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日本通信がドコモに音声網の相互接続を申請した意味について考える

過去、電話やモバイル通信を契約するには大手キャリアと契約するしかなかった時代、突然登場してきたのがSIMカードのみの販売や、独自の小型端末とのセット販売で、NTTドコモのエリアで格安にデータ通信が使えるサービスを最初に出してきたのが日本通信でした。その後、今だと考えられないと思いますが最大100kbpsで月980円という当時としては考えられないほど安くデータ通信のできるSIMを出すなど、業界をリードしてきましたが、最近になって楽天モバイルの代替回線としてその存在を確かなものにしてきているように感じます。

そんな日本通信について、ちょっとよくわからないニュースが入ってきました。現在、音声通話についてはVoLTEが使えてドコモ回線の品質のままドコモからすると半額で通話ができるようなサービスを提供していますが、今回はMVNOに直接携帯電話番号を付与できるように、ドコモに音声網の相互接続を申請したことを発表しています。

この申請が通ると、日本通信は携帯基地局以外の機能を全て保有することになるそうなので、基本的に今まで大手キャリアのみでサービス提供されていた機能については、やろうと思えば全てできることになるでしょう。さらに、これは全く何をするかわからないものの、今まで大手がやってこなかった新サービスを加えてくることも考えられます。

ただこのように書いてもいまいちよくわからない部分も正直多いのですが、例えばスマートウォッチを大手キャリアよりも安く利用することができるようにしたいというのは、当然考えているのではないかと個人的には思います。とにかく、今までは大手キャリアに紐づけされたサービスを仕方なく使っていた人が多いと思いますので、今後の展開いかんによっては、今後のMVNOというのは単に格安のデータプランを提供するだけではなく、そもそも大手がやってこなかったユーザーからすると痒いところに手の届くサービスに強い複数のMVNOが出てきて、そうしたことを良くわかっている人にとっては、かなり美味しい思いができるようになるのではないかと期待するところがあります。

こんなことを書くのは、現在ドコモの子会社になってドコモショップでも契約ができるOCNモバイルONEについて、先日事前にツイッターで新たな発表があると散々煽っておきながら、全く期待外れの発表に終わったという、そんな状況があります。OCNモバイルONEは異常な電池の減りについては解消されたようですが、現状でも日本通信の月々290円プランと比較すると、データ通信はともかく、音声通話の品質および料金については日本通信の方が優れているのではないかと思えるくらいです。

本来は、こうした日本通信の攻勢を受けて、ドコモも本腰を入れてサービス合戦を行なって欲しいと思うのですが、日本通信は自社でコマーシャルを打たないこともあり、一般的な知名度がないことで、知る人ぞ知る存在になっています。ですから、現在のOCNモバイルONEの品質でも加入する人は多くいると思うのですが、今後の事を考えると、私自身も初期手数料の3,300円を払っても音声用の回線は日本通信に変えておこうかなと思ってしまいますね。まずはこの日本通信の申請が通るかが、今後の事を考えると大切な部分だと思うので、それを見守りたいなと思っています。

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