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ついに影響はオンラインでの携帯電話契約にも波及する「マイナンバーカード」

以前このブログで大手キャリアの携帯電話の契約代理店において、目視のみで手続きを行なってしまったことによって、契約を乗っ取られてしまったケースについて紹介しました。今後はショップでの携帯電話の契約にはマイナンバーカードおよび、運転免許証に内蔵されているICチップを読み取ることによって、契約は可能になるそうです。ただ、この話はまだマスコミでは大きく報じられてはいませんが、大きな問題をはらんでいます。

まず、基本的な認識としてマイナンバーカードを作るか否かというのは「強制」ではなくあくまで「任意」です。2024年12月から健康保険証としてマイナンバーカードを使うことになるというのはニュースなどで報道されていますが、もしマイナンバーカードを持っていなかったり、マイナンバーカードを健康保険証と紐づけしていない人については、毎年健康保険証の代わりとして使える「資格証明書」が郵送されるので、色々問題はあるかも知れませんが、マイナンバーカードを持っていない人でもそこまで困ることはありません。

しかし、デジタル庁の今回の発表によると、店頭ではなくネット上で携帯電話(MVNOを含む)の契約をする場合、原則的には本人確認はマイナンバーカードのICチップ読み取りに一本化されるという話です。文字通りの運用になると、オンライン契約においての本人確認は、店頭と同じように運転免許証のICチップは使えない可能性があります。

さらに、マイナンバーカードのICチップを読み込んでネットで手続きをするには、パソコンに接続する専用の端末か、マイナンバーカードに対応したスマホが必要になるというのは目に見えています。現在、マイナンバーカード対応でないスマホを使っている人が、無店舗で契約を伸ばしているMVNOに契約を移すためには、今のところマイナンバーカードを取得して、さらには端末もマイナンバーカード対応のものに機種変更するしかないという状況になっています。

私自身はその点はどちらも大丈夫なのですが、今や携帯電話というのは日常生活の中で使わない日はないライフラインに等しい大切なものだと思うのですが、今後はマイナンバーカードを持たない人は、無店舗のMVNOの契約自体ができない(データ通信専用回線なら大丈夫かも知れませんが)ことになると、店舗があってそこでは運転免許証でも契約が可能な大手キャリアと店舗がなかったり有っても極端に少なかったりするMVNOとの公正な競争が保たれるのか? と思うのは私だけでしょうか。

まだ実施時期は未定ということですが、これについては早くテレビや新聞などを使って、特にまだマイナンバーカードを持っていない人に向けて詳しくその状況を知らせなければならないでしょうし、もし可能であるならオンライン契約でもマイナンバーカード以外に運転免許証のICチップを読み取って本人確認する方法についても、オンライン上で全ての業者が使えるようにしてあげないと、意欲的に大手キャリアとの競争をしているMVNOの方たちの反発は大きいのではないかと思います。

今後の社会の流れの中で、国民にマイナンバーカードを持って欲しいと思うのはわかりますが、それならまずは、マイナンバーカードの取得を「任意」ではなく「強制」にするようにするのがまず先ではないでしょうか。ただその場合には、現在マイナンバーカード対応のスマホを持っていない人に何らかの形で対応のスマホを入手させる方法も考えなければならないでしょう。

先述の健康保険証の場合、現状でもマイナンバーカードを取得していない人でも代替手段がある中での実施ですので、反発はあるもののサービスが使えなくなることはありません。しかし、携帯電話の契約について、格安な回線に変えたいと思っても、オンラインでの本人確認ができないマイナンバーカードを持っていない人および、オンラインのみで営業活動を行なうMVNO業者とオンラインストア関連の方々、さらに言うと店頭でしか運転免許証による本人確認ができなくなるということなら、既存の大手キャリアのショップでも多くの人が押しかけるような状況になり、通信業務に関わる多くの人が疲弊することにつながるかも知れません。

個人的には、こうした発表をする前に、保険証の場合のようにしっかりと代替手段についても考えた上で発表すべきだったのではないかと思います。詐欺被害を防ぐためにはICチップで本人確認をすることは大切だとはわかっているものの、下手をしたら小さな格安SIMを扱う事業者が無くなってしまいかねない発表が行なわれたことは確かです。しかし、小回りの効くMVNOの業者のような、意欲的な競争相手を失くしてしまったら、喜ぶのは割高な料金が基本の大手だけのような気もしますし、その辺の事もきっちり解決した上で、オンライン契約の本人確認についてのガイドラインについて再び発表してほしいと切に願います。

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