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TESニューエナジー 発電鍋 ワンダーポット7

 鍋に水を入れて湯を沸かすことで電力を発生させる事ができる発電鍋については、東日本大震災の後に発売された直後にこのブログで紹介させていただいた事がありましたが、税抜き価格が23,000円と高かったということもあり、当時は購入しようとは思いませんでした。しかし、製品のインバクトが高かったのか後継機の「ワンダーポット7」が税抜き価格9,500円という形で出てきたので、道楽で購入するのにもまあ許される価格ではないかということで(^^;)、米国製の折りたたみ式焚き火台と一緒に注文を出してしまい、先日到着しました。

 写真のように、口径が16センチの片手鍋そのものです。小型化され取っ手か折りたたむことができる「カップ チャージャー」という若干ワンダーポット7より安い製品もあるのですが、カップの根元から直接コードが出ているような作りになっていて、片手鍋の持ち手の部分にコードをはわせているワンダーポット7より炎が直接当たって破損する可能性は高いのではないかと思い、よりかさばるワンダーポット7の方を購入しました。

 ちょっと見ると普通の片手鍋と全く変わらないように思えるかも知れませんが、写真のように底の部分が違います。この中に入っている熱発電モジュールで鍋底と水を入れた内部との温度差による発電を行なうのだそうです。この加工のおかげで本体はかなり重くなっており、片手鍋という形状とともにツーリングでは持ち運ぶのはきついという印象です。

 給電を行なうUSB充電ソケットを接続するプラグ部分は写真のように取っ手の一番先にあります。仕様については以下の通りとなっています。

・システム電圧 5V DC
・出力 ~7W(2~5W)
・出力電流 ~1,400mA

 内容に説明はありませんでしたが、最大瞬間で7W、通常で2~5Wといったところなのだろうと思います。ちなみにBioliteキャンプストーブのUSB出力は2W 5V(持続可能最大)、4W 5V(最大時)という事なので、こちらの方が発電性能は高いようです。

 今回はとりあえずの性能を見るため自宅のガス台で500mlの水を入れて火にかけてみました。写真に撮った関係でコードが危険な位置にありますが、実際に火を付けてからは熱が回らない安全な場所へ移動させました。

 焚き火と違ってガスの場合、すぐに鍋底が熱くなるので、火にかけてから1分かからないくらいで充電ソケットのパイロットランプが点灯し、いきなり第一段階の携帯電話用のランプ(左側の暗いランプ)と同時にスマートフォンやiPhoneか充電可能な2つ目のランプ(右側の明るいランプ)が点灯しました。焚き火の場合は火の勢いによってランプが付いたり消えたりする事が考えられますが、これだけすぐに給電が可能になるというのは驚きです。冬の季節なら石油ストーブの上にでも置かせてもらえれば、空炊きにならないように水を注入する事だけに気を付ければ、安定した給電ができるでしょう。

 実際、写真のように私のスマートフォンをつなげてみましたが、全く問題なく充電に入りました。発電モジュールから何やら変な音が聞こえてくるのがちょっと不安とは言うものの、結構役に立ちそうなものではないかと改めて思います。燃料代のかからない手近にある焚付で湯を沸かし、携帯電話やスマートフォンだけではなくニッケル水素電池の充電や、LEDライトの光源として使うというのも災害時には有りでしょう。

 使用上の注意点としては、とにかく取っ手の中に入っているコードを熱や炎に当てないようにする事と、当然ながら空炊きをしない事がまずは大切です。水が少なくなったらすぐに水をつぎ足し、鍋内部の温度の上昇を抑えないと最悪の場合壊れます。お湯を作って容器に移すような場合も鍋底が熱い場合は水を足す事が必要な場合もあるようです。また、お手入れの際、長時間鍋を水に漬けないようという注意書きがありました。発電モジュールとの関係かと思いますが、とにかくここが壊れたら単なる重い鍋になってしまいますので(^^;)、大切に扱うようにしたいと思います。

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