車中泊徒然草+

日々増えていく時代の証人とも言えるグッズ・商品をどう残していくのか?

先日、NHKの「所さん!事件ですよ」という番組で、現代の日本の文化財の保存についての問題点が取り上げられていました。番組では奈良県の山中にある村を訪ね、東大寺と関連のある廃寺となった由緒ある寺にあった仏像などの文化財を、地域の住民が保存している場所に専門家が出向き、今まで市町村レベルでも登録文化財となっていなかったものについてその由緒を調べ、改めてそれらの中に登録して守るべきものはないのかということを調査していました。

番組内で調べたものの中には、登録されていてもおかしくないような貴重な文化財となりえる仏像もあったようですが、中には安置されていた箱だけが残っていても中味の仏像が盗まれたのではないか? というようなケースもあったようです。こうした文化財に登録されないものの盗難については、保管している人たちもその内容について理解できていないことから、満足に盗難届も出せない(そもそも何が盗まれたかもわからない)という現実があるようです。

こうした事例が奈良県だけではなく他の都道府県でも起こっているそうなので、まさに日本の文化財の危機が起こっていると言えるでしょう。日本で生まれた文化財をどうやって守っていくか、それは海外から日本にやってくる人たちの興味を減らしてしまうことでもあります。また番組では、国宝となっている建物を修理するために、持っていた重要文化財を売りに出して修繕費を稼ぎ出さざるを得ない厳しい古刹の現状もレポートしていました。残念ながら自分にもそうした窮状を抱える人たち全てに金銭的援助をすることもできませんし、このまま貴重なお宝が日本から失くなってしまうのを傍観するしかないのでしょうか。

日本独自の文化というのは、国宝や重要文化財に指定される古い美術品だけではありません。現在、カセットテープが高値で取り引きされているような状況がありますが、少し昔の日本では当り前にあったものがもはやどこを探しても見付からないという社会の変わり方の早さによる製品のライフサイクルの短さがあだとなり、身の回りにあった色々なものが失なわれているということについても、考えなければならないことではないかと思います。

以前、千葉県佐倉市にある国立の歴史民俗博物館に行ったことがありましたが、その所蔵品についてはいわゆる「懐かしい」ものはあってもあまりにジャンルが広いものを集めるということになると、自ずと限界があるということを感じました。例えば、東京にある「絶滅メディア博物館」のように、フィルムカメラからデジタルカメラに移行する中でそのメディアを含めた歴史的な製品を展示したり、パソコンやスマホ(携帯電話)の歴史を収集するのも大変だと思います。

多くのものは必要なくなってゴミになりますが、そんな中にも有志の人たちがコレクションという形で色々なものを系統建てて集めているところに、現代風俗のコレクションは依存しているというのが正直なところでしょう。私のブログでも写真として残して公開しているところはあるものの、現物をずっと持っているわけにはいきません。

昨日は大阪万博が最終日を迎えましたが、こうした日本にとってその歴史(風俗・時代を映したグッズなどを含む)のアーカイブも古い文化財を保護するのと同じくらい必要なのではないかとしみじみ思います。個人的にはせめてそうしたものがあったことを残すための写真や動画のアーカイブを残していきたいとは思いますが、それを誰かが見たいとか活用したい場合のシステムをどうするのかとか、難しい点はあります。

昔でも、とあるジャンルの一大コレクターという方がお亡くなりになった際、そのコレクションの大事さを残ったご家族がなかなか理解できず、バラバラにして売ったり、ひどい場合にはゴミとして捨てられてしまうような事も普通にあったと言います。今後も同じような事が起こってしまうのは仕方のない事だと思いますが、ぜひこうした身近な風俗・歴史を伝えるようなコレクションについても、何らかの方法で残すための方法について、国が主導して考えていって欲しいものだと思いますが。

モバイルバージョンを終了