もはやいつ買ったかも覚えていないのですが、単三電池2本(エネループでも動きます)で使えるデジタル選局のポケットラジオ、ソニーのICF-M260というラジオがあります。このラジオは自動チューニングはできないものの、ローカル局をメモリーすることはできるので、一度セットしてしまえばぴたっと一発で目指すローカル局を聴くことができます。
ただ、今後の民放のAM放送がほんの一部を除きFMワイド90~108MHzのエリアに移転するのですが、このラジオはFMワイド放送には対応しているものの、昔FMワイドエリアを使って放送していたアナログテレビの音楽を聴くために、90MHz以降は「1ch」「2ch」「3ch」という過去のアナログテレビのチャンネルの形でしか電波を捉えることができなくなっているのです。
この辺はアナログチューニングの古いラジオであれば、目盛りに同じように90MHzから1~3chの表記があったとしてもダイヤルを回せばその中間にある放送も聞くことができるのですが、このラジオ発売当時にはまさかアナログ放送が終わった後に全国のAM民放局がそこにごっそり入ってくるとは思っていなかったでしょう。
今後、AM局がFMワイドに移った後はAMはNHKの一波(NHK第二放送も無くなるので)ということになり、多くの放送を聴くならFMワイドが聞けないとゴミになるというのは言い過ぎかも知れませんが、使い方が制限されることになってしまいます。まさにこのICF-M260はそんなラジオなのでした。
しかし、実はこのラジオには裏技があってFMワイドを可変にして使用することが可能なコマンドがあるのです。というのも、当時のソニーはこのラジオを日本向けとしてだけでなく、世界に向けて売っていましたので、日本仕様をワールド仕様へと変えることで、ワイドFMで移転してきたAM局を利用することが可能になるのです。
それはいったん電源をOFFにした状態で、「おやすみタイマー/時刻合わせ」ボタンを押しながら「電源」ボタンを5秒押すことでワールド仕様になりFMが76~108MHzまで0.5MHz幅で可変できるようになります。ただその場合、今までの放送局のプリセット及び時刻がリセットされてしまいます。さらに、AMの周波数ステップが9KHzから10KHzに変わってしまいますので、地元NHK局の周波数によってはAMラジオが聞けなくなってしまうという不具合はあります。
ただ、この変更でFM専用ラジオにしたとしても便利な機能は入れ替えて使うことができますので、AMの民放局が移動してしまった後も使い続けることは可能になるわけです。
こうした情報はネットでこのラジオを購入して楽しんでいる方の間で共有されていますが、自分でネットから調べないと、わからないところもあります。同じようにこのままでは使い道がなくなると思っていたデジタル選局のラジオについても同じような裏技があるかも知れませんので、古いデジタルラジオを持っている方は一応きちんと調べてみるのも良いのではないでしょうか。