど、かなり過酷な条件の冒険を志し、実践されてきたのではないかと思います。かくいう私といえば、ここに書くほどの過酷な体験というのはすることがありませんでした。ただ、この本で推奨されている「冒険の心」を持つということを考えながらいろんなところに行ってきました。決まりきった観光コースを回る旅ではなく、自分の頭で考えながら適当に回る旅を好んでするようになったのも、元を正せばこの本の影響があったのかなと思います。

 車中泊の旅というのは、ある意味ある程度安全が保たれた冒険もどきとも言えるかも知れませんが、そんな旅でさえもトラブルに遭遇することはありえます。その時、どういう風にトラブルから回避するかというのがこれからの課題でもあります。さすがに野生の動物や植物のみで生きていくような極限状態にまで追い込まれることはないと思いますが、今後もこうした冒険の心を失うことなく、さまざまなトラブルに対処できるような道具およびさまざまな工夫をこのブログで紹介することができればと思っています。

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