車中泊徒然草+

大雨で冠水している道路を多くの車が走っている現状について思うこと

昨日、早朝にスマホがけたたましく鳴って何事かと思ったら、避難指示レベル3の高齢者への避難指示が出たという通知でした。その時にはまだ雨が降っていなかったのですが、午前中にはかなりの雨が降ってくる時間もあり、さすがに表へ出る気はしませんでした。

しかし、テレビのニュースで大雨の様子を見ていると、明らかに道路が冠水している中で通常の速度とは言えないまでもあまり気にせずに走っていく車が多いということがいつも気になっていました。そんな中、あるワイドショーの取材VTRの中で冠水している道路を走ることについての具体的な危険を示すようなものがありました。

それは、ある車のドライブレコーダーの映像で、冠水した場所を通り過ぎた後、トラックの後について走っていたところ、急にブレーキが効かなくなってあやうく前のトラックに追突する寸前で車が停まったところが映し出されていました。

この、「冠水した道路を走行すると極端にブレーキの効きが悪くなる」というのは、ブレーキ部品の間に水が入ることで正常な制動が効かなくなるというもので、最悪の場合は修理工場に持ち込む必要があります。私が見たケースでは事故にならずに良かったですが、もし追突してしまったら保険は効くにしてもこちら側の過失が100%の事故になってしまい、大雨のせいということでの責任転嫁も難しいでしょう。

冠水時に車の内部に影響を与えるという点で言うと、エンジン自体に水が入ってしまう危険についても考えておかなければいけません。エンジンは空気を外から取り込んでガソリンと空気を圧縮したところを爆発させる力で回りますが、もし空気の入り口に水が入ってしまうと空気とガソリンを圧縮する部分にも水が入ってしまうことになり、最悪エンジンは壊れてしまいます。

そうなると、修理するにはブレーキの時のようなわけにはいかず、別のエンジンに載せ替えるか車そのものを廃車にするかという選択になってしまいますので、私などはよほどの命の危険がない限りは明らかに冠水していそうな大雨の中で車を使って移動しようとは思いません。

自宅にいる時はそれでも何とかなりますが、恐いのはそれこそ車で遠方に出掛けた先で大雨になり周辺が冠水するくらい降られてしまうような場合です。まずは知らない道であればあるほどずんずん進んで行くような事は、自ら冠水している道路に向かってしまう可能性があるので、まずはまだ冠水していない場所に車を停めて対策を考えましょう。地元の人からこの場所は冠水するのか(土地が低いのか)聞いて教えてもらえるならそれに越したことは有りませんが、なかなかそうはいかないものです。そんな時にはスマホから危険な場所を調べてみることにしましょう。

・国土交通省 重ねるハザードマップ
https://disaportal.gsi.go.jp/maps/

こちらのサイトに接続すると日本国内での様々なハザードマップの情報を重ねて表示させることができます。「洪水」「土砂災害」「高潮」「津波」「道路防災情報」「地形分類」を重ねて表示できます。スマホではGPSとの連動を許可して「現在地へ移動」ボタンをクリックすると、今いる場所がどういう場所かということがわかるようになっているので、大雨の場合は「洪水」「土砂災害」(山間部にいる場合)「道路防災情報」(道路冠水想定箇所が表示されます)を選んで表示し、地図を見ながら徐行しつつ安全な場所に逃げるようにするために、上記リンクはぜひブックマークしておくことをおすすめします。

もし遠方でエンジンがだめになってしまったら、もはや自走して帰ることも難しく、自動車保険でどこまでレッカー移動を無料で利用できるかにもよりますが、車を現地に置いたまま帰らなくてはならない状況も十分にあります。そんな事にならないように、まずは今回のような長期長雨の情報がある場所には行かないことがまずは第一でしょう。今の状況では日本国内でどこが安全かということもわからないというのが正直なところなので、事前にこうした事を十分に考えて出発するようにしましょう。

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