車中泊徒然草+

Gmail利用の落とし穴

さまざまなインターネットへのつなぎ方があることにつれて、その分増えてしまうのがメールアドレスだったりします。このブログで出しているメールアドレスの他にもたくさん持っているのですが、以前はパソコンのメールソフトのみで管理してきました。ただその場合、旅に出てしばらく自宅に戻れないような状況だと、メールを受けたり送信しようとした場合に、旅行先にパソコンを持って行っている場合であっても、多少の工夫が必要になります。最近は携帯電話のメール使い放題が一般化されてきましたので、携帯アドレスにメールを転送すれば内容の確認はできますが、送信の際に違うアドレスになってしまう問題がありました。そうした問題を解決するのがメールをGmailに一本化してしまう方法です。ウェブ上でもスマートフォンでもメールを確認でき、パソコンのメールソフトでも受信ができるのは実に便利です。

しかし、全てGmailに依存することにも一抹の不安が付きまといます。先日、一部のGmailにトラブルが起き、ネット上にあったデータが消えてしまった人たちがいるという事がニュースになりましたが、世の中には絶対大丈夫だということはありえないので、全てをGmailに集約してしまうのも躊躇するところでもあります。今のところ現実的な対応として、プロバイダの提供するメールアドレスをGmailに転送し、それをスマートフォンで受信するという事をやっています。これだと送信する際にはGmail経由で送るか(送信元のメールアドレスはGmail経由ではあるものの、オリジナルのアドレスから送ったように偽装することができます)、Gmail経由だと迷惑メールとして仕分けられてしまう危険性がある場合には、別にメールアプリで送るようにすれば外先でもパソコンで使っているアドレスをそのまま使っての送信ができます。

ここまではGmailのいい事を中心に書いてきましたが、今回のテーマはGmailをはじめとするグーグルの提供するサービスの影の部分についてです。Gmailを常用するにあたっての大きな落とし穴というのは、外でメールのやり取りをする場合、常にネット上の情報と同期を取るような使い方をしないと携帯電話のメールのような使い方が実現できないということです。従来の携帯電話のメールというのはウェブ接続とは違った仕組みで直接届きます。出す時も送信する際のパケットはありますが、どちらにしても送受信したパケット量だけ見ていれば料金の節約はできました。今ではメールに限っての定額サービスもありますので、パケット料金の心配もいらなくなってきました。それがスマートフォンでGoogleメールやカレンダーなどを一元的に管理する仕組みを導入して行く中では、いつどこでどれだけデータのやり取りがあったのかユーザーで把握することが難しくなりました。自分ではネット接続は全くしていないつもりであっても、バックグラウンドでのデータのやり取りや、アプリケーションのアップデートだけでパケット料金の上限まで行ってしまう可能性が大きく、だからこそ電話会社はパケット定額プランを付けないと契約しないという条件で売ろうとしているのだろうと思います。

私の場合は日本通信のプリペイドSIMを利用し、ある程度の接続スピードを犠牲にすることで、携帯電話会社のパケット料金より安く利用できる環境を整えてからGalaxy Tabの購入へと行きましたが、もしこれを読んで何の事だかわからない方がいたとしたら、今ある携帯電話をスマートフォンへ切り替えることはしないほうが無難です。通話なしのデータ料金だけで毎月7,000円程度を支払う気があるのなら別ですが、世間がこれだけスマートフォンをあおっている背景には、いったんスマートフォンに機種変更した人たちは、従来よりも高い料金を2年間継続して払い続けなければならないという状況があるからだとも言えるのです。仕事の関係で、旅の際中であってもとにかくネットにアクセスできる環境を持っておきたいと考える私のような方はそう多くはないと思いますし、このブログの最初の方で紹介した無料の無線LANアクセスポイントの使えるスポットを利用し、ゲーム機に付いたインターネット接続機能を利用してGmailにアクセスする方がいい場合の方が多かったりするかも知れません(この場合はネット接続は無料の無線LANからなので、データ量を気にせずじっくりとメールを読んだり書いたりできます)。ここまで多く書かせていただいたように、スマートフォンは旅に利用すると便利なことは確かなのですが、その分金銭的な負担も大きくなります。その事を十分に考えてから、スマートフォンおよびGmailとの付き合い方を再考されるのがいいだろうと思います。

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