当初、2026年末からサービスが開始されるという話だった楽天モバイルの「Rakuten 最強衛星サービス」(米AST SpaceMobileの通信衛星利用)について、もしかしたらサービス開始が前倒しされるかも知れないということが発表されました。
auではすでにSMSにおいて地上や海上のサービスエリア外からでも衛星を介して連絡できるような形になっていますが、楽天の方は大きな低空にある衛星で、特別なものでなく普通のスマホでも地上波の基地局を捉えるように通話やデータ通信もできるという触れ込みです。
そうなってくると、面倒な操作を必要とせず、今使っているやり方を同じようにするだけで、山間部や海上でのネット・通話ができるということになると、料金がどのくらいかは気になりますが、魅力的な状況が楽天モバイルで揃うということになるのかなと思います。
そもそも、衛星通信を使った携帯電話サービスはかつて「イリジウム計画」で打ち上げられた衛星を使ったサービスがあったものの個人的には契約することは無理で、スターリンクが一般的になってきたことで、ようやく個人でも使えるような環境になってきました。ただ、楽天の方式は特別な機材を必要とせず、スマホ対スマホでの通信も衛星を通じて行なえるようになるということになると、私はある古い歌を思い出します。
かつて、日本のテレビがまだアナログだった頃、テレビのための通信衛星を打ち上げ、そ全国に放送するBSが立ち上がった時、初めての有料放送であるWOWOWが開局することになりました。私はアナログのチューナーとBSアンテナが一体になった松下電器(現パナソニック)のCOMBO BSという製品をいち早く購入し、早い段階からBS放送を楽しんでいました。
WOWOWはまだ試験放送で、BSを使ったラジオ放送のSt.GIGAとともにその本放送の前のサービス放送を見たり聴いたりしていました。特にSt.GIGAは日の出・日の入り・月の出・月の入りなどをアナウンスし、沖縄で録った波の音などをアナウンスなしの状況で音楽とともに流していて、夜中にずっとつけながら眠れない夜のお供にしていたものです。
日本のどこでもアンテナを衛星の方向に向ければ、安定した状態で放送を見たり聴いたりできるというのはかなりのカルチャーショックで、その面白さを満喫していたことを昨日のように思い出します。今なら、車中泊の夜、St.GIGAを夜中から朝まで流しっ放しにできたら最高だなとも思えますが、これもバブル時代の思い出で、採算の取れる事業ではなかったようで、時の流れとともに内容変更から放送終了という形になってしまったのは今だに残念です。
その時(記憶ではサービス放送の時なのですが、改めて調べてみたらその後にシングルのカップリングで出ているのでもう少し後に見たのかも知れませんが)、WOWOWがプログラムとプログラムの間に流していたのが、歌手の高野寛さんの「衛星から愛をこめて」という楽曲でした。この曲は「衛星」をテーマに書き下された当時ではちょっとめずらしい曲で、衛星放送という言葉もまだ一般的ではなかったような時代、私の中でもかなり特別な一曲です。
改めてその歌詞を見てみると、「小さな衛星から降り注ぐ電波にのって話してる」というフレーズなどは、まさに今これから人々が持っているスマホ同士が衛星でつながって通話やメッセージのやり取りができる時代にマッチした内容になっています。昔は放送局からの言葉を聞けただけだったのが、これからは当り前のように宇宙空間に浮かぶ衛星を介して人と人がつながっていける時代になっていくのかと思うと感慨深いものがあります。
改めて、この高野寛さんの楽曲にもスポットライトが当たるといいなとも思ったりもします。果たして楽天および他社の衛星通信はどのような形でサービスを開始していくのか、楽しみにしたいと思います。