車中泊徒然草+

片手で簡単に日本語を入力する方法がある?

今回はキーボードによる日本語入力の方法に関わる話です。皆さんはキーボードによる日本語入力というと、英字を使ったローマ字入力か、キーボードに刻印されているカナを直接入力できるJISカナ入力しかないと思われるかも知れませんが、長いキーボードによる日本語入力の歴史の中で、細々とではあっても使い続けられてきた特殊な入力方法というものは存在します。この辺の話は以前もこのブログでさせていただきましたが、今回は片手入力という入力方法について詳しく紹介させていただきたいと思います。

一般的に片手による日本語入力といいますと、手の指一本でキーボードの刻印を見ながらローマ字入力する方法が思い浮かぶと思いますが、もっと簡単に3段10列キーボードの一部を使ったり(ホームポジションの右手側と左手側を利用した別の設定があります)、テンキーを使って(こちらは右手用のみ)日本語入力をする方法があります。これは、主にキータイピングのメール講座(有料)を行なっている増田忠士さんが考案された「チョイ入力」という独特の入力方法です。この入力方法はキーに書かれている文字を基準にするのではなく、あくまでキーボード上に置く指を基準にして入力するため、最初はとっつきにくいかも知れませんが、規則性があるので慣れてくれは手元を見ずに入力できるようになります。具体的にどのように入力するのかは、こちらの図をご参照下さい。

第一打
第二打
人差し指
中指
薬指
小指
人差し指
中指
薬指
小指
NumLock
/
*
NumLock
/
半濁音
タ行
ナ行
ハ行
+
エ段
オ段
9
濁音
ア行
カ行
サ行
+
ア段
イ段
ウ段
同上
マ行
ヤ行
ラ行
enter
1
2
3
enter
ワ行
0
.
enter
0
0
.
enter

 

指の動かし方については両手で入力するよりも片手の方が動きは少なくて済むので、入力の早さは両手入力より遅くなるとは思いますが、片手を怪我したような場合は両手で自在に入力すること自体が無理になるわけですから、かなり実用的に使える入力方法だと思います。また、車中泊の旅の中でパソコンが使える場合は、外付けのテンキーをつないで手元でネット検索のためのキーワードぐらいを入力できれば十分でしょう。特に冬などはこうした入力方法が使えると寝袋や布団の中に入ったまま作業できますね(^^)。ただ、この入力方法を実現するためには、ATOKやMicrosoft IMEでは使えません。実は私たちが無料で入手できるパソコン用(Windows)のIMEの中で、Google日本語入力において設定ファイルをセットすることで使うことができるようになったのです。これは実に画期的だと思うのですが、まだほとんど入力方法を含めて知られていないのが残念です。

http://keyboard.la.coocan.jp/others.html

興味のある方は上のリンクから問い合わせて無料の資料をメールで送ってもらい、添付で付いている設定ファイルをGoogle日本語入力の「プロパティ」→「一般」→「ローマ字テーブル」の編集ボタンをクリックして登録すればすぐに使えるようになります。いつも使っているローマ字入力などの入力方法はATOKやMicrosoft IMEで使うようにすれば、片手入力を使いたい時だけGoogle日本語入力に切り替えればいいだけで、日本語入力の方法を使い分けるにはIMEを変更するだけですから簡単です。個人的には片手入力だけなら有料の講座を受講しなくても一通り打てるようになると思いますが、両手を使った発展形の日本語入力「両手チョイ入力」を極めたいような場合は有料の講座で少々タイプの練習をすれば従来の日本語入力よりも高速で日本語の入力ができるようになると思いますので、現在の入力方法に不満がある方にもおすすめです。

改めて片手入力については、以前は独自配列の片手キーボードが多数存在していましたが、ハードは企業の方針転換や倒産などユーザーには関係ない所で使い続ける事ができなくなってしまう可能性が高く、悔しい思いをしている方も多いかと思います。その点、今回紹介したGoogle日本語入力に設定ファイルを読み込ませるだけという方法はお金もかからず、極端な話Googleという会社が潰れない限り使えると思いますので、両手だけでなく片手で日本語入力をしたいと思われている方にとっては一つの選択だと思います。また、今回紹介した方法はパソコンのGoogle日本語入力のみで使えるもので、同名のアプリがあるアンドロイドのスマートフォンなどでは使えませんのでご注意下さい。もし今後アンドロイドのスマートフォンやタブレット端末で使えるようになればさらに便利になるのですが、今後こうした動きがあるような場合は積極的に導入してここで紹介させていただければと思っています。

モバイルバージョンを終了