車中泊徒然草+

車中サバイバルキット装備の必要性を考える

2020年の冬は、ずっと暖かい日が続いたものの、急に大雪が降ってしまうという、当該地域についてはスキー場には恵みの雪になったものの、日常生活をしている人からすると集落が孤立したり停電が起きたり、車道で立ち往生するような事例が多発しています。

恐らく、雪国で生活をされている方はタイヤチェーンの装着やスノータイヤへの履き替えをはじめとして、車が埋まらないようなスコップの用意、毛布の用意などまでされているとは思うのですが、暖房については車をアイドリングさせてヒーターを付けるという事でしのいでいるだけの方が多いのではないでしょうか。

それでも、常にガソリンを満タンに入れておけば、何とか立ち往生が解消するまでガソリンが持つかも知れませんが、ガソリンを燃やして走らない電気自動車・ハイブリッド車の場合は、ヒーターを入れることで電池に貯めた電気をかなり消費してしまい、ガソリン車より車内での暖を取り続けるのが難しくなっていくと思います。ただ、ガソリン車であっても、立ち往生が解消した後にちゃんと走ることのできる燃料を確保するためには、車のエンジンを止めても車内で暖かく過ごせるような装備を用意しておくことも考えておいた方がいいでしょう。

具体的には冬用の寝袋の用意など、火を使わなくても暖かく車内で過ごせるようなものを車に載せておくことと、あとは湯わかしのできるバーナー類の用意です。水もペットボトルのものを用意しておけば、お湯を沸かして体の中から温まることができますし、自販機があれば水も買うこともできますので、必要な時にお湯を沸かしてそのお湯を温かいままキープする真空断熱ボトルがあるとその後の展開も色々なことができます。

お湯は飲むという用途の他にも、真空断熱でないボトルや小さな湯たんぽに入れることでそれ自体が暖を取る道具になります。湯たんぽのためのお湯なら、水質うんぬんについて考えなくてもいいので、降り積もった雪をケトルや鍋に入れてバーナーにかけることで暖を取るためのお湯を作ることができます。その際、もし赤ガスを使うことのできるキャンプ用のバーナーを持っていれば、車に入っているガソリンを抜き、それを湯沸かしの燃料として代用できます。

立ち往生というのは事前にわかるものではないため、他の燃料を常備するということは難しいかも知れませんが、小枝や紙などを燃やして調理のできる「ネイチャーストーブ」を用意するとか、車内に置いても発火する危険のない木炭や木質ペレット燃料が使えるウッドストーブを燃料とともに常備するということも一つの方法でしょう。ウッドストーブの場合、周辺に燃やして問題のない木や落ち葉を発見できれば、それ自体で暖を取ることができるというメリットもあります。

あとは、夜になっても明かりが確保できるようにLEDを使用したライトや、車を停めていても情報を入手できるように携帯ラジオをエネループとともに車の中に置いておけば、夜間から深夜になっても心細さはある程度回避できるかも知れません。スマホは使い続けられればいいですが、そのためにはいざという時に備えて容量大き目のモバイルバッテリーを常に満充電させて持っているようでないと、いざという時にスマホが使えなくなる可能性があります。もしサブバッテリーを持たずに出てきてしまったら、とりあえずはスマホの電源を切って、必要な時に電源を入れて使うようにした方が無難だと思います。

今後、さらに大きな寒波がやってきた場合、たまたま出掛けた先で立ち往生してしまう可能性は多くの人にあると思いますので、特に車のエンジンを切った状態でも自分の身を守ることのできる装備について考えてみてください。

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