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シャープ ドコモSH-01J その11 あえて通話専用SIMを入れる使い方

現在、私の手元には3G回線用のガラホF-05GとSH-06GとともにこのVoLTEでの通話が可能なガラホSH-01Jと3台のガラホがあります。これらの端末はどれもnanoSIMが入るのでドコモ契約のSIMならどの端末でも入れ替えて使え、3G回線をサポートしているMVNOのデータSIMカードならどのガラホでも使えます。ただしLTEしかサポートしないMVNOのデータSIMはF-05GとSH-06Gの3G専用端末では使えないのでその点には注意が必要ですが、今自分が持っているSIMをガラホのどれに入れればいいのかというのは色々悩んだ結果、今はSH-01Jには、VoLTEも使えるLTE回線で通話できるデータ契約なしのSIMを入れる事で一応落ち着いています。

というわけで、SH-01Jに入れているのは当初契約した通話専用のLTEプランのカケホーダイプラン(24時間)の付いたSIMにしているのですが、当初機能も多いガラホに通話だけにしか使えないSIMを入れてもしょうがないだろうと考えていたのですが、今になってみるとこれはこれで入れるメリットが見えてきたので今回はそうした事について紹介しようと思います。

まず、この3台のドコモ発売のガラホは当然ながらデータ専用SIMを入れて使うことは考えられていないと思いますが、データ通信SIMを入れて使う場合、SMSオプションのないプランのSIMを入れるとセルスタンバイ問題が3Gの2機種では発生します。アプリを入れて一日使う分くらいなら十分に使えるだけ電池は持つのですが、何も使っていなくても徐々に電池が減っていくことにはなります。これは、他の3GガラホにSMSオプションの付いていない「0SIM」を入れて比べてみると、メニューの電池のところで「セルスタンバイ」が96%を占めていることからも明らかです。

逆に、通話専用のSIMを入れたSH-01Jは使わなければほとんど電池を消費しません。この辺はデータ通信自体ができないSIMを入れていることにより、AndroidOSが入っているガラホでもバックグラウンド通信ができないことが影響しているようです。

SH-01JはBluetoothやWi-Fiでもテザリングの子機としてインターネットに接続できる機能が付いているのですが、別にスマホを持っていれば、私のように強引にインストール出来ないはずのアプリを入れて使おうとでも思わなければ、通話以外の機能はほとんど使うことはないでしょう。しかし、何らかの理由によって気付いたらスマホの電池が0%になってしまうようなトラブルも、長くモバイルで利用する中には全くないわけでもないのです。

電池がすっからかんになるとセカンドバッテリーを持っていたとしても使えるようになるまでにはある程度は充電をしなければなりませんので、そうした緊急時にSIMを入れ替えたり、外部の機器と接続したり公衆Wi-Fiを利用してテザリングしてガラホを使ったりすることで何とか緊急連絡をしたり情報を入手することができるようになることは覚えておいて損はないでしょう。

そんな事を考えながら、通話専用のSIMをガラホに入れて使うための具体的な方法を考えます。まずは、通話よりもデータ通信がしたいという状況に備え、いつでも併用しているスマホに入っているSIMを入れ替えて使えるように、スマホで使っているMVNOのSIMを入れ替えた時にガラホ自体で接続するための設定はやっておき、新たなAPN設定をガラホにも作っておきます。さらに、いつもスマホで使っているアプリも事前にガラホに入れておき、使えるようにしてあります。

アプリを試しに使うことについては、Wi-Fiの使えるSH-01Jにおいて自宅にWi-Fi環境があればデータ通信が必要なアプリであってもWi-Fiに接続すればすぐにネット接続は利用できますので動作確認は容易です。さらに、外出先であっても様々な無料で使えるWi-Fiサービスが存在するので、ガラホ単体で外に飛んでいる無料Wi-Fiを使ってネット利用がしやすいような設定も合わせて行ないます。

元々は日本を訪れる外国人用のアプリとして開発されたものですが、日本在住の人にも使えるアプリがあります。日本国内にある様々な無料Wi-Fiに自動的に接続することをサポートしてくれる「Japan Wi-Fi」というアプリがそれです。このアプリは頻繁にアップデートを繰り返しているので、お出掛け前にアプリを起動し、アップデートの存在を確認し、さらに自分の使いやすいログイン方法でログインしておくことで使えるようになります。なお、ログインの効果はずっと保たれるわけでなく、90日間アプリからログインしてWi-Fiを利用しなかった場合ログイン情報はクリアされるので、改めてログインし直す必要があります。しかしまめに外でもこのアプリを使っていれば、いざという時にも慌てずにスマホからテザリングするよりもスムーズに高速なインターネットができるようになります(なお、この話はWi-Fiを搭載しているSH-01Jでの場合で、SH-06Gの場合はWi-Fiが使えないので、外でのネット環境はスマホやモバイルルーターからのBluetoothテザリングに頼ることになります。)。

また、公衆Wi-Fiのような外でのデータ通信が使えなくても単体で動作するアプリを入れておくこともいざという時には役立ちます。無料で使えるカーナビアプリの中で、トヨタが提供する「TCスマホナビ」は一度表示した地図は2ヶ月間キャッシュとしてストレージ内に保存し、オフラインでも車・徒歩でのナビを利用できるので、事前に利用したい場所へ行った際にアプリをネットに接続した状態で起動し周辺の地図を表示しておけば、ネット通信を切った状態でもナビが使えるようにすることもできます。

いざという時に利用することを想定するならば、駅前からよく行くお店や場所については、駅に着いた時点でSH-01JやSH-06Gをネット接続して地図をダウンロードし、目的地についてはネットが接続しているうちに検索し、目的地を直接アプリに登録しておくとネットが使えない時にも簡単に目的地設定をしてナビが機能するのでおすすめです。同時に自宅も事前登録しておけば、いざという時に徒歩で自宅まで帰らなければならなくなっても、それまでに多くの地点で地図をダウンロードしておけば最新の地図はガラホの中に一時ファイルの中に蓄積されるので、徒歩でのナビとして十分機能させることもできるでしょう。

このように、ネットを使わずに利用できるアプリや、GPSのみで使えるアプリをガラホに入れておき、日頃から使い慣れておくということは、災害時にネットが使えない時に応用が効くと思いますので、通話のみしか使えないSIMをガラホに入れた状態で、どのアプリが使えるのかと考えてアプリ選びをするのも面白いと思います。そう考えるとガラホの中でもBluetoothしか使えないSH-06Gよりも、Wi-Fiによるネット接続も使えるSH-01Jの可能性というのは、今後さらに大きくなると言えるのではないでしょうか。

※ドコモのガラホ「SH-01J」について書かせていただいた記事をまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その1 通話専用でも安く本体を買うには?
その2 オンラインショップで購入後開通手続き
その3 F-05Gとの二台持ちにしたわけ
その4 どのSIMを入れて使うか
その5 まずは「ベル打ち」の設定を行なう
その6 モバイルルーターとはBluetoothテザリングで
その7 基本的な使い勝手
その8 入れておくと便利なアプリ
その9 一通り使ってみての感想
その10 本体にnanacoをセットする
その11 あえて通話専用SIMを入れる使い方
その12 ソフトウェア更新でテザリング可?
その13 アップデート試用結果も上々
その14 単体使用およびテザリングの使い勝手
その15 定期的なアプリのバージョンチェックを

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