車中泊徒然草+

そもそも停電時に電気自動車に蓄えた電力をあてにするような生活でいいのか?

国内のとある電気自動車を販売している会社の広告で「停電してもクルマがあれば約4.5日は電気が使える」というものがありました。こういう生活を実現するには、自宅で車の充電ができる設備および、電気自動車から自宅の電気を使えるようにする必要があります。現状ではマンション住まいではこうした自宅の電気の電気自動車からの給電は難しいと思いますが、それ以前に思ったことについて今回は書いていきたいと思います。

まず、災害時に電気自動車を電力の供給源とすることについて、先日起こった台風による増水で駐車場所が冠水してしまった場合、電気自動車からの給電は可能なのでしょうか。私にはそこまで電気自動車が水に強いとは思えないのです。そもそも、国土交通省のホームページには、電気自動車が冠水や浸水した場合には高電圧のバッテリーが内蔵されているので、むやみに触らないで下さいという表記がありました。もちろん、乗っていて浸水した場合に中の人を守るためにむやみに感電はしないと思いますが、冠水した後の電気自動車を家庭内の電力として使うことは難しいのではないかと思えます。

また、家にある車が電気自動車しかない場合、家で電気を使うということは、自宅に電気自動車を置いておかなければだめなので、停電を電気自動車からの給電で何とかしている状態では、車を使っての移動ができないということになってしまいます。

災害時の給電ということについて考えるなら、それこそ電気自動車に搭載されているくらいの容量の家庭用蓄電池を置き、いざという時には蓄電池に電力の供給を切り替えるようにした方が、多くのご家庭での停電対策になると思うのですが。

もし5日以上停電が続いたとしても、例えばガソリンを使った発電機で日中のうちに充電を行ない夜に使うようなことが可能なような気がします。家庭用蓄電池も設置にはけっこうな費用がかかるとは思いますが、災害時の移動手段として電気自動車を使うのは、停電時に充電できなくなるので不安だと思うなら、素直に「家庭用蓄電池」と「ガソリン(ハイブリッド)車」との組み合わせの方が現実的ではないでしょうか。

個人的には、将来的にもし水素から発電して自動車自体で電池に蓄電する水素自動車ができたら、それこそキャンピングカー仕様にすれば、停電時には生活の拠点を家からキャンピングカーの中に移してそこに家電を持ち込んで使うようなこともできるようになるのではないかと思っています。現在の電気自動車は一回の充電によって走ることができる距離がいくら伸びたとしても、充電できなければ困りますし、空になった電池を満充電するにはけっこうな時間がかかるというディメリットがあります。日本は災害が多い国なので、それ自体で発電できる電気自動車というものが普及して欲しいというのが正直なところです。

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