アメリカと中国の貿易摩擦は意外なところにも影響を及ぼしてきているようで、最近のニュースでは中国のスマホメーカーであるHuaweiに米国政府の意を汲んだGoogleがAndroid OSの提供を中止するというニュースが入ってきました。さすがにすでに売られている製品についてGoogle Playが使えなくなるということはないとは思うのですが、OSのバージョンアップがどうなるかは正直わかりませんし、今後のHuaweiのスマホはOSに中国産のものを搭載したものだけになる可能性もあるということになります。
この種の話をすると、どうしても国対国、さらには国家間のイデオロギーの対立という形で話が進んでしまうきらいがありますが、私自身の考えとしてそこまでイデオロギーで引っ張られるのもどうかと思います。スマホ自体は電池の劣化とともに買い替えるものですが、特にスマホについてはそこまで特定のメーカーの性能を愛したり信頼したりするものとしてはAppleのiPhone・iPadのようにOSがそのままメーカーの製品になっているものには適用されるぐらいでしょう。私はiPhone信者とまでは言えないので使えるスマホなら何でもいいと考える方ですが、今後の事を考えると中国のiPhoneを愛するユーザーは関税が上がることでiPhoneを手に入れ難くなってしまう状態はいくら国同士の対立があるとは言っても辛いものがあるのではないかとはたからみていても思います。
日本におけるスマホの勢力について考えてみると、Huaweiおよび中国のスマホメーカーががAndroidスマホから撤退したとしても、国内メーカーおよび台湾・韓国のメーカーもあるわけですし、そこまで不便になるかということはないと思います。ただ改めてHuaweiのスマホの機能を見た時に、それなりの痛手は感じてしまうことがあります。いわゆる「格安スマホ」でも、2年ないし3年でどっちみち買い換えを促されるなら、性能と価格とのバランスが取れたものにしたいと思うのは人情で、そうしたバランスが取れているメーカーの一つがHuaweiなわけで、今後の日本国内でのSIMフリースマホの消費動向について影響が心配されるところです。
現状でのHuaweiの評価としては、価格のわりには高機能・高性能なスマホを出しているというイメージで、特にカメラの性能については複数レンズを搭載したnova lite 3あたりが「おサイフケータイ」を使わない人なら十分な性能で、2万円台で新品を購入できるSIMフリーのスマホとしてはおすすめの一台になるのですが、今後は同じくらいの性能かそれ以上のハードが出たとしてもOSがネックになり購入対象から外す人も出てくるでしょう。それが仁義なき国際企業の戦いだと言ってしまえばその通りなのですが、今後格安のSIMフリースマホを探す場合、国内・海外のSIMフリースマホを出している中国以外のメーカーがリーズナブルでもそれなりに使えるモデルを出してくれればいいのですが、このままSIMフリースマホの価格が上がることになると、安くスマホを持ちたいと思っているMVNO利用者にとっても懐が痛いことになるかも知れません。
さらに、現状でも大手キャリアは割賦契約でスマホを購入する場合の毎月割引くようなプランを行なわないという政府のお達しに従ってスマホを売るようになっているので、ガラケーからスマホに乗り換えを勧められた場合、今よりも選択肢が狭くなるとともに、高額な端末に行かざるを得ない状況も出てくるでしょう。高い買い物をしなければならない時に、月々の負担を抑えるためには、スマホ代金の支払回数を今よりも増やして購入せざるを得ない人も出てくるのではないかと思えますが、そうなるとますます同一の通信業者に長期間縛られるような状況も出てくるのではないかとも思えますね。
私などは最初から中古でも使えそうな端末を中心に買っていく気満々なので、計画的なスマホの買い替えについてはそこまでの金銭的な負担は出ないと思っていますが、ただ現在使っているスマホが急に壊れた時に代替機をどうするかという問題は出てくると思うので、特に新品のスマホやタブレットを購入する際には、「欲しい時」に買うのではなく、セールなどでの「安い時」に買っておくというような形に軌道修正していく必要があるかも知れません。今後、競争相手の少なくなるであろう国内・海外のSIMフリースマホを製造するメーカーがどんな製品ラインナップを出してくるかという事にも関わってきますので、それこそ、HuaweiがAndroidでない中国産OSを入れた端末を日本で売るのかということも含めて、なおさら今後の日本におけるHuaweiの状況から目が離せなくなりそうです。
この「中国産OS」についてまだはっきりとした事はわかりませんが、今後Huaweiのスマホに搭載されるという「Kirin OS」という中国産らしいOSがあるのですが、Linuxベースのものであると言われています。その出来がどのくらいのものかということも注目し、今後スマホの「第三のOS」となるのか、イデオロギー的な事とは関係なく、様々な角度からその内容と影響を見ていくことも必要ではないかと思います。