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菅政権退陣で携帯電話料金が上がるのか? 今後の5Gの普及とともに考える

新聞・テレビやネットでも感染症と自民党の総裁選挙の事がかなり出ていて、そこまで繰り返さなくてもと思うのですが、このブログで書いていることにも関連することもあるにはあります。

というのも、菅総理大臣が執拗にこだわって官房長官の頃から言い続けた事に「携帯電話料金の引き下げ」があります。大手キャリアでは過去からすでにドコモ以外のキャリアがサブブランドを通して料金の引き下げを行なっていたのですが、内閣はそれで良しとせずに大手キャリアに圧力を掛けたことで、NTTがドコモの子会社となることとセットだったのかはわかりませんが、新しい料金プラン「ahamo」が生まれた経緯があります。

私自身はそうしたキャリア独自の料金値下げについてはあまり関心がなく、そんな状況の中で出てきたデータ通信でない通話料金の引き下げの流れが有難かったので、通話用SIMを日本通信にしてしまいましたが、今後通信行政にかなりうるさく進言していた政権が退陣し、新たにそこまで通信行政についてうるさいことを言わない人が首班指名を受けた場合に、携帯料金が上がって行くのではないか? と言う人がいますが、それは本当でしょうか。

まず勘違いしてほしくないのは、すでに作られたプランというものは、急に基本料金を上げられるものではないということです。ですから、通話も通信も定額のプランに入っていれば、それ以上の費用がかかる心配は基本的にはないと私は思います。ただ、問題があるとしたら、今後通信方式が4Gから5Gに置き換わっていく中での新しいプランが今のプランと比べてどうなるかということです。

すでにキャリアの中では、設備投資にお金が掛かるということもあるので、4Gと5Gサービスの料金を変えていて、5Gの方が高くなっているところがあります。となると、今まで安い4Gのみを使っていた人が5Gプランに移ったら、その分値上げされたという感覚になるかも知れません。それが値上げと言われるものの一つの正体ではないかと思います。

さらに、完全に世の中の通信方式が5Gに置き換わったような状況になると、恐らく5Gの高速通信を便利に使えるスマホや他のサービスがどんどん出てきます。動画の画質が4Kや8Kが当り前になると、例えばahamo・povo・LINEMOの月20GBという高速クーポンでは数日使っただけでも高速分を使い切ってしまうような状況も出てきます。そうなると、大手キャリアでは月50GB・100GBというような5Gの高速通信でも十分に使えるプランを出してくる可能性はあります。ただ、その場合データ量が増えれば料金も増えるわけで、いくら便利だからといっても通信会社の策略にまるまる乗ってしまい、月100GBでも足りないというようなネットの使い方をする人が増えれば、その分の一人あたりの通信費は当然上がってきます。

私の場合は、スマホや小さめのタブレットで動画を見たり、大型テレビでもある程度の画質を我慢して受け入れれば、今の楽天モバイルの一日10GBという制限でも何とかなるとは思うのですが、常に高画質な動画をスムーズに見たいということになると、その分の料金負担は出てきてしまうので、それを「通信費の値上げ」というのなら、まさしくそうなって大手キャリアの収入は増えるような方向に行くのではないかと思います。

今後のポイントとしては、高速クーポンが切れた際の制限スピードである1Mbpsというスピード(楽天モバイルの場合は制限が3Mbpsなので、将来的には他のキャリアでもそれくらいに上がる可能性はあると思います)で、何とか我慢できるかどうかが、今後通信費値上げの影響を受けるか受けないかの差になってくるのではないかと思います。

そして、さらなる未来ということで考えると、自動車の自動運転にネット上のクラウドを利用するような事が当り前になるような状況になれば、車を使う場合には常に高速でデータのやり取りをする必要も出てくると思うので、新しい技術を先に使いたい場合にはある程度の通信費アップというのも受け入れなければならないと思います。

そうした未来の通信について当面の興味はなく、今の状況で常に動画が止まることなく見られれば良いという人であれば、ここで言われている通信費値上げの影響は、しばらくはほとんど受けることはないと思います。ただ、政府からの指導がゆるむことによって、さらなる値下げの努力というのは大手キャリアにおいては鈍ると思うので、挑戦的に値下げするMVNOが現れたとしたら、躊躇なく大手キャリアから乗り換えるという選択は持っていた方が良いとは思います。

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