車中泊徒然草+

スマホの中古市場とカメラ機能

先日、久しぶりに会った友人がスマホのカメラが調子が悪いというので別にコンパクトデジカメを持参してお散歩などする中での風景を撮っているという話になりましたが、これからコンパクトデジカメを購入しようと思った場合、どんな選択肢があるのだろうかとふと思ってしまいました。

旅行中にはデジカメを首からぶら下げた人を見掛けることはありますが、日常的にデジカメを持ち歩くということは自分の場合はほとんどなくなってしまいました。なぜなら、今あるスマホのカメラの方が常に持っていますし、防水機能が付いているものならちょっとした雨が降っている中でも安心して使えるからです。

というか、このブログで紹介している写真はほとんどスマホのカメラによる単焦点カメラで撮ったものです。遠くからズームを使って大きくしたい場合は最大の解像度で撮影した写真の一部を切り取ることで対応するしかないですが、このブログでアップしている写真のサイズはほぼ例外なく「640×480」というサイズに縮小して表示しているので、トリミングで細かいところまでピントが合っていれば、Web上で紹介するくらいなら問題ないとは思いますが、やはりもう少し簡単にズーミングして対象をはっきりさせた写真をということになると今のスマホのカメラでは物足りないという部分もあります。

しかしながら、スマホカメラによる撮影と直接ネットにアップできる利便性はスマホの方があるので、昔はお手頃な価格でそれなりの画質を楽しめたコンパクトデジカメがそれなりにあったのですが、今では新品では4万から5万くらい出さないとなかなか新品では購入できません。現在のコンパクトデジカメは高級化路線が進んでいまして、5万円どころか10万~20万円以上という価格帯のものが売れ筋になっていて、もはや一般ユーザーと言うよりも本格的なレンズ交換式カメラを持っているマニアのサブカメラとしての用途でのみ生き残っているという感じになってしまっています。

ちなみに、個人的な現状でのコンパクトデジカメのおすすめとしては、何と2012年に発表されたモデルが今でも現行機として売られている大型センサー搭載で画質がいいSONYのDSC-RX100(初代機)と、センサーの大きさこそ小さいですが、これも形を変えて同じ形のまま同じコンセプトのまま売られ続けている防水・防塵機能搭載で画質も良いOLYMPUSのTough TG-5がどちらも2019年現在4万円くらいで購入できるのですが、廉価版コンパクトデジカメの進化はDSC-RX100発売からこの7年間止まっているかのようで、恐らく今後についてもそこまで進歩するとも思えません。

さらなる高性能を同じくらいのコストで求めるなら、コンパクトさにこだわらなければ、評価の定まったレンズ交換式カメラとレンズの中古を手に入れれば、同じ4万~5万円の予算があれば十分に素晴らしい写真を撮れる環境になるのですが、そうなるとさらに気軽に旅に持って行けなくなるということで、スマホでの撮影の頻度が上がるということにもなりかねません。

現在の日本の状況ではコンパクトデジカメがバカ売れするような事は今後も考えにくく、スマホでの写真撮影に限界を感じ、それなりの予算を組んで支出する人でなければカメラ専用機もなかなか買いずらくなっていることをどう捉えるかが問題です。最近のスマホでは3つのレンズが付いていて、その画角の違いを生かすような形で広角から望遠までをカバーするようなスマホも生まれていますが、電池が本体に内蔵されていて数年で新しいスマホに買い換えることが普通になっているスマホのカメラに高性能を求めてその分高額になるというのも何だかなあと感じるところもあります。

ちょっとしたアイデアとして、スマホのレンズに付けるテレコン・ワイコン・マクロレンズを使ってみるということも考えたのですが、小さい部品であるためなくしたり壊れたり、そもそも強引にレンズを付けることで画質の方が(特に高倍率用のレンズではケラレが発生しそう)不安になるため、そんなものを買うならコンパクトデジカメを買った方がいいのではという事にもなりかねず、また話が元に戻ってしまうという(^^;)。

今後への希望としては、先だって紹介したドコモの新プランが端末料金と通信料金の分離を目指して作られたということから、今後のスマホについては電池をユーザーの方で簡単に交換できたり、今以上に同じスマホをバージョンアップ保証して最新のOSを使えるようにして購入してから長く使えたりと、中古として利用できる期間が長くなるような環境を整備する中でカメラの高性能化を行なってくれれば、高性能カメラの付いたスマホ一台がコンパクトデジカメの代替として使えるようになるのではないかと思うのですが。現状の端末代を通信費で回収するようなビジネスモデルから、スマホ本体の価値を高めてリユース市場でも売れるような付加価値を付けるような製品が出てくる方向になっていくのならライトユーザーも助かります。

自動車の場合は新車だけでなく大きな中古市場が存在しています。車の場合は基本的には部品の交換をしていけば耐用年数も長く、ハイブリッド車や電気自動車でもメーカーの品質保証のある中古車が売られています。スマホはさすがに車ほどの耐用年数はないかも知れませんが、紹介したように7年前くらいのレベルのコンパクトデジタルカメラの機能が付いたスマホが安く入手でき、電池の心配がなくそこそこ使える端末が中古で提供されるなら、多少古くて性能が落ちてもSNSに投稿する写真が綺麗に撮れる方を優先して使いたいと思う人はいるはずです。賃金が必ずしも上がっていかない社会の中で、2年から3年ごとにある意味消耗品扱いとも言えるスマホを10万円以上も出して買える人がどれだけいるのか、そんな事も考えながら今後のスマホ市場が変わってくれることを期待したいですね。

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